弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

2017年 12月 16日 ( 3 )

クラークの第3法則→十分に発達した医療訴訟は魔法と見分けがつかない?

今日12月16日は,アーサー・クラークの誕生日です.
クラークの第3法則,「十分に発達した科学技術は魔法と見分けがつかない」は有名です.

応用形では,
高度に発達した筋肉は魔法と区別がつかない,
高度に発達したラブコメは魔法と区別がつかない, -
などと用いられます.

京都大学の望月新一教授がabc予想を宇宙際タイヒミューラー理論で解いたが,宇宙際タイヒミューラー理論を理解できる人がほとんどいないとのことです.

理解できないものは魔法と同じです.

一般の人に法律を説明するのは難しいです.裁判における,過失の判断基準,因果関係の認定について依頼者に説明し,理解してもらうのはなかなか難しいです.
また,裁判官に医学知見を理解してもらうのは難しいです.専門家医師の協力が不可欠です.

「十分に発達した医療訴訟は魔法と見分けがつかない」ということにならないように努めたいと思います

谷直樹

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by medical-law | 2017-12-16 10:59

神奈川県立がんセンター,重粒子線治療をめぐり医師退職,放射線治療に影響

朝日新聞「「先進医療」拠点で医師対立か…専門医4人相次ぎ退職へ」(2017年12月15日)は,次のとおり報じました.
「大川病院長によると、今年の夏に放射線治療に携わる幹部医師が退職し、放射線治療科に所属する医師4人も、11月初旬までに相次いで退職の意向を伝えてきたという。いずれも「一身上の都合」というが、厚労省の定める「先進医療」の継続を巡っての見解の相違や、医師間の対立などが背景にあるとみられる。」
「県は2005年、同センターに施設設置方針を定め、総事業費約120億円をかけて15年12月に完成。同時に治療を開始したが、治療費が一部を除き全額自己負担で350万円と高額なことなどから患者数は伸び悩み、16年度は1年間で200件の治療件数目標に対して実績は149件にとどまっている。(岩堀滋)」


「先進医療」という言葉は,標準医療より優れた医療というイメージを与えますがそうではありません.先進医療は,有効性と安全性が確認されていない医療です.自由診療で行われます.保険を使用できませんので,患者は高額の自己負担を強いられます.

切除できない骨がんに対する重粒子線治療は,優位性を示すデータがあり,保険診療で行われます.それ以外は優位性を示すデータがなく,先進治療に残っていますが,実施に消極的な考えの医師も少なくありません.
120億円をかけて作ったから重粒子線治療を行う患者を増やそう,というのは本末転倒でしょう.

【追記】
日本経済新聞「神奈川県、がんセンターの専門医退職で調査委」(2017年12月19日)は,次のとおり報じました.

「神奈川県は19日、県立がんセンター(横浜市)で重粒子線治療に携わる専門医6人のうち4人が退職の意向を示している問題で、原因究明を目的とした調査委員会を設置した。県職員らによるワーキンググループが同センター職員ら関係者に聞き取りをしたうえで、12月中に事実関係をまとめる。
 委員会は県の保健福祉局長以下、関連部局の職員と弁護士で構成。19日初の会合を開いた。ワーキンググループの調査をもとに、病院経営で問題があったと認めた場合は是正に向けた必要な措置を取る。
 同センターでは重粒子線治療に関わる放射線治療科の6人の専門医のうち、2人が12月末、さらに2人が2018年1月末までに退職する意向を同センター側に伝えており、医師の確保が間に合わなければ医療体制の継続に支障が出る懸念がある。
 県は退職する医師の補充策については同センターと同センターを管轄する県立病院機構(同市)に委ねる。」


谷直樹

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by medical-law | 2017-12-16 04:44 | 医療

『青い月の夜,もう一度彼女に恋をする』

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「彼女には,はんなりという言葉がよく似合う。上品でいて,明るく愛嬌があって,飾らなくても,華やかで」
このような人は現実にはあまりいないと思います.でも,こういう人がいたらいいですね.

ブルームーンの光はブルーではない,などと野暮は言わず,ブルームーンの4日間に凝縮された美しい世界にとっぷりと浸るべきでしょう.
傘で星をすくおうとする17歳はいませんが,水を掬すれば月手に在り,と唐の于良史は詠んでいます.

著者のブログによると,イラストレーターげみ氏(京都造形芸術大学美術工芸学科日本画コース卒業)の「星のすくい方」から着想を得て書いたものだそうです.ちなみに,げみ氏の「星のうつわ」という傘が来年1月に発売されます.

はんなりという言葉がよく似合う彼女も,実はブルームーンの力で過去に来ていて,現在あるいは未来で再会する(スキー場で出会った人が実は同じ会社の人だった,という展開と同じ),と予想しましたが・・・外れでした .

作者の広瀬未衣さんは,滋賀県在住です.
嵐山界隈は,渡月橋,中村屋総本店のコロッケ,森嘉の嵯峨豆腐,法輪寺,天龍寺,松籟庵,嵐山駅のキモノフォレストなどが紹介されています.
中村屋総本店のコロッケを食べ,嵐電嵐山から四条大宮へ,阪急で阪急河原町へ,木屋町通りの葉桜を見て,三条のスタバ川床へ,さらに新京極でプリクラを撮り,錦市場で浅漬串を食べ,寺町三条で扇子屋さんと本屋さんに入り,そして鈴虫寺(華厳寺)の幸福地蔵さんに願をかける,これが一夜のデートというのは明らかに詰め込みすぎですが,広瀬未衣さんのサービス精神のあらわれでしょう.

サッカーについてはあやふやなところがあり,2010年に「京都パープルサンガ」と言うのはおかしいですし,2019年は勢いで書いた感じがありますが,兎も角ハッピーエンドでよかったです.
主人公が「谷」という名前なのもよかったような.

これは,はんなり度満点の作品です.

谷直樹

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by medical-law | 2017-12-16 00:01 | 趣味