弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

<   2012年 07月 ( 53 )   > この月の画像一覧

日弁連,滋賀県大津市の公立中学2年生の自殺事件に関する会長声明

日本弁護士連合会(日弁連)は,2012年7月20日,以下の「滋賀県大津市の公立中学2年生の自殺事件に関する会長声明」を発表しました.

「2011年10月、滋賀県大津市の公立中学校2年生の男子生徒が自殺した事件及びそれを巡る社会の反応は、子どもの人権が守られない我が国社会の実情を露呈している。

1986年に発生した東京中野富士見中学校のいじめ自殺事件以来、いじめによる深刻な人権侵害の克服が社会問題として焦眉の課題となってきたにもかかわらず、未だ有効な対策がとられていないことを示していると言わなければならない。

第一は、子どもたちのSOSに対して教師を始めとする学校関係者が耳を傾けなかった問題である。

報道によれば、男子生徒が継続的にいじめを受けていたことを多くの生徒が知り、教師に対応を求めていた生徒や、さらには、いじめに当たるような事実を認識していた教師がいたにもかかわらず、中学校は、いじめとは判断しなかったとされている。
文部科学省は、2009年3月に『教師が知っておきたい子どもの自殺予防』と題する冊子を発表し、子どものSOSを的確に捉えること、校内対策チームによる適切なアセスメントや医師等の専門家との連携をとることなどを求めてきていたが、今回の事態は、文部科学省の指針が徹底されていなかっただけではなく、これらの対策の前提ともなる学校関係者の子どもの声に耳を傾ける姿勢、さらにいじめを発見し止めさせる体制に大きな問題があったことを示している。

第二は、自殺が起きた後の中学校と教育委員会の調査の体制・方法に問題があったことである。

文部科学省は、2011年3月に「平成22年度児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議審議のまとめ」を発表し、正確な自殺の実態把握のための報告書統一フォーマットを提案し、また、自殺が起きた場合に中立的な立場の専門家を交えた調査委員会を設置して調査を行う指針を示し、2011年6月1日、「児童生徒の自殺が起きたときの背景調査のあり方について(通知)」を都道府県教育委員会等に発している。

ところが、報道によれば、中学校は、自殺の後、比較的短期間に2回にわたる全校生徒を対象とするアンケート調査を行い、いじめが存在しそれが男子生徒の自殺につながったことを示唆する複数の事実を把握していた。それを受けた大津市は、2011年11月、アンケート結果をもとに「複数の生徒のいじめがあった」と発表したものの、部内での検討のみで、自殺との因果関係については確認できないとしていた。
専門家を交えた調査委員会は、本年7月になるまで設置されておらず、文部科学省の提案・指針が学校や教育委員会に徹底されていないことを示している。

第三は、学校や教育委員会の対応のまずさが加害者とされている生徒に対する社会の過剰なバッシングを引き起こし、加害者とされている生徒の人権が侵害される事態が起きていることである。

生徒とその家族の実名や顔写真の公表をはじめとして生徒とその家族に対するバッシングは日を追うごとに激しさを増し、少年の健全な成長はおろかその生活の基盤そのものをも奪いつつある。

このような事態は少年の健全育成を目的とする少年法1条、そしてこの目的に基づき少年の更生・社会復帰を阻害することになる実名報道を禁止している少年法61条の精神に反するものである。
また、罪を犯したとされる子どもに対する手続の全ての段階における子どものプライバシーの尊重を保障した子どもの権利条約40条2項や、少年のプライバシーの権利はあらゆる段階で尊重されなければならず、原則として少年の特定に結びつき得るいかなる情報も公表してはならないとしている少年司法運営に関する国連最低基準規則(いわゆる北京ルールズ)8条にも抵触する事態が発生している。

第四に、教育現場におけるいじめに対する社会全体の理解の問題がある。

そもそも、文部科学省が指摘しているように、教育の現場におけるいじめは、子ども同志の葛藤、軋轢などを背景にして、いつでもどの子どもにも起き得る現象である。
これに加えて、国連子どもの権利委員会が指摘する我が国の競争主義的教育環境によるストレスの増大等の要因が加わり、いじめが深刻化していくのである。
いじめている子どもたちを加害者として責任追及するだけではなく、周囲の大人が子どもたちのSOSを見逃さず、早期発見と早期対策をとり、それを克服する道筋を見出す努力をすることこそが求められている。

そのためには、我が国が批准している国連子どもの権利条約の精神に立ち返る必要がある。

以上のような問題点があることを踏まえ、当連合会は関係者及び関係機関に対し、早急に適切な対策を講ずるよう求める。

当連合会は、従前より子どもの権利委員会を設けて、子どもの人権の救済と援助活動を行ってきた者として、いじめ自殺が未だ発生してしまう現状を心から憂うとともに、子どもの相談窓口の全国設置、強化などのこれまでの取組に加えて、子どもの権利に関する包括的な法律(子どもの権利基本法)の制定、子どもの権利の救済機関の設置などの活動に全力を尽くすことを誓うものである。」


谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2012-07-23 00:25 | 弁護士会

第13回産科医療補償制度運営委員会,第4回制度見直しの検討

2012年7月20日の産科医療補償制度運営委員会に,2009年1月から2012年6月末までの審査件数が357件で,補償対象が327件と報告され,またヒアリングなどで出された意見をまとめた資料を提出されました.

現行制度は,「分娩に関連して重度脳性まひを発症した児」を要件の一つとしていますが,「関連」の判断が難しいため,周産期の要因で発症した場合に対象を広げるよう求める意見があります.
現行制度は,生後6か月未満で死亡した児は対象となりませんが,生後6か月未満で死亡した児と,6か月を過ぎて死亡した児の格差が大きい,との指摘もあります.
児の生死や重症度などによって補償金額に差をつけるべきとの意見もあります.

9月以降,1)補償の対象範囲,2)補償金,3)調整の在り方,4)原因分析の在り方,5)運営組織の機能分割などについて検討されます.

キャリアブレイン「産科補償見直しの議論、9月から本格化- 補償金支払い方法などが焦点」参照

なお,前回の「第12回産科医療補償制度運営委員会 議事録」が日本医療機能評価機構産科医療補償制度運営部のサイトにアップされました.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2012-07-22 17:32 | 医療

兵庫県立淡路病院,看護師が誤ってペニシリン系の薬剤を点滴投与しアナフィラキシーショック(報道)

毎日新聞「医療事故:患者に薬を誤投与 一時意識レベル低下−−県淡路病院 /兵庫」(2012年7月13日)は,次のとおり報じています.

「県は12日、県立淡路病院(洲本市下加茂1)に入院していた洲本市内の女性(80)に、誤って別の入院患者の薬剤を投与した医療事故があったと発表した。

 県病院局によると、今年5月8日、胃炎で入院していた女性に対し、女性看護師が患者の名前を確認しないまま、別の患者に投与する予定だったペニシリン系の薬剤を点滴投与した。

 約5分後、患者が手のしびれなどの不調を訴えたため、誤投与が発覚。すぐに投与を中止したが、患者はアレルギーによる重篤なショック症状「アナフィラキシーショック」を引き起こし、血圧が下がり意識レベルも低下した。

 病院側は患者にアドレナリンを投与し、酸素吸入などの処置をした結果、翌日に回復したという。

 看護師は勤続27年のベテランだったが、事前に患者本人に名前を名乗ってもらうなどの確認を怠っていたという。病院側は患者に説明、謝罪した。【桜井由紀治】」


本件は,約5分後に発見し,アナフィラキシーショックに的確な対応をとったため,翌日には回復した事案ですが,患者確認は常に必要です.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2012-07-21 15:58 | 医療事故・医療裁判

高知医療センター,アトロピンとアドレナリンの誤投薬ほか(報道)

毎日新聞「医療過誤:誤投薬でICU搬送 高知医療センター、手術の女性に」(2012年07月15日)は,次のとおり報じています.

「今年6月、高知市の高知医療センターで耳鼻科手術を受けた県内在住の60代女性に、同センターが投薬を誤り、集中治療室(ICU)に搬送していたことが13日、発覚した。同日、同センターで開かれた県・高知市病院企業団議会で報告された。女性の命に別条はなく、来月にも本来受けるはずだった手術を受ける予定という。

 同センターによると女性は6月11日、中耳の部分の空洞とその機能を修復する手術(鼓室形成術)のため入院。同12日に手術が行われる予定だった。しかし麻酔導入後、女性の脈拍数と血圧が低下したため、それを防ぐアトロピンを投与しようとしたところ誤ってより効果の強いアドレナリンを投与。女性の脈拍数が異常に多い状態となったためICUに運び、女性は手術を受けることなく同15日に退院したという。

 同センターは女性に謝罪。麻酔セットにアトロピンとアドレナリンが並んで置かれていたことが、誤投薬の原因としている。」

◇点滴漏れで腕の壊死も
 また昨年10月、胆のう結石の摘出手術を受けた女性(40)が集中治療室で右腕に鎮静剤の点滴を受けていた際、点滴の針がずれたことで点滴が漏れ、女性の腕の一部が壊死(えし)していたこともこの日までに分かった。【倉沢仁志】]


麻酔セットに,硫酸アトロピンと劇薬のアドレナリンが紛らわしい状態で置いてあったことは,やはり問題でしょう.

高知新聞「高知医療センター,点滴漏れ腕一部壊死 」 (2012年07月13日)は,次のとおり報じています.
 
「昨年10月、高知医療センター(高知市池)で治療を受けていた高岡郡内の女性(40)が点滴漏れによるとみられる医療事故で、右腕の一部が壊死(えし)していたことが12日までに分かった。同センターは「漏れた点滴と血管から漏れたと思われる血液が皮下にたまり、血流障害を起こしたと考えられる」としているが、「医療体制に問題はなかった」と過失性は否定。患者側は「看護師の配置が手厚い集中治療室で、なぜ点滴漏れにすぐ気付かなかったのか」と病院側の対応に疑問を投げ掛けている。」

日刊スポーツ「点滴漏れで女性の腕壊死 病院は過失否定」(2012年7月13日)は,次のとおり報じています.

「医療センターの周藤健史統括調整監は「今回のケースで壊死を予見するのは不可能。定期的に患者の様子を見ていた。医療体制に問題はなかった」とし、過失を否定している。

 医療センターによると、女性は昨年10月12日、胆のう結石の摘出手術後、右腕に鎮静剤の点滴を受けたところ、右腕の一部が赤茶色に変色し壊死した。漏れた点滴と血が皮下にたまったのが原因とみられる。

 女性はその後、皮膚の移植手術を受けたが、腕がしびれる後遺症があり、通院を続けているとしている。(共同)」


壊死するまで点滴漏れの発見が遅れたのは,注意義務違反ではないでしょうか。

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2012-07-21 12:59 | 医療事故・医療裁判

銀座眼科事件和解成立(報道)

毎日新聞「レーシック手術:「銀座眼科」元院長らと患者で和解成立」(2012年7月20日)は,次のとおり報じています.

「東京都中央区の「銀座眼科」(閉鎖)でレーシック手術を受けた男女54人が、溝口朝雄元院長(50)=業務上過失傷害罪で禁錮2年が確定=と保険会社2社に総額計約4億3000万円の損害賠償を求めた訴訟は20日、東京地裁で和解が成立した。原告側弁護団によると、訴訟外で交渉していた6人を含む60人に対し、元院長が契約していた医師賠償責任保険から計約2億6000万円(1人当たり57万〜2193万円)を支払うなどの内容。

 60人は1都8県の21〜69歳の男女で08年9月〜09年1月、銀座眼科2件でレーシック手術を受け、角膜炎や角膜潰瘍を発症。「元院長が手術器具の消毒や滅菌をしなかったことが原因」などと訴えていた。現在も、39人が視界が悪くなるなどの後遺症があるという。」


テレビニュースには,原告ら代理人弁護士末吉宣子氏と,同梶浦明裕氏の姿が両サイドに映っていました.

2008年~2009年の事件ですので,和解成立まで年月がかかったのは,保険会社側の抵抗のためでしょうか.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2012-07-21 09:01 | 医療事故・医療裁判

薬害オンブズパースン会議,新着情報FDAのダイエタリーサプリメントに関する新しい規制の試みほか

薬害オンブズパースン会議は,2012年7月19日,次の新着情報を公表しました.

◆ FDAのダイエタリーサプリメントに関する新しい規制の試み

アメリカ医薬品局(FDA)は2011年7月、業界に向けた新しいダイエタリーサプリメントに関するガイドライン案(※2)を発表した。このガイドラインは、1994年のDSHEA(ダイエタリーサプリメント健康教育法)制定後に登場したダイエタリーサプリメント素材に関する安全性に関するデータを提示する義務を販売者は負う、というものであった。これに対して、業界団体は激しく抵抗し・・・

◆ 欧州医薬品庁が医薬品規制に関わる専門家・スタッフについて利益相反リスクレベルを公表

欧州医薬品庁は、医薬品規制にかかわる専門家の企業との関係の申告に基づき、すべての専門家のリスクレベルを公表した。また、欧州医薬品庁の管理スタッフ自身のそれらのプロフィル(輪郭)についても公表した・・・


◆ 欧州医薬品庁が多発性硬化症治療剤フィンゴリモドによる突然死の詳細データ提供を拒否して非難される

フィンゴリモド初回投与後24時間以内に死亡した多発性硬化症のケースをめぐって、EMA(欧州医薬品庁)がプレスクリールへの詳細データの提供を拒否し批難されている・・・

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2012-07-20 00:28 | 医療

神奈川県看護協会,准看護師養成の早期停止等を求める要望書

神奈川県看護協会は,2012年7月18日,准看護師の養成を早期に停止するとともに,看護師への移行のための資格取得支援にも積極的に取り組むよう求める要望書を黒岩祐治知事に提出いたしました.同趣旨の陳情書を県議会に提出しました。

要望書及び陳情書ご参照

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2012-07-20 00:11 | 医療

受動喫煙に関する屋内労働者8,000人の意識調査~8割が職場の全面禁煙・完全分煙を希望 

労働安全衛生法改正で注目が集まる職場の受動喫煙対策ですが,屋内労働者8,000人に対する意識調査の結果,法律や条例による喫煙対策の義務化にも6割以上が賛成していることがわかりました.

■ 進む受動喫煙対策!屋内労働者の職場環境、72%が既に全面禁煙または分煙

屋内労働者8,000人に「あなたの職場での喫煙環境をお答えください」と尋ねたところ、「屋内・屋外に関わらず、勤務中は全面禁煙としている」20%(1,624人/8,000人)、「建物内全体を禁煙としている」27%(2,185人/8,000人)、「建物内に喫煙室を設け、煙が漏れないようにしている(分煙)」25%(2,016人/8,000人)と、72%(5,825人8,000人)が職場の喫煙環境を全面禁煙または分煙と回答しました。

一方で、職場の規模別に受動喫煙対策が取られていない割合を見てみると、「1,000人以上」12%(257人/2,165人)、「300人~999人」14%(145人/1,037人)、「100人~299人」17%(183人/1,061人)、「50人~99人」25%(192人/774人)、「49人以下」34%(1,012人/2,963人)と、職場の規模に関わらず受動喫煙対策は高い割合でとられているものの、規模の小さい企業・機関になるほど、受動喫煙対策が取られていないことが分かりました。

■ 避けられない受動喫煙による健康への影響を心配している屋内労働者は58%

屋内労働者8,000人に「あなたは、職場における受動喫煙による周りの非喫煙者の健康への影響をどのようにお考えですか」と質問したところ、「心配している」28%(2,254人/8,000人)、「やや心配している」30%(2,380人/8,000人)と、全体の58%(4,634人/8,000人)が受動喫煙の健康への影響を心配していることが分かりました。

この結果を非喫煙者と喫煙者で分析してみると、非喫煙者は、「心配している」35%(2,086人/6,018人)、「やや心配している」30%(1,828人/6,018人)と、65%(3,914人/6,018人)が心配しているのに対し、喫煙者は、「心配している」8%(168人/1,982人)、「やや心配している」28%(552人/1,982人)と、受動喫煙の健康への影響を心配していた割合は36%(720人/1,982人)に止まりました。

■ 望まれる全面禁煙、または完全分煙の職場!屋内労働者の81%が希望

屋内労働者8,000人に「あなたの職場で、どのような喫煙環境を望んでいますか」と尋ねると、「建物内全体を禁煙とする」26%(2,085人/8,000人)、「屋内・屋外に関わらず、勤務中は全面禁煙とする」24%(1,940人/8,000人)、「建物内に喫煙室を設け、煙が漏れないようにする(分煙)」30%(2,468人/8,000人)と、81%(6,493人/8,000人)が全面禁煙、または分煙の職場を希望していることが分かりました。

非喫煙者と喫煙者で比較してみても、非喫煙者が「建物内全体を禁煙とする」30%(1,794人/6,018人)、「屋内・屋外に関わらず、勤務中は全面禁煙とする」30%(1,815人/6,018人)、「建物内に喫煙室を設け、煙が漏れないようにする(分煙)」25%(1,509人/6,018人)と、85%(5,118人/6,018人)が全面禁煙、または完全分煙を希望した一方で、喫煙者でも「建物内全体を禁煙とする」15%(291人/1,982人)、「屋内・屋外に関わらず、勤務中は全面禁煙とする」6%(125人/1,982人)、「建物内に喫煙室を設け、煙が漏れないようにする(分煙)」48%(959人/1,982人)と、69%(1,375人/1,982人)が全面禁煙、または分煙を容認していることが分かりました。

■ 法律や条例による喫煙対策の義務化に屋内労働者の64%が賛成

屋内労働者8,000人に「国や地方自治体が法律や条例で、タバコを吸わない労働者などの健康を保護する目的で、地域全体の職場、レストランやバーを含む公共の場における屋内ならびにタクシーを含む公共機関での全面禁煙を義務付けることをあなたはどう思いますか」と尋ねたところ、「賛成」45%(3,637人/8,000人)、「やや賛成」19%(1,483人/8,000人)と、全体の64%(5,120人/8,000人)が賛成と回答、「反対」8%(656人/8,000人)、「やや反対」8%(615人/8,000人)と、喫煙対策の義務化に反対と回答した割合は、わずか16%(1,271人/8,000人)に止まりました。

職業別に見ても、喫煙者の利用が多く、ビジネスへのマイナスな影響が懸念されている「飲食業・宿泊業」でも「賛成」35%(196人/554人)、「やや賛成」20%(113人/554人)と、55%(309人/554人)が賛成と回答、「娯楽業」でも「賛成」37%(85人/228人)、「やや賛成」19%(43人/228人)と、56%(128人/228人)が賛成と回答しました。

■ 全面禁煙が義務化されてもビジネスに悪影響はないと思う屋内労働者が70%

屋内労働者8,000人に「もし国や地方自治体が法律や条例で、タバコを吸わない労働者などの健康を保護する目的で、地域全体の職場、レストランやバーを含む公共の場における屋内ならびにタクシーを含む公共機関での全面禁煙を義務付けた場合、あなたが働いている職場のビジネスへの影響についてどのようにお考えですか。」と尋ねたところ、「顧客は増え、売上が上がると思う」3%(208人/8,000人)、「顧客は多少増え、売上も多少上がると思う」3%(270人/8,000人)、「影響はないと思う」64%(5,133人/8,000人)と、喫煙対策の義務化がビジネスに悪影響を与えないと思う屋内労働者が70%(5,611人/8,000人)に及ぶことが分かりました。

一方で、職業別に見ると、「娯楽業」では「顧客が減り、売上が下がると思う」20%(45人/228人)、「顧客は多少減り、売上も多少下がると思う」18%(40人/228人)と、38%(85人/228人)が売り上げが下がると回答、「飲食業・宿泊業」でも「顧客が減り、売上が下がると思う」16%(87人/554人)、「顧客は多少減り、売上も多少下がると思う」24%(134人/554人)と、40%(221人/554人)が「売り上げが下がる」と回答しました。

以上,ニコレット禁煙支援センター調べです.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2012-07-19 23:03 | タバコ

北野病院,無施錠で保管していた筋弛緩剤エスラックス5本を紛失

読売新聞「北野病院、筋弛緩剤を紛失…誤廃棄か」(2012年7月13日)

「大阪市北区の北野病院は13日、成人15人分の致死量に相当する筋弛緩(しかん)剤「エスラックス」5本(250ミリ・グラム)を紛失したと発表した。誤廃棄の可能性が高いとしている。薬事法で毒物に指定され、施錠した場所での保管が定められているが、同病院では無施錠が常態化していた。大阪府警は薬事法違反の疑いもあるとみて管理状況を調べる。

 同病院によると、手術部の保管庫に60本を常備し、使った分を麻酔科の当直医が翌朝補充している。7日朝に不足が判明。調べたところ、普段から保管庫は施錠されておらず、5、6両日の補充の際に在庫数を確認していなかったことがわかった。「第三者の侵入による盗難は考えにくい」という。

 同病院は7日に府警に相談。9日に市保健所に報告し、施錠や在庫管理を徹底するよう指導を受けた。

 藤井信吾病院長は「管理に問題があったのは明らかで、ご心配をおかけしたことをおわびします」と謝罪した。」


なお,筋弛緩剤の紛失は,以下のとおり報道されています.

佐賀大学医学部付属病院で平成22年12月(但し公表は平成23年6月)に1本
独立行政法人国立病院機構名古屋医療センターで平成23年1月に10本
独立行政法人国立病院機構千葉医療センターで平成23年9月に1本
愛知厚生連海南病院で平成23年9月に1本
有田市立病院で平成23年9月に10本
浜松医療センターで平成23年9月に1本
NTT東日本札幌病院で平成23年12月に2本
社会福祉法人恩賜財団済生会熊本病院で平成23年12月に3本
市立室蘭総合病院で平成24年3月に1本
地方独立行政法人福岡市立病院機構福岡市立こども病院・感染症センターで平成24年7月に1本
公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院で平成24年7月に5本

他の病院の報道に接したとき,自院は大丈夫か,と点検しないのでしょうか?

【追記】

MSN産経「保管庫のカギしていなかった!筋弛緩剤紛失、病院麻酔部長を書類送検 大阪府警」(2013年4月5日)は,次のとおり報じました.

 
「大阪市北区の北野病院が昨年7月、保管していた筋弛緩剤「エスラックス」5本(計250ミリグラム)を紛失した問題で、保管庫を施錠していなかったとして、大阪府警曽根崎署が薬事法違反容疑で、管理責任者の麻酔部長だった男性医師(54)と、法人としての同病院を書類送検していたことが4日、分かった。

 同署によると、エスラックスは薬事法で毒薬に指定され、貯蔵時の施錠が義務づけられている。

 送検容疑は昨年7月4~7日、手術準備室にある保管庫で筋弛緩剤を保管する際に施錠しなかったとしている。医師は「頻繁に使うので施錠していなかった」と供述、無施錠が常態化していたとみられる。

 同病院によると、保管庫には60本を常備。医師は昨年7月4日夜に60本あることを確認したが、翌5日と6日は全体の本数を確認せず、7日になって5本足りないことに気づいた。紛失した筋弛緩剤は成人15人分の致死量に相当。病院側は「誤廃棄の可能性が高い」と説明していた。」


谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2012-07-18 17:49 | 医療

市民大学「医療講座 死生学入門」

先週末から3日間,福岡に行っていました.NPO法人患者の権利オンブズマン,九州・山口医療問題研究会と医療事故防止・患者安全推進学会が,市民大学「医療講座 死生学入門」を開くと,久保井摂先生から聞きましたので,ご紹介いたします.

第1回 2012年10月27日(土)波多江伸子さん(死生学研究者、作家)

第2回 2012年12月1日(土)二ノ坂保喜さん(にのさかクリニック院長)

第3回 2013年2月23日(土)谷田憲俊さん(前山口大学医学部教授)

<会場> 第1回・第2回:天神チクモクビル(福岡市中央区天神3-10-27),第3回:天神ビル(福岡市中央区天神2-12-1)
<参加費> 500円(資料代含む)
<連絡先> NPO法人患者の権利オンブズマン事務局(電話092-643-7579  FAX092-643-7578)

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2012-07-18 00:41 | 医療