弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2017年 12月 01日 ( 4 )

千葉県こども病院で心臓手術を受けた生後1カ月未満の男児がMRSAに感染し死亡(報道)

朝日新聞「院内感染か、心臓手術を受けた新生児が死亡 千葉」(2017年12/月1日)は,次のとおり報じました.

「千葉県こども病院(千葉市緑区)は1日、心臓手術を受けた県内の生後1カ月未満の男児がメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に感染し、死亡したと発表した。ほかに4人の0歳児からMRSAが見つかり、別の1人は感染していた。院内感染とみて第三者を含む調査委員会を設け、死亡との因果関係や感染経路などを調べる。

 発表によれば、亡くなった男児は先天性の心臓疾患があり、同病院で11月上旬に心臓手術を受けた後、17日に発熱し、19日にMRSAが検出された。血中の酸素が少なくなる「低酸素血症」を発症し21日に死亡した。ほかの5人はいずれも県内在住で0歳の男児2人と女児3人。うち女児1人は感染して発熱したが快方に向かい、菌が検出された4人に発熱などはないという。

 6人は同じ時期に、新生児集中治療室(NICU)や新生児治療室(GCU)、集中治療室(ICU)などで治療を受けていた。

 同病院では2013年にも、体重1千グラム未満の男児がMRSAに感染して亡くなっているという。

 星岡明・病院長は1日夜、千葉県庁での記者会見で「亡くなられた患者様とご遺族には深くおわび申しあげるとともに、ご心配をかけている患者様とご家族、県民の皆様におわび申し上げます」と頭を下げた。」


感染症は因果関係立証に難があり裁判になることは少ないのですが,病院には感染制御体制が求められています.とくに,抵抗力の弱いこどもが対象の病院では,いっそうの体制が求められています.感染制御システムに問題がなかったか検証する必要がります.


谷直樹

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by medical-law | 2017-12-01 23:34 | 医療事故・医療裁判

12月3日シンポジウム「なぜ大学病院で医療事故が繰り返される?:群大事故の事例から」

シンポジウム「なぜ大学病院で医療事故が繰り返される?:群大事故の事例から」が12月3日 全労連会館ホで開催されます.
日 時 2017年12月3日(日)13:30~16:30
会 場 東京・御茶ノ水 全労連会館ホール (文京区湯島2―4-4)
主 催 医療過誤原告の会 
共 催  医療の良心を守る市民の会 
 
小川和宏さんの報告のあと,高梨ゆき子さん,勝村久司さん,梶浦明裕さん,宮脇田正和 さんの講演があり,コーディネーター永井裕之さんでシンポジウムが開催されます.


谷直樹

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by medical-law | 2017-12-01 17:43 | 医療事故・医療裁判

山梨県立中央病院,6月の血液型不適合輸血事故をふまえ再発防止への取り組み公表

地方独立行政法人山梨県立病院機構山梨県立中央病院は,2017年11月29日,輸血医療事故に関する報告書と 輸血医療事故防止に関する対応を公表しました.

これは,私が担当したものではありません.
事故は,「平成29年6月23日に中央病院に救急搬送された患者に対し、大量輸血等の救命処置を実施したが、同日午前8時51分に亡くなったことが確認された。 その後の輸血バッグ点検認証で、輸血処置において不適合輸血があったことが判明した。」というものです.輸血医療事故と死亡との間には因果関係はないとされています.

報告書は,「今回の ABO 血液型不適合輸血事故は、極めて重篤な多発外傷患者の救急治療(心肺蘇生処置)の過程において発生した。輸血直前のダブルチェックが行われていれば不適合輸血を防ぐことが出来たのは言うまでもないが、事故の背景として、輸血製剤の管理・運用システム、コミュニケーション等のチーム医療体制、緊急輸血実施時のローカルルール、緊急治療時のマンパワー等の問題が認められ、これらが複合的に関与したことが事故の要因と考えられた。」とまとめています.

また,中央病院救急科主任医長が文書訓告に,中央病院院長,中央病院救命救急センター統括部長,中央病院救命救急センターセンター長の3名が厳重注意に,それぞれ処されました.

再発防止策は, (1) 緊急輸血の手順の見直し, (2) 緊急輸血に関するマニュアルの整備, (3) 必要な機器の設置, (4) 安全に緊急輸血が実施できる仕組みづくりの4点があげられています.マニュアル,ルールの整備はもちろんですが,医療者が入れ替わる中で常にそれらを遵守させることが大事だと思います.

谷直樹

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by medical-law | 2017-12-01 09:51 | 医療事故・医療裁判

若返り効果を訴える新聞折り込みチラシの美容クリニックの開設者を被害者が訴える(報道)

FNN「『最新治療でマイナス10歳』医師を提訴」(2017年11月30日)は,次のとおり報じました. 

「「最新治療でマイナス10歳」などとうたった広告を見て、美容クリニックを訪れた女性らが、高額な治療費を不当に請求されたと主張し、医師らを相手取って、損害賠償などを求める訴えを起こした。
原告の女性は、「鏡に映る自分を見て、『お前はだましやすい顔をしているのか』と毎日泣いたが、今はただただ、詐欺にあった料金を早く取り戻したい」と話した。
60代と80代の女性は、若返り効果を訴える新聞の折り込み広告を見て訪れた美容クリニックで、「十分な説明がないまま、注射2本でおよそ260万円を請求された」などと主張している。
女性2人はクリニックを開設した医師らを相手取り、およそ1,090万円の損害賠償などを求める訴えを東京地裁に起こした。
弁護団によると、医師らは少なくとも10のクリニックを開設し、14人が同様の被害を受けているという。」


報道の件は,私が担当しているものではありません.
取り込み詐欺にも似た,計画的,悪質なやり方ですから,集団的に対応する必要があるでしょう.
晴柀雄太先生などの会見する姿が放映されています.

同様の被害に遭った方は,泣き寝入りせずに,医療問題弁護団,電話番号03-6909-7680へ


谷直樹

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by medical-law | 2017-12-01 00:36 | 医療事故・医療裁判