弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2017年 03月 25日 ( 1 )

北村山公立病院,結紮した血管の糸が外れ術後出血を起こし死亡した医療事故で賠償金支払い(報道)

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朝日新聞「子宮筋腫手術で女性死亡 山形・北村山公立病院」(2017年3月25日)は,次のとおり報じました.

「山形県北村山公立病院(東根市)は23日、昨年3月に東根市内の50代女性が子宮筋腫の手術後、容体が急変して3日後に死亡する医療事故があったと公表した。北村山の4市町でつくる病院組合議会の定例会で報告され、遺族への賠償金4247万円を含む補正予算が可決された。

 病院によると、女性は昨年3月16日に子宮を全摘する手術を受けた。その約1時間後に顔面が真っ青になり、内出血が判明。3時間後に再び開腹して止血したが好転せず、同19日に転送先の山形市内の病院で多臓器不全で亡くなった。

 北村山公立病院は遺族の同意を得て、医療法に基づく事故調査委員会を設置して手術した医師や看護師を聴取。血管を縛った糸がはずれ、出血を起こした可能性があるとわかった。再度開腹まで時間がかかったことも容体の悪化につながったとした。」


北村山公立病院のサイトには,以下のとおり記載されています。

「1 事故の概要
(1) 事故の発生年月日 平成28年3月16日
(2) 場 所 北村山公立病院
(3) 患 者 50代女性
(4) 状 況 ・子宮筋腫の診断にて、3月16日子宮全摘手術及び両側附属器切除を実施した。同日午後3時35分に病室に帰室し、1時間後の午後4時35分に顔面蒼白、嘔気を訴えた。腹腔内出血を認め、午後7時40分に再開腹し止血を行った。
・翌3月17日、DICの集中治療が必要となり、山形市内の病院に転送した。
・3月19日、多臓器不全の診断にて死亡した。
(5) 原 因 ・術後腹腔内出血
・術後管理
2 改善策
(1) 術後管理に関して、主治医は麻酔科医及び他科医師との連携と意思の疎通を十分に図り、より早期に適切な治療方針決定がなされる体制を整える。
(2) 術後出血が予測される症例に対しては、ドレーンを留置する取り扱いを徹底する。」


これは,私が担当したものではありません.
事故調査によって,術後腹腔内出血の原因が解明されたこと,術後管理に不備があったことが明らかになったことが,本件医事紛争の解決につながったようです.
術後腹腔内出血による死亡事案は,少なくありませんので,本件の解決は参考になります.


谷直樹

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by medical-law | 2017-03-25 23:44 | 医療事故・医療裁判