弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

カテゴリ:弁護士会( 92 )

医療講演会「看護事故と法的責任-看護事故の類型と注意義務-」

昨日(2013年2月26日),東京法律相談連絡協議会(東相協)・医療法律相談主催の医療講演会「看護事故と法的責任-看護事故の類型と注意義務-」(於;弁護士会館クレオ)で,看護裁判例を題材に講演いたしました.

医療側の代理人弁護士もいらっしゃっていましたが,患者側代理人弁護士が多い講演会でしたので,数少ない過失肯定裁判例は原告代理人の立証努力の結実であること,患者側代理人の安易な過失設定,不十分な立証は敗訴の結果を招くことを,判例分析をとおしてお話しさせていただきました。,

ちなみに,裁判例は,下記のとおり大きく5つに分類して,紹介いたしました.

Ⅰ 療養上の世話
1 転落事故
2 転倒事故
3 誤嚥事故
4 うつぶせ寝の事故
5 保護衣で固定したことによる窒息事故
6 入浴介助時の事故
7 じょく瘡

Ⅱ 診療の補助
第1 観察・連絡等に関連する事故
1 観察義務が問題になった事例
2 モニター監視について
3 ナースコール対応の遅れ
4 患者の観察と他殺,自殺事故
5 医師への連絡の遅れ
6 患者取り違え事故

第2 注射,薬剤等の事故
1 注射による神経損傷
2 塩化カリウム製剤のワンショット事故
3 ルート間違い事故
4 消毒薬の取り違え事故
5 その他の薬剤取り違え事故
6 輸血(血液製剤)事故
7 麻酔薬による事故

第3 機械・器具の扱いの事故
1 スイッチの入れ忘れによる事故
2 チューブ類の外れ・閉塞による事故
3 ケーブルの接続ミス
4 開放型コネクターTピースの不使用による事故
5 経管栄養チューブの気管支への誤挿入による事故
6 透析事故

第4 その他の事故
1 浣腸時の事故
2 異物遺残事故

谷直樹

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by medical-law | 2013-02-27 22:22 | 弁護士会

横浜弁護士会,横浜拘置所と横浜刑務所に対し人権侵害があったと改善勧告

b0206085_11161462.jpg神奈川新聞「受刑者らに人権侵害、弁護士会が横浜刑務所と拘置所に改善勧告」(2013年2月15日)は,次のとおり報じました.

 「横浜弁護士会(木村保夫会長)は14日までに、横浜拘置所に勾留されていた女性と横浜刑務所の男性受刑者に人権侵害があったとして、同拘置所と同刑務所に対し、改善を勧告した。

 勧告書などによると、女性は拘置所で午前と午後にそれぞれ15分ずつ行われる室内運動の際、立ち上がって運動することを制限され、腰痛を負った。拘置所は「騒音を発したり、別の収容者から苦情が出たりする恐れがあるため」と説明したが、弁護士会は「不当に制限することは許されない」として、制限しないよう求めた。

 男性受刑者は椎間板ヘルニアを患っていたが、2011年4月から12年7月までの間、「痛みの軽減措置を検討せず、放置するなど適切な医療措置が取られなかった」と結論付け、適切な治療を行うよう勧告した。

 横浜刑務所の伊藤譲二所長は「内容を精査し、適切に対応したい」とコメントした。」


受刑者らにも医療を受ける権利があります.
実効的な改善措置がとられることを期待します.

谷直樹

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by medical-law | 2013-02-15 08:12 | 弁護士会

弁護士の犯罪防止とカルパの導入

日本弁護士連合会(日弁連)は,2013年1月18日,「弁護士の一連の不祥事に関する理事会決議」を発表しました.

「当連合会は、一連の事件に対する厳正な処置と原因究明を徹底します。また、原因究明の結果を踏まえ、今後弁護士がこのような不祥事を起こさないための再発防止に全力を尽くします。この点では、全国の弁護士に対してより一層の綱紀粛正と倫理の確立を求めるほか、預り金管理の方法、市民窓口との連携、さらに弁護士会の所属弁護士に対する指導監督のあり方などを含む改善・改革の方策について、当連合会内にプロジェクトチームを編成して検討しており、同チームの答申を得て直ちに不祥事発生防止策を実行に移します。」

一連の事件は,不祥事というより,もはや犯罪です.
しかも,決議後も弁護士の犯罪が報じられています.

古くから議論がありますが,早急にカルパを導入すべきと思います.
弁護士会の管理の下に設けられた弁護士預かり金口座をカルパと言い,フランスでは,裁判等を通じて授受される金銭の決済について,弁護士はカルパを通じて行うことが義務付けられています.
もちろん,これだけで,弁護士の犯罪がすべて防止できるものではありませんし,根本的な解決にはなりませんが,弁護士の犯罪の一部を防止できると思います.

谷直樹

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by medical-law | 2013-01-29 18:15 | 弁護士会

日弁連,精神保健福祉法の抜本的改正に向けた意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は,2012年12月20日,「精神保健福祉法の抜本的改正に向けた意見書」を,厚生労働大臣に提出しました.ご一読をお奨めいたします.

「現行法は,保護者に過重な負担を負わせ,特に保護者の同意を要件とする医療保護入院制度は,地域精神医療及び保健福祉態勢等が十分でない中で保護者に入院の責任を負わせる構造になっている。そもそも,患者の意思に基づかない強制入院制度は,患者から自由を奪い,患者の地域で生活する権利を侵害するものであることから,患者が長期入院によって地域で生活できなくなるような事態にならぬよう必要最小限のものとして設定されなければならない。このような患者の権利擁護の観点から,現行の医療保護入院制度に対する反省を踏まえて,本意見書は,現在厚生労働省で検討されている医療保護入院制度の改正について警鐘を鳴らすとともに,保護者の義務負担の軽減,精神医療審査会の充実,地域精神医療及び保健福祉態勢
の充実など,精神保健福祉法の抜本的改正を求めるものである。

なお,当連合会は,現行法上の措置入院制度及び緊急措置入院制度についても,社会的入院さらには保安処分になりかねない重大な問題を含むものとして,かねてより強制入院制度を一本化の上,その改善を求める意見を述べているところであるが,今回の意見書は,改正が検討されている医療保護入院制度についてのみ対象とするものである。」


「精神保健福祉法の抜本的改正に向けた意見書」の趣旨は以下のとおりです.

「1 現行精神保健福祉法は、保護者に過重な負担を負わせるだけでなく、患者を強制的に入院させるという制度の責任の所在を曖昧にし、事実上保護者の不同意により退院できずに社会的入院が生じているという現状に鑑み、保護者の義務規定及び医療保護入院における保護者同意の要件を速やかに廃止すべきである。

2 保護者同意の要件を廃止した後に想定すべき入院制度(以下「改正入院制度」という。)は、精神疾患の治療は通院治療によることが原則であることを踏まえ、慎重に制度設計がされることが不可欠であり、(病識がないこと等から医療の必要性を判断できない患者に対しても)医療を受ける権利を保障し、通院治療により地域で生活できる状態の回復を図ることを制度の目的とし、この目的達成のための必要最小限のものとすべきである。

3 したがって、改正入院制度は、入院時の審査として、次の実体的要件及び手続的要件を満たさなければならない。

(1) 実体的要件
① 精神疾患が重篤であり、判断力が阻害されていること。
② 治療反応性があることを前提に、入院治療させなければ病状が悪化し、自己決定権の行使が長期間困難になることが見込まれる場合であること。

(2)手続的要件
① 医師は、患者に対して現在の病状並びに治療の方針、効果及び見通しを説明すること。
② (1) の要件判断は指定医2名による判定を必要とし、うち1名は当該入院先精神科病院の常勤又は非常勤の医師でない者によること。
③ 急を要する場合、入院時には少なくとも1名の医師による判定で足りるが、入院から72時間以内に2名の医師によって判定がなされること。
④ 前記の指定医2名の「判定意見」、入院先精神科病院作成による「治療計画及び退院計画の記載された入院届」を、入院時から10日以内に当該都道府県に設置された精神医療審査会に提出するものとし、同審査会は、入院届の提出から1週間以内に入院の必要性について審査し結論を出すこと。
この審査においては、審査会の構成員が患者から直接意見を聴取しなければならないこと。
⑤ 入院に当たっては、患者に必ず代弁者を付けること。


4 改正入院制度における入院期間の設定は、当初は3か月以内とし、3か月を超えて入院させる必要がある場合には、当初の治療計画及び退院計画の修正が必要な理由、修正後の治療計画及び退院計画の提出を受け、再度、前項の精神医療審査会の審査を受けるものとすること。
再審査によって入院継続が認められた場合の入院期間は、当初の入院時から最長1年間を超えることができないものとすること。

5 入院患者に対しては、入院直後から退院のための環境整備に向けた専門家を付け、具体的に退院に向けた活動がなされること。

6 改正入院制度における実効性ある審査のため、現在の各都道府県の精神医療審査会の態勢を抜本的に拡充し、審査会の機動性及び権限強化を図るとともに、審査会の決定に対する裁判所への不服申立制度を創設する等、審査手続における患者の適正手続の保障を全うすること。

7 改正入院制度の費用負担は公費によることを明らかにし,患者から徴収しないこと。

8 患者の地域で暮らす権利を実質的に保障し,入院を必要以上に長期化させないため,患者が地域で生活できるよう居住環境を具体的に整備し,また,アウトリーチ支援を充実させるなど,地域精神医療体制や保健福祉政策を充実させるよう,地域精神医療及び保健・福祉の総合的な計画を企画・遂行すること。」


谷直樹

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by medical-law | 2012-12-25 22:04 | 弁護士会

弁護士の就職難,540人(26%)が弁護士会への登録を行わず

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NHK「弁護士の“就職難”が深刻化」(2012年12月21日)は,次のとおり報じました.

「司法試験に合格して、今月、司法研修所を卒業した人のうち、弁護士として活動するために必要な弁護士会への登録を行わなかった人が全体の4人に1人に当たるおよそ540人と過去最多になったことが分かりました。
日弁連は、弁護士の“就職難”が深刻化しているとして、司法試験制度の見直しを求めています。

司法研修所を卒業する人のうち、裁判官や検察官になる百数十人を除いたほとんどが弁護士を志望しますが、活動するためには全国の弁護士会に登録が必要です。
しかし日弁連=日本弁護士連合会の推計によりますと、今月、司法研修所を卒業した2080人のうち、裁判官や検察官になる人を除いておよそ540人がこれまでに弁護士会に登録しなかったことが分かりました。
これは全体のおよそ26%=4人に1人に上り、これまでで最も多くなっています。
理由として日弁連は、弁護士事務所に就職したり独立して事務所を開いたりできず、入会金や会費を払えないために弁護士会への登録をあきらめた人が多いのではないかとみています。
日弁連は、企業や自治体を対象にした就職説明会を開くなど支援に力を入れるとともに、「司法試験の合格者数が多すぎる」として、現在の制度の見直しを求めています。」


540 人というと,かつての合格者数がそれくらいでした.

弁護士となるには,弁護士となる資格を得た上で弁護士名簿に登録されることが必要です.
弁護士となる資格を得た人でも登録していないと,弁護士ではありません.
司法研修所を卒業し弁護士となる資格を得た2080人のうち540人(26%)が(裁判官にも検察官にもならず)弁護士にもならなかった,ということなのです.この中には企業の法務部に就職した人もいるでしょうが,540人全員が法務部に就職したわけではないでしょう.

司法試験の合格者数を1500人にしていれば,弁護士・裁判官・検察官にならない540人は生じなかったでしょう.
合格者が3000人になれば,その半数が弁護士・裁判官・検察官にならないことになります.それでよいのでしょうか.

谷直樹

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by medical-law | 2012-12-21 08:58 | 弁護士会

日弁連,「患者の権利に関する法律大綱案の提言」

CBニュース「患者の権利法「医師との対立軸ではない」」(2012年11月14日)が,ようやく報じてくれました.

「日本弁護士連合会(日弁連)は10月、厚生労働省に「患者の権利に関する法律大綱案の提言」を提出した。この大綱案は、患者の自己決定権やインフォームド・コンセントなどを通じて、患者が診療についての説明を受ける権利などを規定し、安全な医療を平等に受けられる環境につなげようとするものだ。現在、厚労省の検討会で議論されている医療事故調査制度で、事故を調査する第三者機関の在り方にも言及している。」

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患者の権利に関する法律大綱案の提言

「患者の権利に関する法律大綱案の提言」全文

Ⅰはじめに

当連合会は,2011年10月,第54回人権擁護大会において,「患者の権利に関する法律の制定を求める決議」を満場一致で採択した。同決議は,医療が抱える多くの重要な課題の解決には,患者を医療の客体ではなく主体とし,その権利を擁護する視点に立って医療政策が実施され,医療提供体制や医療保険制度などを構築し,整備することが必要であり,そのためには,大前提として,基本理念となる患者の諸権利が明文法によって確認されなければならないとして,「患者の権利に関する法律」を速やかに制定することを求めるものである。この提言は,同決議を受けて,同法制定への一助として,その大綱案を提言するものである。

Ⅱ 提言の理由

第1 患者の権利が十分に保障されていない現状


医療は我々の生命,健康,社会を支える最も重要な基盤の一つであり,安全で質の高い医療は,健康で文化的な生活を営み,幸せに生きるために必要不可欠である。ところが,このように,我々にとって必要不可欠な医療が,今日,多くの課題を抱え,患者の権利が十分に保障されていない現状にある。

1 不十分な医療提供体制により医療を受けることが困難となっている現状

近時,勤務医を中心とした医師や看護師らの不足,診療科の休止,医療機関の閉鎖,救急患者を受け入れる医療機関が容易に見つからないなど,地域や,診療科目,時間帯によっては,医療を受けることが困難な事態が生じている。

厚生労働省の調査によれば,2008年末に,医療施設などで診療に従事している医師は,約27万5000人,人口1000人当たり2.15人であるが,主に先進国が加盟する経済協力開発機構(OECD)の2007年~2008年の統計では,これが平均3.1人であり,我が国は,全30か国中27位である。

また,勤務医の労働環境は劣悪であり,厚生労働省の「医師需給に係る医師の勤務状況調査」(2006年3月27日現在の調査状況)によれば,病院等の医療機関の勤務医の1週間当たりの勤務時間は,平均で63.3時間に及んでいる。

これは,同省が定めている「脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)の認定基準」(2001年12月12日付け基発第1063号)に照らせば,過労死が極めて生じやすい状況と評価される。

さらに,当直を担当して,そのまま次の日も連続して勤務に就くことも頻繁に生じており,疲労が蓄積し注意力の低下が懸念される医師が,患者に対して診察や治療を行わざるを得ない状況になっている。
人の生命・健康に直結する診療行為を行う医師らがかような状況にあることは,極めて深刻な問題である。
しかも,かような過酷な労働条件のため,子育てをしなければならない世代の医師,特に女性医師が現場を去るという事態も生じ,近年の女性医師の増加の中,医師不足に拍車をかけている。

さらに,医師が大都市に集中して,周辺地域やへき地の医師不足が深刻である。
2010年に厚生労働省が実施した必要医師数実態調査によれば,特に,岩手,青森,山梨,島根,大分などに医師不足が指摘され,診療科目別にみると,リハビリテーション科,救急科,産科などが医師不足の程度が大きいとされている。

また,医療の高度化や高齢化から,看護師など看護職員の需要は高まるばかりであり,2010年の厚生労働省の第7次看護職員受給見通しに関する検討会は,2011年には,看護職員は,5万6000人が不足する見通しであるとしている。

現在でも看護師不足から,病床の減少や病棟閉鎖をする医療機関もみられる。3交代制の病院での1か月の夜勤回数は平均8.5回であることなどにみられるような厳しい労働条件下で離職率が高く,また,結婚や出産で離職後,復職しない有資格者が多いのが現状である。

このような不十分な医療提供体制が,医療を受ける患者の権利を脅かしており,医師・看護師等の不足や偏在の解消,その労働環境の改善を図るための施策が不可欠である。

2 経済的理由により医療を受けることが困難となっている現状

昨今の厳しい経済情勢の中,2010年の厚生労働省の国民健康保険実態調査によれば,市町村の国民健康保険に加入している2114万世帯のうち,21%に当たる436万世帯が保険料を滞納している。1年以上保険料を滞納すると保険証は発行されなくなり,代わりに被保険者資格証明書が交付されることになるが,同証明書では,窓口で一旦医療費全額を支払わなければならず,そのため,多くの貧困者が受診を抑制せざるを得ない状況に陥っている。
生活保護受給者を受け入れない医療機関(特に産科)もある。

さらに,医療の進歩に伴って,長期に高額な医療費を必要とする患者も増加しているが,国の高額療養費制度の患者負担額は月8万円余であるため,必要な医療を受けられない患者も増えている。

また,外国人については,一定の在留資格を有しない限り生活保護は受給できず,また,3か月以上の在留期間を許可された者以外は国民健康保険に加入することができない。在留資格のない外国人については,健康保険に加入することが解釈により認められていない。このように,在留資格の有無や種類によって,一部の外国人は,緊急医療も含め,入院助産等の一部の例外を除き,医療を受けるための社会保障体制から実質的に排除されている。さらに,その結果として,健康保険のない外国人の診療を嫌がる医療機関が多く,受診時点で支払能力が確認できないと診療を始めない,あるいは,本人の手持ち現金の範囲内でしか治療をしないといったことから,重大な疾患が見逃される危険にさらされている。

3 インフォームド・コンセントの原則に関わる現状

これまでの取組の結果,インフォームド・コンセントの原則は,広く医療現場に受け入れられている現状にある。ところが,必ずしもその理解が十分ではなく,医療現場で混乱も生じている。多忙な医師は説明に十分な時間がとれず,セカンド・オピニオンを受ける機会は必ずしも十分に保障されていない。難治性疾患の告知を受ける患者をサポートする体制も脆弱である。

加えて,高齢者,障がいのある人,子どもなど,医師の説明を理解し,意思決定するために援助を必要とする患者について,十分な援助がないために,患者自身の自己決定が軽視され,人としての尊厳が侵されやすい危険を有している。

外国人の患者には,病状を医師らに伝えたり,また,医師らからの説明を正しく理解するために必要な通訳などの整備が十分でない現状がある。

さらに,自己決定権が行使できない患者に対する医療行為について,誰に説明し,誰から同意を得るのかについて,十分な法整備がなく,家族がいない例などで同意を得られないことを理由に,必要な医療行為を差し控えるという現状も報告されている。

4 通常の社会生活・私生活を維持する権利が保障されていない現状

患者であっても,可能な限り,通常の社会生活・私生活を継続することができることが大切である。

特に,子どもの場合には,学習し,また遊ぶということで人格を発展させる重要な時期であるにもかかわらず,入院中の子どもに対してはそのような視点が十分ではなく,24時間患者としてのみ生活することを事実上強いている現状がある。

また,外来通院しながら長期にわたり治療を必要とする患者では,従前どおり就労を継続できることが重要であるが,それが十分に保障されず,そのために収入が減少し,治療の継続を困難にしている現状もある。

さらに,精神疾患を有する患者も,病識がなく自己や他人を傷つける危険があるとして,過去にも過大な身体拘束や自己決定権の侵害がなされてきた。
しかし一律に精神疾患を有する患者をそのような枠の中に固定して理解することはできず,特に医療の必要性や拘束の必要性がないにもかかわらず,長期間収容する「社会的入院」は,今なお我が国が解決すべき課題である。

5 刑事収容施設・入国管理収容施設に拘禁されている患者の権利が保障されていない現状

刑事収容施設等では,過剰収容状態や医師確保を始めとする医療提供体制が十分に整備されていない状態などから,疾患を有する被疑者・被告人,受刑者,少年保護施設に収容保護されている少年,入国管理収容施設の被収容者は,社会と同等の水準の医療を受けられていない現状がある。

当連合会及び各弁護士会が,これまで再三にわたり,人権侵害を認め,警告・勧告を行っているが,なお十分な改善は認められない。しかも「改善更生」の妨げになるとしてカルテの開示を拒否され,自分の現在の健康状態や疾病,治療内容を知ることさえ許されていない。

6 小括

以上のような課題の解決には,患者を医療の客体ではなく,医療の主体として,その権利を擁護する視点に立って医療政策が実施され,医療提供体制や医療保険制度などの医療保障制度が構築,整備されることが必要である。
その大前提として,その基本理念となる患者の諸権利が明文法によって,確認されなければならない。

なお,患者の諸権利を明文法によって確認するにあたり,患者の義務・責務についても明記すべきかどうかが問題となりうるが,患者の義務・責務の内容は,患者の権利の内在的制約として認識しうるものであること,また,患者の義務・責務を規定することにより,かえって患者の権利が制約されるおそれがあることを踏まえれば,慎重であるべきと考える。
・・・」


谷直樹

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by medical-law | 2012-11-14 06:43 | 弁護士会

「国連人権理事会における日本の普遍的定期的審査に関する日弁連コメント」

国際連合人権理事会の第2回普遍的定期的審査第14回作業部会において,2012年10月31日,日本の人権状況について審査が行われました.

日本弁護士連合会(日弁連)は,2012年11月1日,「国連人権理事会における日本の普遍的定期的審査に関する日弁連コメント」を発表しました.


「今回の審査で日本に対して実際に発言したのは、前回よりも多い79か国であった。

多くの点につき意見が寄せられたが、特に言及する国が多かった課題は、
女性に対する差別解消に関するさらなる取組、
死刑の執行停止及び廃止についての国民的議論の促進であった。

このほか、国内人権機関の設置の実現、
すべての移住労働者及びその家族の構成員の権利の保護に関する国際条約の批准、
児童ポルノの規制や性的搾取の防止を含む子どもの権利保護の改善、
人身取引へのさらなる取組、
包括的な差別禁止法の制定、
「日本軍慰安婦」問題の解決等についても意見が表明された。

また、当連合会が以前から取り組んできた
代用監獄の廃止や勾留状況の改善についても、少なくとも6か国が言及した。

なお、福島の原発事故に伴う人権侵害については、1か国が特に子どもの健康状態に関する懸念を表明した。」


審査の結果は,2013年2月から3月に行われる国連人権理事会本会議において,日本に対する所見や勧告を含む結論として採択され,その際,日本政府から所見や勧告に対する意見が述べられることが予定されている,とのことです.

谷直樹

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by medical-law | 2012-11-01 22:29 | 弁護士会

日弁連,「パソコンの遠隔操作による脅迫メール事件等の取調べについての会長声明」

日本弁護士連合会(日弁連)は2012年10月19日,「パソコンの遠隔操作による脅迫メール事件等の取調べについての会長声明」を発表しました.

「これら事件では、逮捕・勾留手続の適否について今後十分に検証する必要があるが、加えて看過されてはならないのは、これらの事件のうち少なくとも男性2人の虚偽の自白調書が作成されていることである。報道によれば、供述調書には、ありもしない「動機」までが書かれているとのことである。全く身に覚えのない脅迫行為について自分がやったと認め、動機まで記載された調書が作成されているということは、捜査機関による違法または不適切な取調べがあったと考えざるを得ない。

今回は、たまたま真犯人が他にいることが明らかになったが、そうでなければ、これらは隠れたえん罪になっていたであろう。このことは、虚偽自白による隠れたえん罪が決してまれなものではなく、現在もえん罪が起こり続けていることを示している。

そして、こうした虚偽自白の原因は、弁護人の立会いが認められず、密室で行われる現在の取調べの構造的な在り方にあることは、当連合会がこれまで指摘してきたとおりである。

現在、法制審議会「新時代の刑事司法制度特別部会」で議論されている取調べの在り方についての改革、とりわけ取調べ全過程の録画・録音の制度化は当然のこととして、弁護人立会制度の導入の必要性が、本件によって一層明らかになったというべきであり、早急な法制化を強く求めるものである。」


現在も,密室のなかの自白強要でえん罪が作られていることがよくわかる事件です.

谷直樹

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by medical-law | 2012-10-24 02:27 | 弁護士会

日弁連,「医療等分野における情報の利活用と保護のための環境整備のあり方に関する報告書」に対する意見書

社会保障分野サブワーキンググループ及び医療機関等における個人情報保護のあり方に関する検討会は,2012年9月18日、「医療等分野における情報の利活用と保護のための環境整備のあり方に関する報告書」を取りまとめました.

本来,患者のプライバシー権(自己情報コントロール権)の保護を第一義とすべきですが,この報告書は,患者情報を利用・活用する側にたって,情報の利用・活用を容易にしようとするあまり,患者のプライバシー権(自己情報コントロール権)をないがしろにする姿勢がうかがわれ,いささか問題があります.
まず,すべての医療機関に適用される医療分野に特化した個人情報保護法を制定すべきであり,その上で,患者の権利保護を第一義に情報の連携及び利用・活用の必要性との慎重な調整を行うべきでしょう.


日本弁護士連合会(日弁連)は,2012年10月16日付けで,パブリックコメントをを提出しました。

医療等分野における情報の利活用と保護のための環境整備のあり方に関する報告書」に対する意見書全文は,以下のとおりです.

1 はじめに

医療に関する個人情報は,極めて高度のプライバシー情報であり,患者のプライバシー権(自己情報コントロール権)等を保護するため,医療情報についての個人情報保護の個別法の制定が求められる。しかし,その策定に当たっては,以下述べる点に十分配慮し,慎重な検討を行うべきである。

2 個別法の必要性

まず,医療に関する個人情報は,極めて高度のプライバシー情報であり,情報主体(患者)による自己情報のコントロールや情報の第三者利用についても一般的な個人情報とは格別の考慮を必要とするものであるから,医療情報についての個人情報保護の個別法の制定が求められる。

現在,民間の医療機関には個人情報保護に関する通則法である個人情報保護法が適用される一方,国立の医療機関には行政機関個人情報保護法,独立行政法人の設置する医療機関には独立行政法人等個人情報保護法が適用され,さらに,自治体立の医療機関には各自治体の個人情報保護条例が適用されている。

また,民間の医療機関でも,取り扱う個人情報の数が5,000件以下の小規模医療機関には個人情報保護法の適用がない。

その結果,患者の自己決定権を保障するために極めて重要な役割を果たす診療記録開示請求権を行使するに当たっても,法的な開示義務の存否,委任を受けた代理人による開示請求の可否,開示が拒否された場合の救済手段等が,医療機関の種類によって区々になるという,患者にとって大変分かりにくい事態が生じている。

また,民間の医療機関の中には,未だに日本医師会「診療情報の提供に関する指針」に従い,委任を受けた代理人からの診療記録開示請求を拒むといった個人情報保護法に反する取扱いを続けている例がある。

このような状況を解消するためにも,患者のプライバシー権(自己情報コントロール権)等の保護のため,全ての医療機関に適用される医療分野に特化した個人情報保護法を制定すべきである。

3 全体的な問題点

まず,報告書は,全体として,情報の利活用に重点が置かれており,患者のプライバシー権(自己情報コントロール権)の侵害の危険性が払拭できない。

そもそも,医療の現場では患者は自分の病気の治療や健康管理のために特定の医療機関を信頼して情報を提供しているという側面を中心に置いて考えるべきであり,患者が,自己の医療情報について「他の専門家と共有されることを歓迎するであろう」(報告書 はじめに)とは一般にはいえない。

また,報告書では,情報の利活用を「患者自身も期待しているものであると考えられる」(報告書Ⅰ.1.(3))との記載もあるが,その主張の根拠は不明である。

報告書は,法に盛り込むべき基本理念(報告書Ⅱ.1)として6項目を挙げており,①医療機関による情報の連携,②医療の向上に資するための利活用に次いで,③として「医療等情報にまつわる患者等の期待の保護」が挙げられているが,医療情報に関する個人情報保護個別法の基本理念としては,患者のプライバシー権(自己情報コントロール権)の保護を第一義とし,その上で,患者の権利保護と,情報の連携及び利活用の必要性との慎重な調整を行うとの考え方をもって臨むべきである。

また,「社会保障分野サブワーキンググループ」及び「医療機関等における個人情報保護の在り方に関する検討会」の構成員は,医療情報を収集・利用する側に偏しており,患者の人権の観点を十分反映できるものになっていない。

4 情報の取得・本人同意のあり方

報告書では,医療情報の取得・本人同意のあり方について,医療サービスを受ける時点で医療情報の活用について本人の同意が得られていると推定できるとして,本人に対して掲示等によりその旨及び情報の管理責任者等を明らかにした上で同意を得た扱いとすることや,一定のルールに従って取り扱えるようにすること,掲示(黙示の同意)や将来活用することの包括同意などが検討されている(報告書Ⅱ.2.(2))。

しかし,医療情報の保護の必要性の高さに鑑みれば,上記方法での情報取得・本人同意には,患者のプライバシー権(自己情報コントロール権)等を侵害するおそれが払拭できない。

5 医療分野の情報化の意義について

(1) データに基づく医療費分析の問題点

報告書は,医療分野の情報化の意義として,高齢化による医療費の増加への対策を挙げている(報告書Ⅰ.1(2))。

しかし,データに基づく医療費分析を持ち出すことは,個々の患者について医療費を削減することを意図し,又はそのような結果を招くものと思われる。
このような制度は,患者が真に必要とする医療が受けられなくなる(患者の医療を受ける権利を侵害する)危険性を孕むものであるから,その導入には慎重な検討が必要である。高齢者医療として適切かどうかは,まず,当該医療機関の高齢者医療全般,更には日本の高齢者医療全体の観点から検討すべき問題である。

(2) データ収集による医療の質の向上

また,報告書は,医療分野の情報化の意義として,医学・医術の進歩,医療イノベーションの促進によるデータの活用を挙げている(報告書Ⅰ.1(2))。

しかし,これまでも医学・医術の進歩,医療イノベーションの促進を目的として,厚生労働省の主導の下に,医療機関,研究機関を対象とする難病,先進治療の研究が行われ,患者情報が収集されている。データ収集による医療の質の向上を目的とするのであれば,これまで行われてきた患者情報収集により、どの範囲でどのような情報を収集し,どのような成果があったのかを明らかにすべきであり,その上で,真に必要な情報が何であるかを限定する必要がある。

6 情報連携基盤の必要性について

報告書は,医療情報の医学の向上のための活用は患者も期待しており,公益目的のために必要な範囲で医用分野における情報連携基盤は必要であるとする(報告書Ⅰ.1.(3))。

しかし,報告書がどのような場面での共有を想定しているのかは明確ではなく,抽象的な「患者の期待」や「公益目的」が過度に強調されると,行きすぎた共有化によってかえって患者の権利・利益を害する事態を招くことが懸念される。

7 医療情報の利活用の目的について

報告書では,医療情報等の法制措置及び情報連携基盤において事務の効率化,医療の質の向上等期待される効果の例を列挙し,これらの効果の実現に資するような情報の取得,保管,利活用に関するルールが必要であると述べる(報告書Ⅱ.2(1))。

しかし,期待される効果として列挙されている事項は,地域医療,先進治療,診療・介護報酬等,極めて多方面に渡っており,何を目的として情報連携基盤を制度設計しようとしているのか全く明確ではない。

そのため,報告書では,健診情報,診療記録,レセプトデータ等,膨大な医療情報の中で,どの範囲でどの内容の情報を取得し,保管し,利活用するかに関する基本的な方針すら明らかにできていない。これでは情報の取扱いについて厳格に規律することは望むべくもない。

8 「医療等ID」の前提と連携の切断

報告書は,医療分野の情報化の環境整備のために本人情報識別のための番号として「医療等ID」の導入を検討している(報告書Ⅰ.1(4))。

しかし,報告書自身が指摘しているとおり(報告書Ⅰ.1(5)①),医療分野の個人情報保護法の必要性は「医療等ID」とは無関係に指摘されてきたものであり,医療分野の個人情報保護法は,「医療等ID」とは切り離して立法化がなされなければならない。

また,万が一,「医療等ID」情報が漏えいした場合には,連携を切ることで被害を抑えることが可能であるとしているが,これは当該情報に限ったことではなく,患者の医療情報の漏えいについても同様の対応が必要である。

しかし,そうした場合,一部の患者の情報の流出が発生したときに他の患者の情報の連携も切断するのか,そのことによる支障をどう考えるのか,どのような条件の下で接続を復旧させるのか,再接続を拒否する患者についてどうするのかなど,多くの困難な問題があり,慎重に検討する必要がある。

なお,「医療等ID」の導入と合わせて,第三者機関の設立を検討しているが,それとは別個の課題として,実効的で独立性の高い第三者機関の設立を検討すべきである。

9 結語

以上のように医療分野の個人情報保護に関する報告書には多くの問題点があり,制度設計には十分,慎重な検討が必要である。

なお,本意見書はパブリック・コメントの期限との関係で必要最小限度の意見に留めているが,当連合会としては,医療情報の保護法制に関する今後の制度設計について検討を進め,必要に応じて意見を述べていく所存である。」


谷直樹

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by medical-law | 2012-10-16 20:59 | 弁護士会

日弁連,学校内傷害事件に関する人権救済申立事件で勧告

日本弁護士連合会(日弁連)は,2012年8月28日学校内傷害事件に関する人権救済申立事件(2010年度第25号人権救済申立事件)につき,以下のとおり,中学校に対し勧告しました.

「貴校は,2009年(平成21年)5月13日,野球部の部活動中,申立人が3年生部員から暴行を受け傷害を負ったこと(以下この傷害事件のことを「本件傷害事件」という)について,同月17日に申立人側から報告を受け,遅くと。も同月20日にはその細部を確認しており,把握した当該事件の実態から,その実質が単なる傷害事件ではなく,3年生部員の2年生部員に対する「いじめ」であったことを容易に認識し得たはずであった。

以上からすれば,貴校は,学校管理者として,当該事件を速やかに調査し,その実態がいじめであるとの認識を早期に確立するとともに,いじめが許されない行為であることを当該加害生徒を含む全生徒に対して適切に教育することなどを通じて,申立人が3年生部員からの報復等を受ける心配がなく,安心して登校できるための校内教育環境を整備すべき義務を負っていたものであるが,これらの義務を怠り,その結果,申立人は,2009年(平成21年)5月末頃から徐々に登校ができなくなっていき,同年12月から翌年3月までは完全な不登校となり,それ以降においても断続的な不登校状態から脱却できない状況に陥った。

貴校がかかる義務違反により申立人を不登校状態に陥らせたことは,同人の学習権,教育を受ける権利を侵害したものであり(以下この人権侵害行為を「本件人権侵害」という。),しかも,その不登校状態が長期に及んだことからすれば,その人権侵害性は重大というべきである。

よって,貴校に対して,以下のとおり勧告する。

1 本件傷害事件が「いじめ」であったことを認識し,部活動等の学校生活における上級生の下級生に対する助言・指導の実態とその問題点を明らかにするとともに,本件人権侵害に至った原因を調査・研究し,それらの改善策を策定すること。

2 貴校において今後いじめが再発することがないよう,以下の措置を講ずること。

(1) いじめが不登校や,最悪の場合は自殺などを引き起こす重大な人権侵害であることを認識し,その認識をあらゆる機会を通じて徹底させ,学校全体で共有すること。

(2) いじめの実態を早期に把握するとともに,いじめを学校全体の問題として受け止め,いじめに対する全校内の理解を深めることにより教育環境を整備する必要があり,そのために,いじめの早期発見と対応策やいじめ克服を有効に進めるための教育等に関するプログラムを策定しこれを実践すること。
また,その実践状況を定期的に点検・検証するための制度を確立すること。

(3) 生徒代表,保護者代表及び教師代表等の構成によるいわゆる「いじめ対策会議」など,いじめ問題を検討すべき組織の結成を促進し,本件からの教訓を共有化し,再発の防止に備えること。」


谷直樹

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by medical-law | 2012-09-01 02:46 | 弁護士会