弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

カテゴリ:脱原発( 75 )

カルディコット医学博士,子どもや妊婦は高線量地域から速やかに避難すべき,移住費用は国が負担すべき

事故後わずか12ヶ月で,福島県内の18歳以下の子どもの40%以上になんらかの甲状腺異常が見つかっています.

ヘレン・マリー・カルディコットHelen Mary Caldicott 医学博士(Physicians for Social Responsibility(社会的責任を果たす医師団)の創立会長)は,2012年11月19日の東京の記者会見で,これについて極めて稀な数値と指摘し,高線量地域にいる子ども,妊婦,妊娠する可能性のある若い女性は高線量地域から速やかに避難すべき,移住費用は国が負担すべき,と述べました.

OurPlanetTV 「「移住費用は国が負担すべき」カルディコット博士」参照

21日大阪市で記者会見,23日徳島,24日岡山,25日京都で講演会が予定されているとのことです.

木下黄太のブログ「福島第一原発を考えます」参照


谷直樹

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by medical-law | 2012-11-21 05:38 | 脱原発

原発事故後1年間の飲食物で東京都に住む乳幼児10万人当たり2~3人の確率で甲状腺がんになる?

飲食物由来の放射性ヨウ素およびセシウムによる東京都民への曝露量と発がんリスクの推定」が発表されました.
東京電力福島第1原発の事故後1年間に摂取した飲食物による内部被ばくで、東京都に住む乳幼児10万人当たり2~3人の確率で甲状腺がんになる,とのことです.

「東京大学 生産技術研究所の沖大幹教授と東京大学 総括プロジェクト機構 「水の知」(サントリー)総括寄付講座の村上道夫特任講師の研究チームは、地域別・日別、飲食物グループ別の放射性物質濃度、各地域から東京への飲食物の入荷量、各飲食物の平均摂取量から、都民への飲食物由来の放射性ヨウ素および放射性セシウムの曝露量を算出した。東日本大震災に伴い、福島原子力発電所から放射性物質が放出され、飲食物由来の放射性物質の曝露に伴う健康影響が懸念されている。本研究により、東京都民への放射性物質の曝露量を飲食物の種類別に経時的に定量化することができた。その上で、出荷制限および東京都による乳児へのボトル飲料水配布といった対策による曝露量の削減効果を推定した。さらに、飲食物由来の放射性物質の摂取に伴う発がんリスク注1)の推定を行い、その他の環境汚染物質、自然由来の放射性物質の曝露に伴うリスクや事故や病気による年間死亡者数と比較することで、リスクを分かりやすく提示することができた。」ということなのですが・・・

東京都に住む乳幼児10万人当たり2~3人の確率で甲状腺がんになる,というのは,過小見積りではないでしょうか.前提となる数字のとりかたで変わってくると思いますが,専門家による議論を期待します.

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by medical-law | 2012-09-12 09:35 | 脱原発

敦賀原発,活断層,非現実的な夢想家

村上春樹さんは,2011年6月9日,カタルーニャ国際賞授賞式で,次のとおりスピーチしました.

「日本列島はアジア大陸の東の隅に、四つの巨大なプレートの上に乗っかるような、危なっかしいかっこうで位置しています。

我々は言うなれば、地震の巣の上で生活を営んでいるようなものです。
(中略)
国民がよく知らないうちに、地震の多い狭い島国の日本が、世界で三番目に原発の多い国になっていたのです。」


(原発に反対する人が「非現実的な夢想家」と呼ばわれたことをうけて)「我々は力強い足取りで前に進んでいく「非現実的な夢想家」でなくてはならないのです。」

昨日のニュースによると,敦賀原発2号機から西に150メートルほど離れた地中を走る亀裂は,活断層の可能性があり,敷地内を走る浦底断層という活断層と連動する可能性があるとのことです.また,2号機の真下には別の亀裂が走っていて,この亀裂が活断層である可能性もある,とのことです.

活断層の上の原発は無謀ですが,そもそも地震国日本で原発をつくること自体が愚かなことです.

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by medical-law | 2012-04-25 04:40 | 脱原発

日弁連,大飯原子力発電所の運転再開に反対する会長声明

b0206085_622155.jpg日本弁護士連合会(日弁連)は,2012年4月20日,大飯原子力発電所の運転再開に反対する会長声明を発表しました.

大飯原子力発電所3号機及び4号機についての運転再開は時期尚早であり、原子力発電所の安全規制の仕組みからみても手続的に正当なものといえない。よって、当連合会は、政府に対し、再稼働を妥当とする判断を直ちに撤回し、同原子力発電所の運転再開をしないよう強く求める,という内容です.

会長声明は,以下の問題点を指摘しています.


◆ 暫定的な安全性の基準について

「(1) 全電源を喪失しても事態の悪化を防ぐ安全対策ができていること」について

「(1)に関する緊急安全対策は、既存の電源とは別の電源を確保するというものにすぎず、これは、これまでの電源確保対策の延長線上の対策であって、福島原子力発電所事故直後の応急処置にすぎない。また、仮に電源が確保されても、配電盤や海水ポンプが破壊されれば冷却機能の確保は図れないことは、福島原子力発電所事故が示したとおりである。」

「(2) 東日本大震災並みに想定値を超えた地震・津波に襲われても、核燃料が損傷しないことを政府が確認していること」について

「(2)については、まず、「東日本大震災並みに想定値を超えた地震・津波」とは、果たしてどのような地震・津波を指すのか明らかでない。また、これについて、安全評価(ストレステスト)の一次評価をもって基準を満たしたとしているが、原子力安全委員長自身が、一次評価では安全性が保障されるわけではないと述べている。」

「(3) 電力会社が、さらに安全を向上させる対策をいつまでに実施するか計画を作っていること」について

「(3)については、実施済みであることを確認するのではなく、いつまでに実施するのか計画を示せば足りるとされており、これでは意味がない。福島原子力発電所事故においてその有用性が示された免震施設の建設や、フィルター付きベントの設置など、事故時の影響を低減する重要な対策は後回しにされている。計画を策定しても、現にその計画が実施されなければ安全性は向上しないことは明らかである。」


◆ 耐震設計審査指針などの見直しがなされていないこと

「福島原子力発電所事故は、事故が起きないようにするためには原子力発電所の耐震安全性の確保こそが重要であることを示したにもかかわらず、その耐震設計審査指針などの見直しは全く実現していない。」



◆ 専門家による検討・国民的議論を経ていないこと

「上記の新しい安全性の基準なるものは、経済産業省及び原子力安全・保安院が実質的に主導し、これに基づき首相及び関係三閣僚によって決定されたものである。公正な専門家による検討や国民的議論を経たものではなく、当然、原子力発電所周辺、さらに広域の地方自治体の合意と理解も得られていない。」



◆ 他の代替手段の検討がなされていないこと

「原子力発電所の再稼働が必要な理由、すなわち、原子力発電所を再稼働しなければならない電力需要上の必要性があるのか、利用可能な電源設備、夏の電力使用ピーク時の電力使用削減策など他の代替手段は全くないのかについての検討も真剣になされたとはいい難い。」

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by medical-law | 2012-04-20 21:26 | 脱原発

札幌市長上田文雄氏,放射能汚染がれき問題に答える

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札幌市長上田文雄氏は,「放射性物質が付着しないがれきについては,当然のことながら受け入れに協力をする。しかし,放射性物質で汚染され安全性を確認できないがれきについては,受入れはできない」という考えを一貫して述べています.
札幌市は,通常の焼却灰に含まれる1kg当たり13〜18ベクレルであれば受け入れ可能としています.

なお,北海道は放射性セシウム濃度が1kg当たり100ベクレル以下を,国は放射性セシウム濃度が、1kg当たり8,000ベクレル/kg以下であれば埋立て可能としていますが,それには科学的な根拠はありません.

安全性を確認できないものは受け入れない,という札幌市の姿勢は,スジがとおっています.

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札幌市長上田文雄氏は,2012年4月12日,定例市長記者会見で,東日本大震災の被災地からのがれきの受け入れについて,次のとおり述べました.

「札幌市で今出ております普通の処理をしている一般ごみでありますが、これはベクレル単位で言えば13ベクレルから18ベクレルだということになっておりますので、そのレベルはわれわれが防ぐことができないのです。チェルノブイリで原発事故、あるいは核実験ということが営々として、この地球の中にセシウム137という物質を排出してきたことで、われわれのごみの中に付着しているわけですね。それを燃やして凝縮すると、それだけのものが出てくるという現状、これは私どもの力ではどうにもできないことであります。

 ですから、これ以上、われわれは、自分たちの環境をわれわれで人為的に悪い方向に持っていくということは避けるべきだというふうに考えていると。

 そして、代わる方法がないということであれば、受け入れざるを得ないのですよ。でも、代わる方法はある。それは、本当に国がしっかりと、国の責任において、このがれき、放射性物質が付着をしたものについてはどんなレベルでもしっかりと管理していくということが私は大事だというふうに思います。最近になって、管理の仕方についていろいろ詳しく述べられておりますけれども、やはり、封じ込めということがいかに大切かというとことと、その封じ込めを30年、100年、これをやらなければならないということを地方自治体に押し付けるというのは、これは自治体の力量からいって無理だということを、いろいろなことが言われ始めてきております。」


札幌市長上田文雄氏は,住民エゴのごとき狭い視点で言っているのではなく,放射性物質が付着をしたがれきは国の責任において処理すべし,と言っているのです.
国が,しっかり管理すべきで,その方法があるのに,放射性物質が付着をしたがれきを拡散することに,反対しているのです.

これに対しては,被災地復興の錦見の御旗をかざしての有形無形の圧力がありそうですが,ブレることなく,今の姿勢を貫いていただきたい,と思います.

札幌市のサイトから,「東日本大震災により発生したがれきの受入れについて」を転載します.被災地のことも十分考えたうえで,この結論にいたっていることがよくわかります.

「東日本大震災から一年が過ぎました。地震と津波による死者・行方不明者が18,997人という未曽有の大災害は、福島第一原子力発電所の大事故とともに、今なお人々の心と生活に大きな影を落としています。改めて被災者の皆さま方に心からお見舞い申し上げ、亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。

震災から一年後となる、今年の3月11日前後、テレビの画面に繰り返し映し出されたのは、膨大ながれきの山と、その前に呆然と立ちすくむ被災者の姿でした。これを視聴した多くの人々の心には、「何とか自分達の町でもこのがれき処理を引き受けて早期処理に協力できないか」という、同胞としての優しい思いと共感が生まれたものと思います。

政府は、岩手県・宮城県の震災がれき約2,045万トンのうち、20%に相当する約401万トンを被災地以外の広域で処理するという方針を出し、今、その受入れの是非に関する各自治体の判断が、連日のように新聞紙上等をにぎわせています。
私は、これまで、「放射性物質が付着しないがれきについては、当然のことながら受け入れに協力をする。しかし、放射性物質で汚染され安全性を確認できないがれきについては、受入れはできない。」と、市長としての考えを述べさせていただきました。


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『放射性廃棄物は、基本的には拡散させない』ことが原則というべきで、不幸にして汚染された場合には、なるべくその近くに抑え込み、国の責任において、市民の生活環境に放射性物質が漏れ出ないよう、集中的かつ長期間の管理を継続することが必要であると私は考えています。非常時であっても、国民の健康と生活環境そして日本の未来を守り、国内外からの信頼を得るためには、その基本を守ることが重要だと思います。
国は、震災がれきの80%を被災地内で処理し、残りの20%のがれきを広域で処理することとし、今後2年間での処理完了を目指しています。
これに対し、「現地に仮設処理施設を設置し精力的に焼却処理することで、全量がれき処理が可能であり、また輸送コストもかからず、被災地における雇用確保のためにも良い」という意見も、被災県から述べられ始めています。

また放射性物質についてですが、震災以前は「放射性セシウム濃度が、廃棄物1kgあたり100ベクレル以下であれば放射性物質として扱わなくてもよいレベル」だとされてきました。しかし現在では、「焼却後8,000ベクレル/kg以下であれば埋立て可能な基準」だとされています。「この数値は果たして、安全性の確証が得られるのか」というのが、多くの市民が抱く素朴な疑問です。全国、幾つかの自治体で、独自基準を設けて引き受ける事例が報道され始めていますが、その独自基準についても本当に安全なのか、科学的根拠を示すことはできてはいないようです。

低レベルの放射線被ばくによる健康被害は、人体の外部から放射線を浴びる場合だけではなく、長期間にわたり放射性物質を管理する経過の中で、人体の内部に取り入れられる可能性のある内部被ばくをも想定しなければならないといわれています。
チェルノブイリで放射線障害を受けた子ども達の治療活動にあたった日本人医師(長野県松本市長など)をはじめ、多くの学者がこの内部被ばくの深刻さを語っています。放射性物質は核種によっても違いますが、概ね人間の寿命より、はるかに長い時間放射能を持ち続けるという性質があります。そして誰にも「確定的に絶対安全だとは言えない」というのが現状だと思います。


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札幌市の各清掃工場では、一般ごみ焼却後の灰からの放射性物質の濃度は、不検出あるいは1キログラム当たり13~18ベクレルという極めて低い数値しか出ておりません。私たちの住む北海道は日本有数の食糧庫であり、これから先も日本中に安全でおいしい食糧を供給し続けていかなくてはなりません。そしてそれが私たち道民にできる最大の貢献であり支援でもあると考えます。

私も昨年4月、被災地を視察してきました。目の前には灰色の荒涼たる街並みがどこまでも続き、その爪痕は、あまりにも悲しく、そしてあまりにも辛い光景で、今も私のまぶたに焼き付いています。
また私は、若い時に福島に1年半ほど生活していたことがあり、友人も沢山います。福島は、桃やリンゴなどの優れた農作物で知られており、それらを丹精こめて生産されている人々が、愛着のある家や畑から離れなければならない、その不条理と無念さに、私は今も胸を締めつけられるような思いでいます。

札幌市はこれまで、心やさしい市民の皆様方とともに、さまざまな支援を行ってまいりました。今なお札幌では、1,400人を超える被災者を受け入れており、あるいは一定期間子どもたちを招いて放射線から守る活動などにも積極的に取り組んできたところです。そのほか、山元町への長期派遣をはじめとした、延べ1,077人に及ぶ被災地への職員派遣、等々。今までも、そしてこれからも、札幌にできる最大限の支援を継続していく決意に変わりはありません。

またこのところ、震災がれきの受け入れについて、電話やファクス、電子メールなどで札幌市民はもとより、道内外の多くの方々から、賛同・批判それぞれの声をお寄せいただき、厳しい批判も多数拝見しています。ご意見をお寄せいただいた方々に感謝を申し上げます。これらのご意見を踏まえ、何度も自問自答を繰り返しながら、私は、「市長として判断する際に、最も大事にすべきこと、それは市民の健康と安全な生活の場を保全することだ」という、いわば「原点」にたどり着きました。

私自身が不安を払拭できないでいるこの問題について、市民に受入れをお願いすることはできません。
市民にとって「絶対に安全」であることが担保されるまで、引き続き慎重に検討していきたいと思っています。」


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by medical-law | 2012-04-14 02:19 | 脱原発

青森県保険医協会,むつ市中間貯蔵建設開始に抗議

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青森県保険医協会は,2012年3月28日,青森県知事に対し,使用済み核燃料中間貯蔵施設の貯蔵建屋の本体工事を約1年ぶりに再開したことについて強く抗議し,工事の中止を強く求める「抗議文」を提出した,とのことです.

国民の80%が「脱原発」を支持している,核燃料サイクル政策は,高速増殖炉もんじゅの相次ぐ事故や六ヶ所再処理工場のたび重なるトラブルにより,完全に破綻している,などが理由です.
そのとおりです.

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by medical-law | 2012-04-01 18:41 | 脱原発

原発の再稼働について

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◆ 福島第1原発4号機の使用済み燃料の状態

福島第1原発4号機の壊れかけの建屋のプールに,使用済み燃料1538本があります.
建屋のプールが壊れる前に,プール内のがれきを片付け,別の場所に壊れにくいプールを作って,クレーンで使用済み燃料を水に浸けたまま新しいプールに移動させねばなりません.
東電は,その作業ができるのは早くて来年の12月と言っています.

それまでに地震があって,プールにひびがはいって水が抜けたら,使用済み燃料は溶け,膨大な放射能が出てしまいます.

建物を壊すような地震が来たら,それは?」という質問で,小出裕章氏「おしまいです。」と答えています.

テレビ朝日モーニングバード「そもそも総研」(2012年3月8日)~小出裕章非公式まとめご参照

◆ 関西電力大飯3,4号機の再稼働に向けた手続きを本格化

東京新聞「「稼働原発ゼロ」目前に 電力不足懸念強まる」(2012年3月25日)は,次のとおり報じています.

「東電は25日、柏崎刈羽原発6号機(135・6万キロワット)の出力を下げ、定期検査に向けた作業に入った。原子炉は26日未明に完全停止し、東電が保有する17原発全てが止まる。全国の商業用原発54基のうち、運転を続けるのは北海道電力泊3号機(北海道泊村)1基だけとなり、「稼働原発ゼロ」が目前に迫ってきた。夏場の電力不足への懸念は一段と強まる。

 政府の原子力安全委員会は、定検中の関西電力大飯3、4号機のストレステストの1次評価は問題ないとする確認結果を決定。野田佳彦首相は週内にも関係3閣僚と協議し、再稼働に向けた手続きを本格化させる。(共同)」


「The danger past,and God forgotten.」と言いますが,未だ危険は去っていません.忘れるにはあまりに早すぎます.
また,計算上明らかに,原発がすべて停止しても,電力安定供給は確保できます.
原発は再稼働させるべきではない,と思います.

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by medical-law | 2012-03-25 21:58 | 脱原発

「兵糧攻め」に苦しむ被災者たち,東京電力の抵抗で進まない原発事故賠償

b0206085_8344370.jpg東洋経済「東京電力の抵抗で進まない原発事故賠償、「兵糧攻め」に苦しむ被災者たち」(2012年3月6日)は,次のとおり報じています.

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「原発事故から11カ月たっても事故で被害を受けた地元住民への賠償は、遅々として進んでいない。文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会は昨年8月、賠償に関する「中間指針」を公表し、その翌月から東電は賠償請求の受け付けを開始した。東電は請求のための書類を約6万通送っているにもかかわらず、賠償金の支払件数はまだ2万件程度だ。

 低調にとどまる最大の要因は、東電の賠償への消極的な姿勢にある。

 東電が送付した個人用の賠償の説明書類は150ページを超える。わかりにくいとの批判を受け簡略版を提示したが、それでも請求書は60ページと膨大だ。項目も煩雑で、「とても手に取る気にならない」(年配の被災者)という代物。しかも当初、受領後は追加の請求を認めないなどとする文言を盛り込んでいた。

 そもそも、中間指針には損害として盛り込まれなかった項目が少なくなく、賠償額の算定基準にも不明確な点が残る。たとえば被災者への慰謝料は月10万円が基本とされたが、これは交通事故時の自賠責保険の慰謝料を参考に決められたものであり、しかも半年後からは半額となるなど、少なすぎるとの批判が強い。

 東電は、国の中間指針にない項目は賠償しないという姿勢を取り続けている。「中間指針の賠償基準は上限ではなく下限とされたはずなのに、東電が勝手に天井を決めてしまっている」(高梨弁護士)。」


また,弁護士高梨滋雄氏は,事故により生活の本拠地を追われ,見ず知らずの土地で生活を再建しなければならない被災者側の事情を考慮した損害賠償が必要であることを指摘しています.

「高梨滋雄弁護士は、「従来の損害賠償理論では事故による被害者の財産の減少を賠償すれば足りるとされてきたが、今回の事故だとそれだけでは被害者の生活再建につながらない。新たな土地での生活の立ち上げコストも賠償額として算定されるべきで、別途求めていく」と語る。」

東洋経済は,次のとおり結んでいます.

「東電の“兵糧攻め”を座視し、被災者を泣き寝入りさせるようでは、賠償スキームそのもののありようも厳しく問われることになる。」

政府は,賠償のために東京電力を残しましたが,こうなってくると東京電力を解体するのが正しい道だった,ということになるでしょう.

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by medical-law | 2012-03-07 01:34 | 脱原発

原子力損害賠償紛争解決センターの和解が滞っている理由

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政府の原子力損害賠償紛争解決センターが業務を開始して約5か月がたちますが,1月30日までに和解にこぎ着けたのは申立て747件中3件にすぎません.
これは,訴訟ではないのですから,申立人に厳密な損害立証のための書類を求めるべきではありませんし,原子力損害賠償の迅速かつ適切な実施のための制度ですから,東京電力は,紛争解決に協力すべきと思います.

日弁連は,「原子力損害賠償紛争解決センター申立第1号事件和解案に対する東京電力の回答に関する会長談話」を,2012年1月27日,発表しています.

「東京電力は、原子力損害賠償支援機構と共同で昨年10月28日「特別事業計画」を申請し、11月4日に政府はこれを認定しているが、本計画は、原子力損害賠償の迅速かつ適切な実施を目的とする東京電力への政府資金援助の条件とされ、東京電力は、本計画に盛り込まれた諸事項を遵守し、確実に実施する義務を負っている。本計画で東京電力は「5つのお約束」を掲げ、その中で「和解仲介案の尊重」をうたっている。

にもかかわらず、東京電力は、和解案の一部について受諾する姿勢を示しながら、慰謝料や仮払い補償金の精算など被害者にとって重要な点について、これを拒絶したことは、政府及び国民に対する約束を守っていないといわざるを得ない。

また、原子力損害賠償紛争審査会が定めた中間指針を超えて提示された慰謝料についても、中間指針の基準を超えていることを理由にその支払を拒絶しているが、その中間指針自体において、「本件事故による原子力損害の当面の全体像を示すものである。

この中間指針で示した損害の範囲に関する考え方が、今後、被害者と東京電力株式会社との間における円滑な話し合いと合意形成に寄与することが望まれるとともに、中間指針に明記されない個別の損害が賠償されないということのないよう留意されることが必要である。

東京電力株式会社に対しては、中間指針で明記された損害についてはもちろん、明記されなかった原子力損害も含め、多数の被害者への賠償が可能となるような体制を早急に整えた上で、迅速、公平かつ適正な賠償を行うことを期待する。」と明記されているのである。

このような東京電力の対応は、原子力損害賠償紛争審査会及びその下に設置された原子力損害賠償紛争解決センターという原子力損害賠償解決制度そのものの意義を十分に理解しないものであって極めて遺憾である。

当連合会は、東京電力に対し、仲介委員の示した和解案を尊重し、以上のような条項を受諾することを求めるとともに、政府に対しても、東京電力に対してその姿勢を改めるよう、指導、監督を徹底することを求める。」


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by medical-law | 2012-01-31 13:49 | 脱原発

フランスの国立保健医学研究所の調査,原発周辺5キロ圏内の子どもの白血病発症率は2倍

b0206085_10133356.jpgフランスの国立保健医学研究所(INSERM)が,2002~07年に国内の原発19カ所の5キロ圏内に住む15歳未満の子どもを調査したところ,14人が白血病と診断された。これは他の地域と比べて2倍の発病率だったことが報じられていました.(ロイタ-「原発付近に住む子ども、白血病の発病率が2倍=仏調査」(2012年1月11日)

小出裕章氏によると,そういう研究はもう山ほどある,原子力施設周辺で白血病が多い,ガンが多いということは,かなりのデータがすでにもう蓄積してきている,とのことです.

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by medical-law | 2012-01-17 22:48 | 脱原発