弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2016年 08月 16日 ( 1 )

神戸市須磨区の病院が,高齢の入院患者に1人で食事させた誤嚥窒息死亡事故で,600万円和解(報道)

毎日新聞「誤嚥事故訴訟 病院側と和解 遺族に600万円」 (2016年8月13日)は,次のとおり報じました.
 
「神戸市須磨区の病院に入院していた認知症の女性(当時74歳)が看護の過失による誤嚥(ごえん)がきっかけで死亡したとして、女性の次女(54)が病院を運営する医療法人に損害賠償を求めていた訴訟は12日、神戸地裁(倉地康弘裁判長)で和解が成立した。原告側弁護士によると、医療法人が600万円を支払う内容という。

 訴状などによると、女性は2014年5月7日、高熱などの症状を訴えて入院。同19日に朝食を1人で食べた際、誤って気管に入れて窒息を起こし、急性循環不全で死亡した。同年8月に次女が慰謝料など770万円の支払いを求めて提訴していた。

 次女は「人手不足はあると思うが、事故をなくすための対策を医療機関で考えていってほしい」と話した。【井上卓也】」

この件は,私が担当したものではありません.
食事による誤嚥窒息事故では,医療機関が誤嚥の可能性をどの程度予見できたかが,問題になります.
600万円という金額は,過失を認めた,つまり予見義務があったことを認めた金額です.

提訴時の新聞報道によりますと,「朝食に1人でバナナ1本を食べた際、誤って気管に入れて窒息を起こし、急性循環不全で死亡した。原告側は「病院側は母親が入所していた老人ホームから、食事に全面介助が必要であるとの申し送りを受けていた」と指摘。「1人での食事は誤嚥の危険性が極めて高いことは予見可能だったのに、看護師は朝食提供後、別の場所に移動して(女性を)放置していた」と主張している。」(毎日新聞)とのことです.


谷直樹


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by medical-law | 2016-08-16 02:59 | 医療事故・医療裁判