弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

カテゴリ:タバコ( 244 )

米国の報告,DVと妊娠前・妊娠中のタバコ喫煙とに関連性あり

Intimate Partner Violence and Maternal Cigarette Smoking Before and During Pregnancy.(Obstet Gynecol. 2015 Feb;125(2):356-362)は、次のとおり、身体的DVを受けている女性は、そうでない女性より、妊娠前の喫煙率が2.1倍高く、妊娠中の喫煙率が2.6倍高かったと報告しています.要旨は以下のとおりです.

「OBJECTIVE::
To determine the association of intimate partner violence with maternal cigarette smoking before and during pregnancy.

METHODS::
Data were obtained for 196,391 U.S. mothers who delivered live neonates from 2004-2008 and completed the Pregnancy Risk Assessment Monitoring System survey 2-9 months postpartum. Intimate partner violence was defined as being physically hurt by a current or expartner in the year before or during pregnancy. Weighted descriptive and multivariate analyses were performed.

RESULTS::
Compared with nonphysically abused women, those who experienced physical abuse were 2.1 times more likely to smoke before pregnancy (44.0% compared with 21.0%, P<.001) and 2.6 times more likely to smoke during pregnancy (29.6% compared with 11.4%, P<.001). Smoking prevalence during pregnancy was highest for abused women who were non-Hispanic white (42.3% smoked) and lowest for nonabused college graduates (2.2% smoked). Smoking rates more than tripled for college graduates in abusive relationships (2.2% compared with 7.1%). After adjusting for potential confounding factors, abused women were significantly more likely to smoke during pregnancy than nonabused women (adjusted odds ratio 1.95, P<.001, 95% confidence interval 1.80-2.12).

CONCLUSION::
Women who experienced intimate partner violence had significantly higher rates of smoking before pregnancy and were less likely to quit during pregnancy than women who did not experience intimate partner violence. The American College of Obstetricians and Gynecologists and the U.S. Public Services Task Force recommend routine intimate partner violence screening with appropriate interventions to prevent violence against women, optimize safety, and improve health. Additional and targeted intimate partner violence assessment of women who smoke during pregnancy may prove especially beneficial. LEVEL OF EVIDENCE:: II.」


この調査から、喫煙する女性がDV被害を受けている可能性は、喫煙しない女性より高いということになります.
この結果は,喫煙とDVが共通の階層に生じているからではないでしょうか.おそらくDV夫の喫煙率も高いのではないかと思います.とくに妊娠中の喫煙は、子どもに悪影響をもたらすことが知られているのに、タバコ喫煙をやめられない女性は、DVを受けやすい環境にあるといえるのではないでしょうか.


谷直樹

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by medical-law | 2015-01-27 01:42 | タバコ

人権派弁護士アマル・アラムディンさんが禁煙した理由

昨年9月27日,レバノン系イギリス人の人権派弁護士アマル・アラムディンさんがジョージ・クルーニーさんと結婚したことは周知のとおりです.
ジョージ・クルーニーさんは,2015年1月11日,セシル・B・デミル賞を受賞し,結婚式にも着用したタキシードに「私はシャルリー」バッジをつけて登場しました.授賞式に退屈そうなアマル・アラムディンさんも,ディオールのクラッチバッグに「私はシャルリー」バッジをつけていました.
イヤリングは,ハリー・ウィンストンの「アドーメント・コレクション」のディールで,29.62カラットのダイヤモンドをプラチナにセットしたものだそうです.

ジョージ・クルーニーさんの祖父母はケンタッキーでタバコ農場を経営し,10人の叔父叔母のうち6人が肺癌で亡くなっています.タバコの健康被害の重大性を知ったジョージ・クルーニーさんは,タバコ喫煙に否定的です.
ところで,人権派弁護士アマル・アラムディンさんは喫煙者でした.
そこで,アマル・アラムディンさんはジョージ・クルーニーさんと結婚するために禁煙を決意し,成し遂げました.

ウーリス「人間関係も劇的改善!? 「禁煙すると得られる」うれしい利点7つ」(2015年1月16日)は,人間関係が改善する以外にも,血液の循環が良くなり頭の働きが改善するなど6つの利点をあげています.ご一読を.


谷直樹


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by medical-law | 2015-01-18 05:24 | タバコ

株式会社リコーの社内・就業時間内の全面禁煙化

株式会社リコーは、2015年1月7日、国内で社内・就業時間内の全面禁煙化を開始したことを発表しました.

「株式会社リコー(社長執行役員:三浦善司)は、本年1月5日から国内リコーグループを対象に、社内での喫煙、及び就業時間内の喫煙を全面的に禁止といたしました。本施策は、リコーグループで働く人たちの健康障害防止・健康増進と、社内における受動喫煙*防止を狙いとしています。

社内の全面禁煙化に関しては、リコーグループが所有もしくは賃借するすべての敷地・建物内を対象範囲とし、リコー関係者だけでなく各社・各事業所に来所される全ての方が対象となります。また、勤務時間内の全面禁煙化に関しては、休憩時間を除く標準勤務時間での社内、外出先、出張先、移動中を含めたあらゆる場所での喫煙を対象とします。こちらに関してはリコーグループ国内各社全役員と、正社員、契約社員、パートタイマーなど直接雇用関係にある従業員が対象となります。
(ただし、一部対象範囲・期間を限定した特別措置を設けています。)

本施策実施のために、喫煙者への禁煙支援をリコー三愛グループ健康保険組合が産業医、保健師の指導のもと進めてきており、禁煙補助薬の購入補助・治療費補助や、保健指導を行っています。

リコーグループは非喫煙化によって、健康増進と快適な職場環境の整備をさらに進めていきます。

*受動喫煙…喫煙しなくても、周囲のたばこの煙を吸わされてしまうことを受動喫煙といいます。受動喫煙による健康影響について安全域はなく、その慢性影響として心筋梗塞や肺がん、子どもの呼吸器感染症や中耳炎、乳幼児突然死症候群などのリスクが高まることが明らかになっています。」


リコーは禁煙補助薬の購入や治療に必要な費用を半額補助する制度を設けているそうです.
社員の健康と職場環境に配慮したよい会社ですね.
たばこ病関連疾患に罹患する人が減り、リコー三愛グループ健康保険組合の負担も減少するでしょう.
ちなみに、谷直樹法律事務所のコピー機はRICOH製です.

谷直樹


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by medical-law | 2015-01-16 02:13 | タバコ

それぞれの喫煙者に最も適した治療法

禁煙治療を成功させるためにはそれぞれの喫煙者に最も適した治療法を選択することが重要ですが,CYP2A6の代謝速度が速い人(ニコチンが速く代謝される人)には経口禁煙補助薬が適している,という研究結果が発表されました.

Use of the nicotine metabolite ratio as a genetically informed biomarker of response to nicotine patch or varenicline for smoking cessation: a randomised, double-blind placebo-controlled trial

Findings

1246 participants (662 slow metabolisers of nicotine, 584 normal metabolisers of nicotine) were enrolled and randomly assigned to the three interventions (408 placebo, 418 nicotine patch, 420 varenicline). At end of treatment, varenicline was more efficacious than nicotine patch in normal metabolisers (OR 2·17, 95% CI 1·38–3·42; p=0·001), but not in slow metabolisers (OR 1·13, 0·74–1·71; p=0·56). In the longitudinal model including all timepoints, the NMR-by-treatment interaction was significant (ratio of odds ratios [ORR] 1·96, 95% CI 1·11–3·46; p=0·02). An NMR-by-treatment interaction showed that slow (vs normal) metabolisers reported greater overall side-effect severity with varenicline versus placebo (β=–1·06, 95% CI −2·08 to −0·03; p=0·044).

Interpretation

Treating normal metabolisers with varenicline and slow metabolisers with nicotine patch could optimise quit rates while minimising side-effects.



AFP「最も適した禁煙治療法、選択のカギは「ニコチン代謝の速さ」」(2015年1月13日)は,次のとおり報じました.

「ある喫煙者に最も適した禁煙治療方法を選ぶための指標として、ニコチン代謝の速さが鍵となるとする研究結果が12日、呼吸器医学の専門誌「ランセット・レスピラトリー・メディシン(The Lancet Respiratory Medicine)」に発表された。

 禁煙を試みる喫煙者の大半が1週間以内に失敗していると状況をかんがみて、それぞれの喫煙者に最も適した治療法を組み合わせることが必須だと論文の著者たちは述べている。

 これまでの研究では「CYP2A6」と呼ばれるニコチン代謝酵素の働きと喫煙欲求の関連性が明らかになっていた。ニコチンが速く代謝されるほど、次の1本を吸いたいという欲求が起きやすく、従って禁煙もより難しい。

 今回米国とカナダの研究者らは、CYP2A6の代謝速度をバイオマーカー(生体指標)として用い、禁煙を希望する喫煙者1246人を対象に、ニコチンパッチと非ニコチン製剤による禁煙治療のどちらがより効果的か調べた。すると、大半の喫煙者があてはまる「ニコチン代謝が速い」場合は、ニコチンパッチよりも非ニコチン製剤(経口禁煙補助薬)を使用したほうが禁煙しやすく、6か月後も禁煙を続けている確率が高いことが分かった。

 一方、ニコチン代謝の遅い喫煙者では、ニコチンパッチと経口禁煙補助薬を使用した場合に差はなかった。対象となった喫煙者のうち、ニコチン代謝の速い人と遅い人はほぼ半数ずつに分かれた。

 共同研究を行った米ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)のキャリン・レルマン(Caryn Lerman)教授(精神医学)は「禁煙をしようとした人の65%が1週間以内に再び喫煙している。喫煙者のニコチン代謝率に基づいて治療法を選択することは、喫煙者が自分に最適な禁煙方法を選ぶ一助となる有効な臨床戦略になり得る」と語っている。」




谷直樹


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by medical-law | 2015-01-14 00:28 | タバコ

東京都、たばこで五輪おもてなし?、自民党の反対で受動喫煙防止対策の条例化が見送り

毎日新聞「五輪都市東京:たばこ規制失速 自民異議、条例見送り」(2015年1月6日)は、次のとおり報じました.

「東京都の舛添要一知事は2020年東京五輪・パラリンピックを見据え、たばこ受動喫煙防止対策の条例化に意欲を見せていたが、当面見送る考えを示した。都議会最大会派の自民党が一律規制に異議を唱え、規制強化をトーンダウンさせた。だが、他の五輪開催都市は、公共施設だけでなく飲食店なども禁煙とする法令を罰則付きで整備しており、識者から「先進国の標準に近づく機会を逃す」との声が上がっている。【武本光政、竹内良和、川口裕之】

 「ハードルが高過ぎる面もある、罰則(付き)になると。条例を完全に捨てているわけではない。しかし、その前に他の施策をもう少しやりながらと思っている」。舛添知事は昨年末の定例記者会見で、飲食店の分煙化工事への補助など条例化以外の施策を優先させる考えを明らかにした。

 知事は、同8月の会見では「本格的に受動喫煙による害を防ぐということは非常に大事。条例制定も十分考え得る一つの選択肢」と強調していた。

 これに対し、与党会派の都議会自民党が同9月、村上英子幹事長名で知事に緊急要望書を提出。「小規模な店舗が多い飲食店等には条例による一律規制ではなく、店内の禁煙・分煙が店頭でわかる自主的な取り組みを促し、利用者が選択できる仕組み作り」を求めた。喫煙者の客足が遠のくことを危惧する飲食店の業界団体の主張に沿った内容で、要望書は「幅広く意見を聞き、対策を推進すること」と注文を付けた。

 これを踏まえ、都は同10月、有識者による「受動喫煙防止対策検討会」を発足。委員12人には日本オリンピック委員会(JOC)役員、法律家、日本医師会役員らのほか、規制強化に慎重な医師も選任された。初会合では、そのうち免疫学者が「免疫学的にはあまりたばこの弊害は見つからない」と指摘。放射線科医も「五輪でたばこを吸わない人だけを歓迎するわけにはいかない。『おもてなし』は吸う人にも吸わない人にも心地よいものでなければならない」と持論を展開した。検討会は年度内に意見をとりまとめるが、都に条例化を求める内容にはなりそうにない。

 五輪開催都市では近年、大会前に受動喫煙防止に関する法令が設けられている。都がソウル大会(1988年)以降の夏季五輪を調べたところ、来年のリオデジャネイロを含め8都市全てで罰則付きの法律や州法、条例を制定していた。」


たばこは、たばこ喫煙により健康を害する危険と依存症に陥る危険が高く、「おもてなし」には到底なりません.
たばこ会社の援助を受けていない中立的な研究では、たばこの受動喫煙規制により飲食店の売り上げが減少するという神話は否定されています.

「免疫学的にはあまりたばこの弊害は見つからない」と言ったのは、JT系の喫煙文化研究会に所属する奥村康氏です.『おもてなし』は吸う人にも吸わない人にも心地よいものでなければならない」と持論を展開した放射線科医は、同じくJT系の喫煙文化研究会に所属する名取春彦氏です.
このように規制の対象となる側の人が委員になっている検討会では、最初から反規制の方向であることは明らかでしょう.

ちなみに、東京都受動喫煙防止対策検討会の委員は、次の方々です.

青木剛氏(公益財団法人日本オリンピック委員会 副会長兼専務理事)
安念潤司氏(中央大学大学院法務研究科教授)
今村聡氏(公益社団法人日本医師会 副会長)
大井田隆氏(日本大学医学部公衆衛生学分野教授)
奥村康氏(順天堂大学大学院医学研究科 アトピー疾患研究センター長)
垣添忠生氏(公益財団法人日本対がん協会 会長)
工藤翔二氏(公益財団法人結核予防会 理事長)
鈴木大地氏(順天堂大学スポーツ健康科学部教授)
名取春彦氏(獨協医科大学付属病院 放射線科医師)
野田哲生氏(公益財団法人がん研究会 代表理事・常務理事 がん研究所所長)
細野助博氏(中央大学総合政策学部 大学院公共政策研究科教授)
村千鶴子氏(東京経済大学現代法学部教授)

都議会自民党と都知事の関係が冷え切っているようですが,たばこについては,党利党略を離れ,健康の視点から科学的な世界に通用する対策が必要と考えます.

谷直樹


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by medical-law | 2015-01-07 02:04 | タバコ

子どもの喘息の8~18%は親の喫煙が原因、親の禁煙が子どもの喘息重症化を防止

朝日新聞「親の禁煙、子のぜんそくに予防効果」大阪の医師ら発表」(2015年1月6日)は、次のとおり報じました.
 
「親が禁煙すれば子どものぜんそくが重症化するのを防げることを、大阪府立成人病センターの田淵貴大医師らの研究グループが明らかにした。4歳半~8歳の間にぜんそくで入院する子を少なくとも2割近く減らせるという。小児ぜんそくと親の喫煙の関係は指摘されていたが、禁煙の予防効果を具体的に示したのは初めて。

 厚生労働省の大規模追跡調査に参加した2001年生まれの子ども4万3千人を対象に、生後半年時点の親の喫煙状況と、8歳までのぜんそく入院の経験を、三つの年齢層で調べた。両親が室内で吸っていた3399人中52人が4歳半~8歳でぜんそくで入院していたが、両親とも吸わない1万4117人では入院したのは112人だった。

 喫煙以外の要因を除いた上で、両親が室内で吸う子がぜんそくで入院する確率は、両親がたばこを吸わない子に比べて、①生後半年~2歳半で1.54倍②2歳半~4歳半で1.43倍③4歳半~8歳で1.72倍になった。

 調査結果を日本全体に当てはめると、両親とも禁煙すれば、少なくとも①の年齢層で8.3%(4970人)②で9.3%(4950人)③で18.2%(1万940人)の入院を減らせるという。田淵さんは「子どものぜんそくの8~18%は親の喫煙が原因といえる」と話す。研究成果は米医学誌電子版に掲載された。(錦光山雅子)」


日本の小児喘息患者は500万人とも言われています.
親の喫煙と小児喘息入院との関連性が1.43倍~1.72倍という数値で示された意義は大きいと思います.

屋内の職場、公共の輸送機関、屋内の公共の場所及び適当な場合には他の公共の場所におけるたばこの煙にさらされることからの保護のみならず、家庭内におけるたばこの煙にさらされることからの保護も必要と思います.親自身の健康にも良くありませんので,子どものいる人は,子どもと自分のために禁煙していただきたいと思います.タバコ依存症に陥っている人には,禁煙外来があります.


谷直樹

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by medical-law | 2015-01-07 01:32 | タバコ

タバコ喫煙により慢性的な背中の痛みのリスクは3倍高まる

ノースウェスタン大学の Bogdan Petre氏らの研究によると,タバコ喫煙により慢性的な背中の痛みのリスクが3倍高まるとのことです.

Smoking is a Pain in the Back
Smokers with new back pain less likely to recover, likely to develop chronic pain


If you want to avoid chronic back pain, put out the cigarette. A new Northwestern Medicine® study has found that smokers are three times more likely than nonsmokers to develop chronic back pain, and dropping the habit may cut your chances of developing this often debilitating condition.

“Smoking affects the brain,” said Bogdan Petre, lead author of the study and a technical scientist at Northwestern University Feinberg School of Medicine. “We found that it affects the way the brain responds to back pain and seems to make individuals less resilient to an episode of pain.”

This is the first evidence to link smoking and chronic pain with the part of the brain associated with addiction and reward. The study was published online in the journal Human Brain Mapping.

The results come from a longitudinal observational study of 160 adults with new cases of back pain. At five different times throughout the course of a year they were given MRI brain scans and were asked to rate the intensity of their back pain and fill out a questionnaire which asked about smoking status and other health issues. Thirty-five healthy control participants and 32 participants with chronic back pain were similarly monitored.

Scientists analyzed MRI activity between two brain areas (nucleus accumbens and medial prefrontal cortex, NAc-mPFC), which are involved in addictive behavior, and motivated learning. This circuitry is critical in development of chronic pain, the scientists found.

These two regions of the brain “talk” to one another and scientists discovered that the strength of that connection helps determine who will become a chronic pain patient. By showing how a part of the brain involved in motivated learning allows tobacco addiction to interface with pain chronification, the findings hint at a potentially more general link between addiction and pain.

“That circuit was very strong and active in the brain’s of smokers,” Petre said. “But we saw a dramatic drop in this circuit's activity in smokers who -- of their own will -- quit smoking during the study, so when they stopped smoking, their vulnerably to chronic pain also decreased.”

Medication, such as anti-inflammatory drugs, did help study participants manage pain, but it didn’t change the activity of the brain circuitry. In the future, behavioral interventions, such as smoking cessation programs, could be used to manipulate brain mechanisms as an effective strategy for chronic pain prevention and relief.


タバコが脳の回路に作用するからなのですね.

谷直樹

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by medical-law | 2014-11-21 09:19 | タバコ

日本禁煙学会編『禁煙学第3版』

日本禁煙学会編『禁煙学第3版』が発刊になりました.

南山堂のサイトによれば,「日本禁煙学会公認テキストの改訂3版.今版では禁煙治療で重視されている心理療法(認知行動療法・動機づけ面接法)の記載を充実させ,喫煙による疾患もより細分化した.また,すぐに利用できる実践的なクリニカルパスを掲載した.禁煙補助薬の最新知見や禁煙に対する国際的な動向も踏まえた,禁煙治療に携わる全ての医療者に最適のテキスト.」とのことです.

序文は,以下のとおりです(下線は引用者).

「本書『禁煙学』の初版が世に出てから,すでに7年がたちました.

この間に日本人の成人喫煙率は25%から20%を切るまでに至り,これは中高生の劇的な喫煙率の低下とあいまって,Global Scienceとしての禁煙学の大勝利といえます.

この第3版は,喫煙と受動喫煙の医学,禁煙の医学,日本をとりまく世界の禁煙状況などが大きく前進したことを受けて,大幅な改訂をいたしました.それは本書の使命として,EBMに則った,できる限り正確な医学でなければならないからです.
これはいわゆるエンストローム論文,Peter Leeの論文などタバコ会社のために作られた虚偽の論文がいまだに意図的に配布されており,一方で私達はあくまでも正確性を重んじていかなければならないからでもあります.

能動喫煙では,タバコ煙には70種類以上の発がん物質が明らかにされていますし,依存症にするための種々のたくらみが一つひとつ暴かれてきました.
また,能動喫煙による個々の疾患につきましては,それぞれの権威の先生方にご執筆いただきました.
受動喫煙では,PM 2.5と受動喫煙,受動喫煙防止の法律,また,受動喫煙防止法が施行された国で起きたことなどの新しい項目を設けました.

禁煙の医学では,ニコチンという依存性薬物が脳内報酬回路を使って「こころ」を支配することがますます確実になってきました.
いくらニコチン依存患者に疾病のことを詳細に伝えても禁煙をするのは難しいのです.
患者の頭の中ではニコチンに占領された「こころ」と論理的な大脳皮質がぶつかり合い,認知性不協和の状態に陥るだけなのです.

これを打ち破るのが動機づけ面接法と認知行動療法です.つまり,自ら考え自ら行うことが何よりも重要ということで,第3版ではこの二つの心理療法についてページ数を拡充し,専門家にご執筆をお願いしました.
また禁煙治療のクリニカルパスも実際的な構成で有用かと思います.

世界の潮流と日本の現状につきましては,タバコ規制枠組条約(FCTC)およびそのガイドラインに従って新たに稿を起こしました.
世界では当然のこととして,すでに行われていることが,日本では行えていないことがよくわかると思います.

口絵ではヘビースモーカーであると,テレビや映画の中でも容易にそれとわかる下口唇の黒色変化を年齢ごとに示しました.
これは禁煙治療のみならず,一般診療をされている先生方のご参考になることと思います.
さらに,タバコによる肺の黒色調の変化を著明に示す写真も掲載いたしました.

Global Scienceに則るこの『禁煙学』が多くの方々のお役に立てることを祈っております.

最後に,タバコフリー活動にご尽力された繁田正子先生が本書編集中に急逝されました.
ご冥福をお祈りするとともに,先生のご遺志を私達が引き継いでいくことをここに誓います.

2014年10月吉日
NPO法人日本禁煙学会 理事長 作田 学

※FCTCの正式名は,WHO Framework Convention on Tobacco Control(タバコの規制に関する世界保健機関枠組条約)ですが,本書では「タバコ規制枠組条約」(FCTC)と略すことにいたします.」


タバコは,本質的に,依存性薬物ニコチンによって「こころ」を支配され,継続的に購入させられる商品です.
タバコは有害と頭でわかっていながら,いろいろな言い訳をしてタバコを止めない喫煙者は,タバコ(ニコチン)によって「こころ」を支配されていると言えるでしょう.タバコの依存性の強さのため,科学的な禁煙治療が必要です.喫煙者には,タバコの呪縛から解放され,自由になるために,是非禁煙治療を受けていただきたいと思います.

谷直樹

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詳細な目次は以下のとおりです.

Ⅰ 喫煙の医学
1 タバコ煙の成分
A. タバコ煙に含まれる成分
1.粒子相とガス相の両方に含まれる物質
2.主に粒子相に含まれる物質
3.主にガス相に含まれる物質
B. 依存症にするための製品
1.依存性物質としてのニコチン
2.喫煙という物質摂取経路の意味
3.ニコチンの中枢神経作用の特徴
4.「ライト」,「マイルド」の欺瞞
5.依存性を増強させるための添加物
6.煙の視認性を低下させるための添加物
7.非合法化されるべき製品

2 能動喫煙による疾患
A. 喫煙と寿命
B. 悪性腫瘍
1.国際評価―タバコでがんになることは確立された事実
2.日本人の喫煙と発がん
3.タバコと関連の深い悪性腫瘍
4.タバコ煙中の発がん性物質と発がん
5.タバコ関連肺がん感受性と遺伝子,遺伝子変異の生じ方
6.がんになった場合の予後と負担
7.他の発がん因子との相乗効果
8.環境タバコ煙の発がん性―受動喫煙でもがんのリスクは上昇
9.禁煙とがん死亡の関連
C. 循環器疾患
1.疫学的エビデンス
2.喫煙が循環器疾患発症に関与する機序
3.喫煙と関連する循環器疾患
4.禁煙効果
D. 脳血管障害
1.欧米の報告
2.わが国の報告
3.受動喫煙
4.他の危険因子との相乗効果
5.禁煙の効果
6.脳卒中発症後の喫煙
7.脳卒中・認知症予防のための多角管理
E. COPD(慢性閉塞性肺疾患)    
1.COPDとは
2.COPDとタバコ
3.COPDの臨床像
4.COPDの疫学
5.COPDの診断
6.COPDの治療
7.COPDの予後
F. その他の肺疾患
1.喫煙関連間質性肺疾患(SRILD)
2.気腫合併肺線維症(CPFE)
3.自然気胸
4.呼吸器感染症
5.急性好酸球性肺炎(AEP)
G. 糖尿病  
1.喫煙によるインスリン抵抗性の増加
2.喫煙は糖尿病の合併症進展のリスク
3.動脈硬化リスクとしての喫煙
4.喫煙と糖尿病は歯周病のリスク
H. 消化器疾患
1.食道がん
2.胃食道逆流症(GERD)
3.胃炎,消化性胃・十二指腸潰瘍
4.胃がん
5.大腸がん
6.炎症性腸疾患
7.肝・膵疾患
I. 肝・膵疾患
1.肝疾患
2.膵疾患
J. 腎疾患
1.CKDの概念,定義,重症度分類
2.CKDと喫煙,禁煙
K. アレルギー疾患
1.アレルギー疾患患者における喫煙問題
2.喫煙によるアレルギー炎症亢進のメカニズム
3.喫煙は喘息を悪化させる
4.喫煙は喘息発症を増加させる
5.喫煙は吸入ステロイドの効果を減弱する
6.母親の喫煙と喘息の関連
7.他のアレルギー疾患と喫煙
L. 産婦人科疾患
1.産婦人科領域と喫煙
2.喫煙が女性の内分泌環境に与える影響
3.喫煙と不妊
4.喫煙と感染症
5.喫煙と子宮頸部病変,子宮頸がん
6.その他の婦人科系悪性腫瘍
7.妊娠に及ぼす影響
8.喫煙と胎児・新生児異常との関連性
9.喫煙者における母乳保育の問題
10.禁煙が必要な時期
M. 子どもへの影響
1.出生前(胎児期)における受動喫煙の影響
2.出生後(乳幼児期~思春期)の受動喫煙の影響
3.小児期~思春期の能動喫煙の影響
N. 認知症・精神疾患  
1.認知症と喫煙・禁煙
2.統合失調症と喫煙・禁煙
3.うつ病と喫煙・禁煙
O. 皮膚科および形成外科的疾患(スモーカーズフェース)
1.皮膚自体に与える影響
2.関連する皮膚疾患
3.副流煙による皮膚傷害
P. 耳鼻咽喉科疾患
1.喫煙・受動喫煙と頭頸部がん
2.喫煙・受動喫煙と難聴・中耳炎
3.喫煙と頭頸部感染症
4.喫煙と頭頸部がん手術後合併症
Q. 歯周疾患
1.喫煙と歯周疾患
2.喫煙が歯周疾患に影響を与えるメカニズム
3.禁煙と歯周疾患治療
4.喫煙とう蝕(むし歯)との関連
R. スポーツとタバコ
1.スポーツにおける健康とタバコの関係
2.スポーツとFCTC第十三条

3 受動喫煙による疾患と対策
A. 受動喫煙の影響
1.大人の受動喫煙
2.子どもの受動喫煙
B. 化学物質過敏症
1.疾患概念
2.発症機序
3.臨床症状
4.診断基準
5.鑑別診断
6.治 療
C. PM 2.5と受動喫煙
1.ロンドンスモッグ事件
2.PM 10からPM 2.5へ
3.PM 2.5の健康影響の大きさ
4.タバコ煙のPM 2.5は,屋外大気のPM 2.5と同じ毒性か?
5.日本の飲食施設内のPM 2.5
6.受動喫煙防止法の効果
D. 受動喫煙症の診断,治療,予防
1.診断のポイントとプロセス
2.受動喫煙による化学物質過敏症
3.サードハンド・スモーキング
4.受動喫煙症の治療
5.受動喫煙症の予防
E. 受動喫煙防止法による効果
1.海外での受動喫煙防止法の衝撃
2.受動喫煙防止法後の急性冠症候群などによる入院の減少―後ろ向き研究―
3.受動喫煙防止法による急性冠症候群の減少―前向き研究―
4.急性冠症候群・心臓突然死減少のメカニズム
5.メタ解析による効果―心疾患,脳卒中,呼吸器疾患による入院の減少―
6.カジノでの救急車出動回数の減少
7.わが国でも受動喫煙防止条例の施行とその効果の検証を!


Ⅱ 禁煙の医学
1 総 論
A. 喫煙率の推移
B. 禁煙治療の意義(一般診療・健康診断での禁煙勧奨)
1.一般診療における禁煙勧奨
2.健康診断(健診)での禁煙勧奨
C. やめ方の基本原則
1.タバコをやめるきっかけ,動機
2.禁煙するつもりのない喫煙者に対して
3.タバコをやめようとする人に対して
4.ニコチン離脱症状とその経過
5.タバコへの渇望に対して
6.再喫煙を防止する
7.タバコをやめて変わること

2 禁煙の心理学
A. タバコの依存性
1.身体的依存
2.精神的依存(心理学的依存,行動的依存)
3.依存症は,回復しても治癒しない
B. 禁煙の心理学:①認知行動療法
1.ニコチン依存症の精神・心理療法
2.認知行動療法
3.認知行動療法の実践例
C. 禁煙の心理学:②動機づけ面接法
1.動機づけ面接法(MI)とは?
2.基本戦略
3.基本技法(OARS)
4.習得のための方法

3 薬局・薬店での禁煙指導・支援
A. 薬の種類,副作用・相互作用
1.薬局・薬店における薬剤師の禁煙指導
B. 薬局・薬店での禁煙指導
1.薬局・薬店での禁煙支援の意義
2.薬局薬剤師による禁煙啓発活動
3.薬局での禁煙支援の方法
4.相談者からの基礎情報の収集
5.OTCによるニコチン置換療法
6.処方箋医薬品
7.禁煙補助薬と併用薬との相互作用
8.禁煙期間中に確認すべき事項

4 医療機関での禁煙指導・支援
A. 禁煙外来に必要な物品
1.禁煙治療(保険適用)に必要な機器・物品
2.禁煙外来・禁煙支援にあると便利な機器・物品
B. 経口治療薬バレニクリンの効果と副作用
1.バレニクリン(チャンピックス R)
C. 保険適用と治療のガイドライン
1.禁煙治療の保険適用の背景
2.禁煙治療の保険適用の実際
3.禁煙に関するガイドライン
D. 5A,5Rなどの指導法
1.動機づけ面接法と5R:やめようとしない患者に対して
2.5A:禁煙したいと思う患者に対して
3.カウンセリングと行動療法
E. ニコチン置換療法(NRT)を使った指導法
1.海外と日本におけるニコチン置換療法(NRT)の歴史
2.NRTの有効性と安全性
3.各種NRT製剤による違い
4.NRTの利点と欠点(局所的副作用)
5.NRTの注意点(全身的副作用)
F. バレニクリンを使った指導法
1.バレニクリンの特徴・効果・適応
2.標準的使用法
3.消化器症状への対応
4.精神症状への対応
5.意識障害・自動車運転について
6.今後の展望
G. 子どもに対する禁煙支援
1.喫煙する子どもの特徴
2.喫煙する子どもの主なタイプ
3.禁煙支援の具体的方法
4.子どもの禁煙を成功に導く対策
H. 女性に対する禁煙支援
1.性差を考える
2.女性の禁煙は難しいのか
3.女性に対する禁煙指導の実際
I. 妊婦に対する禁煙支援
1.妊婦の禁煙は難しいのか
2.禁煙できない要因として考えられること
3.妊婦が禁煙指導に有利である点
4.禁煙の時期
5.妊婦への禁煙指導の実際
6.薬剤使用による禁煙治療
7.再喫煙の予防
J. 精神疾患患者に対する禁煙支援
1.精神疾患の有無の確認
2.精神疾患がある場合の禁煙治療
3.精神疾患患者の禁煙へのアプローチ
4.精神疾患患者における禁煙のメリット
K. 禁煙後の体重増加とその防止
1.喫煙と痩身
2.禁煙後の体重増加
3.禁煙後の体重増加による健康への影響
4.禁煙後の体重増加と再喫煙の問題
5.禁煙後の体重増加への対応
L. 歯科における禁煙支援
1.歯科疾患とタバコ
2.歯科界の現況
3.歯科における禁煙指導の特徴
4.歯科における禁煙指導の進め方
M. 病院・診療所の薬剤師の役割
1.薬剤師が禁煙の重要性を認識する
2.薬剤師による禁煙指導の有用性
3.服薬指導における禁煙指導
4.集団教育における禁煙指導
5.薬学の視点から行う禁煙指導
N. 禁煙外来における看護師の役割
1.禁煙治療に看護師が必要な理由
2.看護師の行う禁煙支援
O. 行政における保健師の役割
1.行政における保健師のタバコ対策活動
2.ハイリスクアプローチとしての特定健診・特定保健指導
3.ポピュレーションアプローチ
P. クリニカルパス(医療者用/患者用)
1.クリニカルパスとは
Q. 外来治療からのドロップアウト防止策
1.外来治療からのドロップアウトの要因
2.ドロップアウト防止は初診から
3.再診時の問題解決方法
4.保険適用による禁煙外来の最終診療時の問題点
5.今後の課題
R. 治療終了後の再喫煙防止
1.ニコチン依存症は再発率の高い慢性疾患
2.禁煙治療終了後の“1本の喫煙”の要因
3.再喫煙の防止策
S. 禁煙推進に果たす医師会の役割
1.医師会の役割
2.地区医師会での取り組み
3.東京都医師会での取り組み


Ⅲ 世界の潮流と日本の現状
1 総 論
A. FCTCの歴史,NCDなどの世界の潮流
1.タバコ規制枠組条約(FCTC)の歴史
2.FCTCの目的(FCTCの前文による)
3.ガイドラインとは何か
4.FCTCの条文
5.NCDとは何か
B. 禁煙推進に果たす政治の役割
1.タバコ利権の構造
2.タバコ規制推進のために政治が果たすべきこと
3.政治を動かす力

2 受動喫煙の防止
A. FCTC第八条と世界の潮流
1.FCTC第八条,受動喫煙防止ガイドラインで求められていること
2.受動喫煙防止の世界の潮流
B. 日本の現状
1.労働安全衛生法「快適職場形成」から「健康障害防止」へ
2.健康増進法第二十五条「受動喫煙の防止」
3.職場の安全配慮義務に関する裁判
4.神奈川県および兵庫県の受動喫煙防止条例の成立
5.罰則つき受動喫煙防止の法律の必要性
C. 大学の禁煙化
1.大学における喫煙対策:屋内禁煙から敷地内禁煙への流れ
2.大学における敷地内禁煙は目標ではなく,出発点
3.禁煙推進のための具体的な取り組み
4.禁煙推進の障害となる事柄
D. サービス産業の禁煙の重要性
1.サービス産業を禁煙にすると病気が減る
2.サービス産業を禁煙にするとプラスの経済効果
3.飲食サービス業労働者の2/3が,未成年者,若年女性,中高年者
4.ロシアと韓国が飲食施設完全禁煙化に
E. 受動喫煙防止の法律
1.受動喫煙防止法制定の請願
2.受動喫煙防止法案の内容
3.タバコ規制枠組条約(FCTC)ガイドライン
4.東京オリンピックに向けた東京都受動喫煙防止条例の必要性

3 禁煙教育
A. FCTC第十二条と世界の潮流
1.FCTC第十二条の概要
2.要求されている課題・3つの柱(教育,国民意識の啓発と底上げ,情報伝達手段)
3.法制化へ向けて
B. 幼稚園・小学校・中学校での教育
1.小・中学生の喫煙行動と禁煙教育
2.教育の現場での防煙・禁煙教育の実際
C. 高校・大学での教育,成人へ向けた無煙教育
1.無煙(禁煙)教育の理論と歴史
2.無煙(禁煙)教育の方法と実際

4 タバコの値上げ
A. FCTC第六条と世界の潮流
1.タバコ税の歴史
2.FCTC第六条の意味
3.タバコ価格の国際比較
4.タバコ税の比較
5.タバコ税増税を実現するには
B. 日本の現状
1.FCTCとわが国のタバコ構造改革
2.健康のためのタバコ増税
3.タバコ税の構造と2010年増税のインパクト
4.今後のタバコ増税策

5 タバコのパッケージ
A. FCTC第十一条と世界の潮流
1.効果的な包装・ラベル規制の策定
2.世界の潮流
B. 日本の現状

6 タバコの広告・販売促進活動・スポンサー活動の禁止
A. FCTC第十三条と世界の潮流
1.タバコの広告,販売促進,スポンサー活動とは
2.禁止されるべき具体的な内容
3.世界の潮流
B. 日本の現状
1.タバコ広告に対する国の指針
2.タバコ広告の自主規制
3.タバコの広告,販売促進,スポンサー活動の禁止を目指して
4.第10回アジア太平洋タバコ対策会議(APACT 2013)の開催
C. 国際条約と矛盾するタバコ産業のCSR
1.JT本社による活動
2.別団体を通じての活動

7 各国が守らねばならないこと
A. FCTC第五条三項と世界の潮流
1.条約の規定とガイドライン
2.世界の潮流(他国の例)
B. たばこ事業法との矛盾
1.財務省(政府)の利益相反
2.財務省(旧大蔵省)官僚の天下り
3.JTから官公庁への天上がり
4.族議員
5.JTによる政策妨害行為
6.政府によるタバコ産業の助長
7.タバコ産業関係者の講演会・シンポジウムへの送り込み
8.タバコ産業の「社会的責任」活動
C. 医学研究者の利益相反問題
1.日本禁煙学会における利益相反規定
2.利益相反の申告・開示が必須・重要な理由
3.医学論文掲載誌はタバコ業界の助成論文は掲載しない動向
4.タバコ製品の有害性に関する世界医師会声明・勧告(2007年10月)
5.日本禁煙学会「タバコ産業からいかなる資金も受け取るべきではない」声明
6.「喫煙科学研究財団関係者を省庁の委員,審査員に選任すべきでない」要請

Ⅳ 日本禁煙学会認定制度
1 日本禁煙学会の認定制度について
1.認定制度の意義
2.禁煙サポーター(禁煙指導ができる日本禁煙学会会員)の認定
3.認定指導者・専門指導者の要件
4.申請書類の送付先
5.更新制度
6.教育施設などの認定
7.研修カリキュラム

2 試験問題例

付 録
禁煙治療の実際(Column)
① 禁煙外来:禁煙の準備状態について
② 禁煙外来:再喫煙してしまった患者をどのようにして禁煙に導いたか
③ 禁煙外来:禁煙に成功した1例(再度の失敗を乗り越えて卒煙へ)
④ 禁煙外来:禁煙に成功した1例(多重薬物依存からの回復)
⑤ 禁煙外来:禁煙に成功した1例(禁煙治療中に減量にも成功)
⑥ 禁煙外来:禁煙に成功した1例(精神疾患治療中)
⑦ 禁煙外来:禁煙に成功した1例(統合失調症)
⑧ 禁煙外来:禁煙に成功した1例(うつ病)
⑨ 禁煙外来:禁煙に成功した1例(十代,中学生)
⑩ 禁煙外来:禁煙に成功した1例(妊婦)

参考資料:FCTCの条文


by medical-law | 2014-11-18 09:19 | タバコ

英国医薬品庁は電子タバコを医薬品として認可する?

WSJ「インペリアル・タバコ、電子たばこの医薬品認可へ当局と協議」(2014 年 10 月 10 日)は,次のとおり,報じました.

「【ロンドン】英たばこ大手インペリアル・タバコ  IMT.LN -1.99% は、電子たばこの医薬品認可取得に向けて英保健当局と協議を進めている。同社幹部が明らかにした。

 大手たばこ会社の間では、電子たばこに対して政府の後ろ盾を得ようとする動きが相次いでおり、インペリアル・タバコもこの流れに沿った格好だ。

 インペリアル・タバコの複数の幹部によると、同社が非たばこ製品の開発会社として昨年設立したフォンテム・ベンチャーズが、英国医薬品庁(MHRA)と医薬品認可の条件を交渉している。

 業界アナリストらは、実現すれば電子たばこが世界で初めて医薬品としての承認を取得することになると指摘した。禁煙を支援するニコチンガムやニコチンパッチ同様、電子たばこをたばこの代替品として売り出すことができるほか、医師による処方も可能になる。」

電子タバコも決して安全ではありません.
日本では,タバコ販売には財務省の後ろ盾があり,タバコ販売規制より医薬品販売規制のほうが厳しいので,英国と同じような動きにはならないかもしれませんが,注目です.

谷直樹

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by medical-law | 2014-10-11 00:14 | タバコ

韓国の健康保険公団とたばこ会社の裁判

WoWKorea「韓国・健康保険公団がたばこ製造会社に損害賠償請求」(2014年9月13日)は,次のとおり報じました.
 
「政府が喫煙率を下げるという名目でたばこ価格を値上げすると発表した中、国民健康保険公団(以下、健保公団)とたばこメーカーの口頭弁論が始まった。


 健保公団が韓国のたばこ製造会社KT&G、フィリップモリス・コリア、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)・コリアなど(以下、製造会社側)を相手に起こした損害賠償請求訴訟の初弁論が、ソウル中央地方裁判所で12日午後2時から行われた。

 健保公団側の代理人は「たばこは嗜好品ではなく、公衆に対する許されない脅威」とし「今回の訴訟を通じてたばこと製造会社の実態を明らかにし、たばこを嗜好品と思っている国民の感覚が変化していくことを望む」と明らかにした。

 また健保公団は受診者(診察を受けた人)に支給した537億ウォンを対する損害賠償を請求する。今後たばこそのものの欠陥性や製造会社の違法行為を根拠に請求額を上げていく」と述べた。

 また「たばこの煙はタール、ベンゼン、ホルムアルデヒドなどの発がん性物質69種類が入っている。それでも製造会社はその有害性を抽象的に警告していた」と批判した。

 そして「製造会社は中毒性強化のためにアンモニア合成物を添加し、ニコチンの影響を軽く考えるようにした」と主張した。

 KT&Gら製造会社側の代理人は、健保公団の訴訟提起は法的根拠がないと対立した。

製造会社側の代理人は「健保公団が受診者に支給した保険金は、法律上の賠償対象となる損害ではない。保険加入者の疾病から派生した間接的損失に過ぎない」と主張した。

 また「原告が訴状で明らかにした訴訟の目的は、健康保険財政堅実化を企て、たばこ製造会社に対する責任追及、効果的なたばこ規制政策などであり、訴訟の結果と関係なく政策的目的で訴訟を起こしたことにより、司法的判断の対象ではない」と付け加えた。

 製造会社側の代理人はたばこの有害性を認めながらも喫煙と肺がんの個別の因果関係は認めないと強調した。

 さらに「健保公団は損害賠償を総額だけ明らかにしたが、個別の因果関係の立証をビッグデータで代替することは不可能だ」とし、「裁判所が特定の肺がんとたばこの個別因果関係を認めることはない」と述べた。

 「従って喫煙量と個人の職業、年齢、環境など多くの個別要因に対する分析が必要だ」とした。

 製造会社側の代理人は「喫煙は自由意思による選択の問題。依存性(中毒)はある程度存在するが、自由意思により断ち切ることはできない」とも主張した。

 また有害性をきちんと表示しなかったという健保公団の指摘に対し、喫煙の有害性は何度もそしてずいぶんと前から多くの人が知っているという事実だと反論した。

 「朝鮮時代からたばこが健康に悪い影響を与えることがあるということは、広く知られていたことだ。1960年代以降、未成年者の喫煙は法律で禁止し、禁煙教育を実施するなど未成年者保護も強化してきた」とした。

 製造会社で中毒性を強化するために添加物を入れたという健保公団の主張に対しては「添加物は保湿剤、香料、保存料などで、全体の8%に過ぎない。添加物の使用目的は、水分の維持、腐敗防止などの物理的状態の保存とタバコの味の差別化だ」と対立した。

 裁判所は訴訟の争点を以下の4つにまとめた。

1.健保公団に訴訟を提起する資格があるのか

2.喫煙と肺がんなどの疾病の因果関係

3.たばこ製造会社の製造物責任及び違法行為責任

4.損害額の範囲

 次回の公判は11月7日午後2時に開かれる。」


健康保険組合がタバコ会社を訴えるのはアメリカだけではありません.
タバコは,健康被害を生じる一種の欠陥商品です.そのタバコを製造販売している会社が,健康保険組合にタバコによる健康被害の費用を負担させ,自分は利益だけを得ています。本来その費用はタバコ会社が負担すべきものと考えます。


谷直樹

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by medical-law | 2014-09-15 09:17 | タバコ