弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2017年 01月 24日 ( 2 )

C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品流通

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「ハーボニー配合錠」は,1錠5万円以上、1ボトル150万円以上ですから,偽造の標的となったのでしょう.C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品は,患者が気づかなければ,健康被害も生じ得るところでした.医薬品の偽造は厳重に処罰すべき犯罪です.
「ハーボニー配合錠」の偽造品が,正規のルートで販売され,患者に渡っているところが深刻です.
封緘された箱こそありませんでしたが,本物のラベルを貼ったものもあり,本物のボトルに入っていたことから,本物を入手でき,正規ルートにのせることができる者が関与していることがわかります.

厚生労働省は,平成29年1月23日,「C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品について(第2報)」を発表しました.

「標記については、C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が発見されたことを受け、1月17日に報道発表を行い、医療機関、薬局及び医薬品の販売業者において医薬品を譲り受ける際には、医薬品の状態を確認すること等について注意喚起するとともに、ギリアド・サイエンシズ株式会社と協力して、偽造品の見分け方等についても周知を行っています。
偽造品が患者の手に渡ることのないよう、奈良県、奈良市、京都府、東京都及び大阪府において薬局及び卸売販売業者への立入調査を行い、東京都において同様の特徴を持つ偽造品9ボトルを発見し、これらが流通することのないよう確保しました(別添1)。東京都が発見した偽造品の外観は、別添2のとおりであり、東京都において成分等を分析中です。
患者が偽造品を服用することのないよう、引き続き、関係者への注意喚起を行うとともに、関係都道府県等と連携して更なる調査を行い、法令違反に対しては、厳正に対処してまいります。」


偽造品販売ルート(1月23日現在)が判明しましたが,新たに6ボトルが見つかった東京都の卸売販売業者は,どこから仕入れたのでしょうか.


谷直樹

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by medical-law | 2017-01-24 23:18

医療社会法人愛仁会が1万4千人余から余分な血液を採取し,その人数を過少に報告(報道)

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社会医療法人愛仁会(大阪市)が,大阪市,枚方市,尼崎市等から受託した特定健康診査(健診)の採血検査の際,貧血用の検査用の2ccの採血を,貧血検査を行わない人からも採血していたと報じられています.

「大阪市は20日、市の集団健診を委託した社会医療法人愛仁会の総合健康センター(大阪府高槻市)が、受診者延べ1万1479人に対し、必要のない貧血検査用の追加採血を本人に無断で行っていたと発表した。大阪市以外の自治体でも同様の事例があるといい、同法人が調べている。」西日本新聞

「本来、貧血検査用の採血は医師が必要と判断した受診者に限り、説明の上、通常の血液検査の際に追加で行う。だが健診担当者が採血漏れを恐れ、必要の有無にかかわらず受診者全員に追加採血をするよう業務マニュアルを書き換えていた。」産経新聞

「昨年11月に大阪市に通報があり、法人の内部調査で判明した。しかし、センター所長ら幹部は昨年12月、「影響が大きい」と、大阪市に余分な採血を過少に報告した。」朝日新聞

追加採血すべき人について追加採血をしないことがミスであると同様に,追加採血すべきでない人について追加採血することもミスです.全員について追加採血を行うと前者のミスは防止できますが,後者のミスが大量に発生します.これは,小学生でもわかることでしょう.どうして,大量のミスが発生するほうを選択したのでしょうか.追加採血には手間と時間がかり,費用も余分にかかります.誰の得にもならない方法をどうして選択したのでしょうか.
また,影響が大きい,つまり重大問題であるとの認識がありながら,虚偽の報告を行ったのはどうしてでしょうか.虚偽がわからないと思ったとすれば,あまりにも短見無思慮でしょう.
報道の件は,余分な血液が廃棄されたとのことですが,個人情報を集めるなど別な目的で採血されたら怖いことです.


谷直樹

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by medical-law | 2017-01-24 21:43 | 医療