弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

<   2011年 03月 ( 45 )   > この月の画像一覧

全日本民医連「2010年死亡事故調査<第5回>」報告

b0206085_12243091.jpg

◆ 民医連の報告


全日本民医連は,3月2日,以下の報告を発表しました(民医連ホームページご参照).
■ 「2010年国民健康保険など死亡事例調査」<第5回>報告
■ 2010年死亡事例データ【I、国保短期証・資格書・無保険】
■ 2010年死亡事例データ【II、協会けんぽ・国保・後期高齢者】

国民健康保険料,医療費の窓口負担が重く,重篤に陥るまで医療にかかれない患者の実態が浮き彫りになっています.
たとえば,
● 「保険料を支払わないと保険証は渡せない」といわれた例
● 保険料を支払えず資格証明書を渡されていたが,資格証明書ではいったん10割支払う必要があり,受診を控えていた例
● 正規の国保証を持ちながらも、高額な医療費負担に耐えられず治療を拒否していた例
● 84歳の男性は1割の医療費窓口負担が重く「医療費が支払えない」とぎりぎりまで我慢していた例
いすれも手遅れでまもなく死亡しています.(新聞赤旗「民医連調査 死亡事例 患者の実態 しこり・呼吸困難も受診がまん 重すぎる国保料・医療費」ご参照)

「もはや『国民皆保険制度』とはいえなのではないか。世界に誇るべき皆保険制度は、すでに崩壊しているとの認識に立つ必要があるのではないか。」(全日本民医連「2010年死亡事故調査<第5回>」報告)とのことです.

◆ 共同通信 
 
共同通信は,「無保険で受診遅れ、71人死亡 『制度崩壊』と民医連」と報じています.

「国民健康保険(国保)の保険料を滞納して『無保険』状態になったり、保険証は持っていても医療費の自己負担分を払えなかったりして受診が遅れ亡くなった人が昨年、24都道府県で71人に上り、前年(47人)の約1・5倍に増えたことが2日、全日本民主医療機関連合会(民医連)の調査で分かった。」

「71人のうち、保険料滞納は42人。内訳はまったく保険がない『無保険』が25人、滞納のため有効期間が短くなる『短期保険証』が10人、さらに滞納が続き保険証を返して医療費全額をいったん払わなければならない『資格証明書』が7人。」

「調査対象は民医連加盟の病院や診療所計1767施設で『背後にはもっと多くの犠牲者がいる可能性がある』としている。」

◆ 民医連の緊急提言

全日本民医連は,調査に基づき,以下の緊急提言を行いました.

<国保関連>
■短期保険証、資格証明書の発行はただちに中止し、すべての人に正規の保険証を交付すること
■窓口一部負担金を軽減し、少なくとも3割から2割へ軽減すること。高齢者と子どもの医療費は無料にすること。当面、国保法44条を積極的に活用すること。「無料低額診療」事業の積極的活用と拡大をはかるよう指導すること
■国庫負担を大幅増額し、誰もが「払える保険料」にすること

<社会保険>
■窓口負担の軽減をはかること。当面、3割負担は2割負担に軽減すること。高齢者と子どもの医療費は無料にすること。
■失業後再就職までの期間、協会けんぽ加入資格を国と企業の責任で継続すること
■協会けんぽの保険料引き上げは中止すること

<後期高齢者医療制度>
■後期高齢者医療制度下での短期保険証、資格証明書の発行はおこなわないこと
■後期高齢者医療制度は即時廃止し、もとの老人保健制度にもどすこと
■新高齢者医療制度創設に関わる法律の国会上程はやめること

更新の励みになりますので下記バナーのクリックをお願いします.

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

谷直樹
by medical-law | 2011-03-03 12:25 | 医療

ひなまつり

b0206085_1642052.jpg

事務局Iです.

神楽坂には,江戸情緒を残す和の小売店がたくさん見られるのですが,なかでも,茶道具店は数も多く,ショーウィンドウには,季節のしつらえがいつも丁寧になされています.
先日は木目込人形に彩色した,小さな雛飾りを目にしました.

同じ木目込人形でも,近隣の住宅事情の悪さを反映してか,昨今の流行か,神楽坂で販売しているものは黒漆の台を合わせても15㎝に満たない,とてもとても小さなものですが,それでも細かな模様が丁寧に描かれ,見ているだけでも楽しいです.

実家は,祖父が三姉妹に,と奮発した7段飾りの豪華な雛人形でしたが,2月の末頃から雛飾りを出しはじめると,社宅のマンションの一室が占領されていまい,子ども部屋は前を通るのがやっとのような状況でした.それでも近所の子どもたちも一緒に集まっては3月3日が来るまで,毎日ひな祭りをして,ひなあられを食べて,甘酒を飲んでちょっと大人の気分を味わいながら,遊んでいたのが懐かしい思い出です.

更新の励みになりますので下記バナーのクリックをお願いします.

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2011-03-02 16:47 | 日常

「薬害肝炎全国原告団・弁護団」も国会議員に要請行動

b0206085_6541581.jpg

◆ 「薬害肝炎全国原告団・弁護団」も行動

「薬害肝炎全国原告団・弁護団」は,「薬害イレッサ原告団・弁護団」とともに,国会議員との面談を今週月曜から連日行っています.
薬害イレッサの判決を報告し,今後の国会審議の中でこの問題を取り上げてもらうためです.
薬害肝炎訴訟リレーブログB型C型肝炎患者の早期全面救済を」ご参照


◆ 「最終提言」が指摘した添付文書の問題

薬害肝炎検証・再発防止委員会の「最終提言」は,①添付文書が現行薬事法上承認審査資料とされていないことを見直すべきこと,②添付文書の記載内容についての製薬企業に対する行政指導の在り方について明確にすべきこと等を指摘していました.
薬害イレッサ大阪判決は,添付文書に欠陥があったことを認めました.

薬害イレッサ大阪判決を機に,行政が責任を持って添付文書の記載に欠陥がないよう,内容の適正を確保する体制を実現すべき,と思います.
厚労省ホームページ「薬害肝炎検証・検討委員会「最終提言」について」ご参照

◆ 医学会声明案を書いたのは厚労省

厚労省の官僚が,日本医学会高久会長に,全く要請がないのに,薬害イレッサ訴訟の和解勧告に懸念を表明する内容の声明文案をもって会いに来て,声明の発表を依頼しました.このことが報道で明らかになっています.
薬害肝炎事件のときも,被告製薬企業の依頼を受けて専門医グループが動き,日本産科婦人科学会の意見書が出された経緯があります.

薬害事件の被告が,一見中立的にみえる学会の意見表明を用いて,世論を有利に導こうとするのは,単にダーティなやり方であるというだけではなく,薬害の温床になっている官僚,製薬企業,医学会の癒着を端的に示するものでしょう.
事実の徹底解明が必要と思います.

◆ 院内集会

今日3月2日12時30分から,衆議院第2議員会館多目的会議室で,院内集会が開かれるそうです.10分前に衆議院第2議員会館1階ロビーにご集合とのことです.
3月2大阪判決院内報告集会を開催します!」ご参照

【追記】

院内集会に参加した「全国薬害肝炎訴訟原告団代表の山口美智子さんは、薬害肝炎の検証と再発防止のための検討委員会がまとめた薬害再発防止の提言の内容を紹介。『提言は医者などへの説明添付文書も承認対象にするなど、位置づけをはっきりさせ行政の責任を明確にするように述べています。薬害イレッサ訴訟は説明添付文書が争点になっています。国はやるべき薬事行政をしてこなかった。与野党協議と国会審議をお願いします』と訴えました。」(新聞赤旗3月3日「 『必ず国を動かせる』薬害イレッサ 早期解決へ集会」 )
 

更新の励みになりますので下記バナーのクリックをお願いします.

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

谷直樹
by medical-law | 2011-03-02 06:56 | 医療事故・医療裁判

姉の結婚式

b0206085_13261322.jpg

事務局Hです.

先週の土曜日に,名古屋で姉の結婚式が行われました.

私と姉は4つ違いで,親友のように仲が良い姉妹なのですが,私にも見せたことがないくらいの幸せそうな顔でずっと笑っていた姉は,我が姉ながらとても美しかったです.
旦那さんのことも数年前から知っていますが,当日は今までに見たどの彼よりも一番男らしく,素敵でした.
b0206085_13304873.jpg

幸いとても良く晴れた気持ちの良い日でしたので,外でのフラワーシャワーがとても綺麗でした.
また,披露宴の料理もとても美味でしたし,披露宴の内容も飽きさせず,新郎新婦のこだわりが伝わるとても良い結婚式でした.

きっと泣いてしまうだろうな・・・とは思いましたが,新婦控え室でウェディングドレス姿の姉を見て泣き,バージンロードを父親と歩く姿に泣き,指輪交換で泣き,両親への手紙で泣き,泣き通しの一日でした.

ちなみに,私は,成人式の日に「あらまぁ,綺麗ねぇ・・・着物が」と言われた曰く付きの振袖を着ての出席でしたが,今回は「似合う」と褒めていただけたので,少し安心しました.

姉の結婚を喜びながらも,やはり少し寂しそうにしていた両親を見ると,末っ子の私が嫁いだら泣いてしまうかな・・・と思いますが,私がいつまでも独身でいてもそれはそれで泣かれそうなので,難しいところです.

更新の励みになりますので下記バナーのクリックをお願いします.

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

事務局H
by medical-law | 2011-03-01 13:26 | 休暇・休日

民法(債権関係)の改正

b0206085_949840.jpg今日から3月です.

法制審議会民法(債権関係)部会で,「民法(債権関係)の改正に関する中間的な論点整理」が着々とすすんでいます.

第21回会議(平成23年1月11日開催)で, 履行の請求,債務不履行による損害賠償,契約の解除,危険負担,受領遅滞,その他の新規規定,債権者代位権,詐害行為取消権,多数当事者の債権及び債務,保証債務まで論点整理がすすみました.

第22回会議(平成23年1月25日開催)で,債権譲渡,証券的債権に関する規定,債務引受,契約上の地位の移転(譲渡),弁済,相殺,更改,免除及び混同,決済手法の高度化・複雑化への民法上の対応の要否(多数当事者間の決済に関する問題について),契約に関する基本原則等,契約交渉段階,申込みと承諾,懸賞広告,約款(定義及び組入要件),法律行為に関する通則,意思能力,意思表示まで論点整理がすすみました.
ここまでは,法務省のホームページに議事録が公表されています.

第23回会議(平成23年2月8日開催)で,不当条項規制,無効及び取消し,代理,条件及び期限,期間の計算,消滅時効,契約各則-共通論点,売買-総則,売買-売買の効力(担保責任),売買-売買の効力(担保責任以外),売買-買戻し,特殊の売買,交換,贈与,消費貸借,使用貸借まで論点整理がすすみました.

平成23年3月8日に第25回会議が,平成23年3月29日に第26回会議が予定されています.

まもなく,論点整理が完成し,中間試案が公表されると思います.
このままの流れでいけば,平成24年か25年には改正法が成立するでしょう.

これほど,大規模で根本的な改正が行われようとしているのに,(東京弁護士会法友全期会債権法改正プロジェクトチーム『債権法改正を考える―弁護士からの提言』,大阪弁護士会『実務家からみた民法改正―「債権法改正の基本方針」に対する意見書 (別冊NBL no. 131)』はありますが,)法律実務家からあまり意見がでていないことが気懸かりです.

更新の励みになりますので下記バナーのクリックをお願いします.

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

谷直樹
by medical-law | 2011-03-01 09:50 | 司法