弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

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セブ市の裁判所で,被告人が医師と弁護士に発砲し2人死亡2人負傷(報道)

フィリピンのセブ市は, 観光で知られる都市です.マゼランはセブ島に長く逗留し,キリスト教布教にはげんだため,セブ島沖合のマクタン島で殺害され,世界一周の航海を成就できませんでした.セブ島にはマゼラン・クロスがあります.

CNN「裁判所内で被告が発砲、4人死傷 フィリピン・セブ市」(2013年1月22日)は,次のとおり報じました.

「フィリピン当局によると、中部セブ市の裁判所内で22日午前、刑事事件の被告が発砲し、2人が死亡、被告自身を含む2人が負傷した。

フィリピン最高裁の発表によると、被告はカナダ国籍で、撃たれたのは被告を告訴した医師と、医師の弁護士とみられる。」


日本でも,高松地方裁判所観音寺支部で,2001年9月6日,民事事件の被告が原告を背後から刃物で刺して死亡させた事件がありました。

ドイツでは,ドレスデンの裁判所で,2009年7月1日,エジプト人女性マルワ・シェルビニさんを「テロリスト」などと罵り罰金に処せられたロシア生まれのドイツ人男性が,逆恨みし妊娠中のマルワ・シェルビニさんをめった刺しにして殺すという事件がありました(スカーフ事件)。マルワ・シェルビニさんの夫も刺されたうえに,犯人と誤認され裁判所の警備員に撃たれ重傷を負いました.

なお,他の裁判所は手荷物検査を実施していませんが,東京高等裁判所と東京地方裁判所本庁は,空港のように手荷物検査を実施しています.

谷直樹

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by medical-law | 2013-01-23 03:53 | 司法

Kindleストア新刊 『タバコをやめたら世界が変わった!』

喫煙者の方に『タバコをやめたら世界が変わった!』をお奨めいたします.

Kindleストア1月新刊 「タバコをやめたら世界が変わった!」
著者:鳩豆鉄砲(はとまめ てっぽう)
定価:99円(Kindkeストアにて価格変動あり)

「タバコで何かが救われるならば...という気持ちでタバコを始めた方も多いかもしれませんが、それで何かが救われる事があったでしょうか。
いいえ、所詮タバコは一時しのぎでしかすぎません。問題の先送りとタバコの健康被害それだけが残っているだけということと思います。
あなたの人生は、あなた自身で切り開いていかなくてはなりません。
タバコという恐ろしい劇薬を自分の力で卒業できたあなたはきっと自信を持って人生を歩めるようになります。自分を信じて、前だけを向いて自分の人生をしっかりと歩んでください。
そしてもしあなたの周りにまだ喫煙している知人がいたら、タバコの悪の道から救い出してあげてください。その知人に将来きっと感謝される日が来ます。
タバコなんていう物は社会に必要ないものです。自分たちの世代でこんな悪習慣は無くしてしまいましょう。タバコで苦しむ人をなくそうではありませんか。」


谷直樹

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by medical-law | 2013-01-23 02:41 | タバコ

水銀に関する水俣条約

熊本日日新聞「水俣は評価と不満交錯 水銀規制条約交渉合意」(2013年1月20日)は,次のとおり報じました.

「水銀規制条約をめぐる国連の政府間交渉が19日、合意に達し、条約名は「水俣条約」に決まった。これまで条約の名称や内容をめぐって議論が続いてきた地元水俣市では、評価の声と不満の声が交錯した。

 水俣条約との命名を求めてきた宮本勝彬水俣市長は「身の引き締まる思い。世界各国に水俣病の経験と教訓をしっかり伝える。環境に関する市の取り組みも情報発信したい」とコメントした。

 命名を支持してきた水俣病資料館語り部の会の緒方正実副会長は「被害者の命の重さを受け止めてくれた結果。水俣の悲惨さを世界に伝えることで、水銀に対する規制は十分できる」と条約の実効性に期待した。

 一方、命名に反対していた水俣病被害市民の会や水俣病互助会など5団体は「合意内容は不十分」とする声明を発表。「このままでは水俣病の悲劇が繰り返されることが予想される。条約のさらなる充実を働き掛ける」と訴えた。

 市民の会の山下善寛事務局長は「水俣と名付けた以上、責任は重い。命名にふさわしい内容にすべきだ」。互助会の上村好男さんも「未認定患者救済や埋め立て地の水銀ヘドロなど問題は残っており、これで問題が解決するわけではない」と強調した。

 「風評被害が続く」との理由で昨年末、命名に反対する意見書を可決した水俣市議会。真野頼隆議長は「命名は残念。国や県は、風評被害につながらないような対応を責任を持って進めてほしい」と求めた。

 水俣条約は10月、熊本、水俣両市で開かれる国際会議で採択される。蒲島郁夫知事は「水俣病の歴史と再生に向かう現在の水俣の姿を見てもらい、水俣病を二度と起こしてはならないという思いで採択してもらうのは意義深い」とコメント。熊本学園大の丸山定巳教授(環境社会学)は「10月の国際会議は、水俣病が終わっていない現実を直視してもらう好機。決して解決したかのようにごまかしてはならない」とくぎを刺した。(辻尚宏、石貫謹也)」


水俣条約は水俣病条約ではありませんし,「条約法に関するウィーン条約」「有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約」のように締結地の名前を冠する条約は結構ありますし,「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」がラムサール条約と呼ばれることもありますので,水俣で採択された多国間条約という意味では,「水俣条約」は不適切ではないでしょう.前文に水俣の教訓が書き込まれるわけですし.
ただ,水俣では反対している人もいますので,敢えて「水俣条約」とすることもないように思います.

政府間交渉で合意した,輸出は輸入国が書面で同意した場合に限る,電池や血圧計など使用製品の製造を年限を決めて禁止する,鉱山からの採掘は発効から15年以内に廃止するなどの規制は決して十分とは言えませんが,規制条約が発効することで,将来の被害防止が期待できます.

水俣病の解決が遅れたのは,原因物質の解明が遅れたからではありません.国は,水俣湾産の魚介類が原因食品であると知りつつ,すべての魚介類が有毒化しているという明らかな根拠が認められないと言い続けてきたのは,解決を遅らせるためでした.そして,水俣病は,未だ解決しておりません.解決していないものを解決したものとして扱おうとするところが現時点の問題です.国際的に注目されるなかで,水俣病の真の解決へ向けた動きがあることを願います.

【追記】

環境省「「水銀に関する条約の制定に向けた政府間交渉委員会第5回会合」の結果について(お知らせ)」(2013年1月22日)によれば,条約の内容は以下のとおりです.


「条文の主な内容は以下のとおりです。なお、説明中の条文番号及び附属書番号は議長テキスト(UNEP(DTIE)/Hg/INC.5/3)に従ったものであり、今後整理されます。

(1) 前文
水銀のリスクに対する認識や国際的な水銀対策の推進の必要性、水銀対策を進める際の基本的な考え方について、包括的に盛り込まれた。
水銀対策の重要な背景である水俣病の教訓として、特に水銀汚染によって引き起こされた人の健康及び環境への深刻な影響、水銀の適切な管理の確保の必要性及び同様の公害の再発防止が我が国の提案に沿って盛り込まれた。

(2) 目的(第1条)
水銀及び水銀化合物の人為的な排出から人の健康及び環境を保護すること。

(3) 水銀供給の削減と国際貿易の削減(第3条)
水銀の一次鉱出(水銀を鉱出することを一義的な目的とする鉱出活動)に関して、新規鉱山開発については条約発効後に禁止し、既存の鉱山からの鉱出については条約発効から15年後に禁止。
水銀の貿易(金属水銀の貿易に限定し、水銀化合物の貿易は対象外)について、水銀の輸出は、1)条約上で認められた用途、2)環境上適正な保管(第12条)に限って認める(水銀廃棄物の輸出は第13条とバーゼル条約に従う)。
水銀の輸出時にあたっては、輸入国(締約国・非締約国に限らず)の事前同意が必要。ただし、輸入同意意思をあらかじめ事務局に登録した輸入国への輸出は、当該同意意思に基づいて輸出が可能。
水銀の輸入規制は、非締約国からの輸入のみを対象として、輸出国に対して、輸出される水銀が1)新規の一次鉱山からのものでないこと、2)閉鎖した苛性ソーダ製造設備からのものでないことの証明を要求する。

(4) 製品への水銀使用の削減(第6条・8条)
電池、スイッチ・リレー、一定含有量以上の一般照明用蛍光ランプ、石鹸、化粧品、殺虫剤、局所消毒剤、非電化の計測機器(血圧計、体温計、気圧計など)など附属書Cに掲げる水銀含有製品について、2020年までに、その製造、輸出、輸入を禁止する(ただし、一部の用途等を除く)。また、交換部品、研究用途、チメロサール含有ワクチンなどについては対象外とする。
歯科用アマルガムについて、使用等の制限のための措置を講ずる。
締約国は、禁止された水銀含有製品を組立製品に組み込むことの抑制、水銀を利用した新規製品の製造と販売の抑制、そのような製品の情報の事務局への登録、締約国の提案に応じた附属書の見直し等の措置を講ずる。

(5) 製造プロセスにおける水銀使用の削減(第7条・8条)
苛性ソーダ製造プロセスでの水銀の使用を2025年までに、アセトアルデヒド製造プロセス*での水銀の使用を2018年までに禁止。(*水俣病の原因となったプロセス)
塩化ビニルモノマー、ポリウレタンなどの製造プロセスでの水銀の使用を削減するための措置を講ずる。
新規のプロセスにおける水銀利用の抑制、締約国の提案に応じた附属書の見直し等の措置を講ずる。

(6) 小規模金採掘(第9条)
小規模金採掘(ASGM)が実施されている締約国はその使用や環境中への放出を削減、可能であれば廃絶するための行動を行う。
小規模金採掘が実施されている国は、事務局にその旨通報した上で、条約発効後3年以内、あるいは事務局への通報後3年以内に国家行動計画を策定・実施するとともに、3年ごとにレビューを実施する。

(7) 大気への排出(第10条)及び水・土壌への放出(第11条)
大気への排出:石炭火力発電所、非鉄金属精錬施設等を対象に、排出削減対策を実施する。新設施設には、BAT(利用可能な最良の技術)/BEP(環境のための最良の慣行)を義務付ける。既存施設には、[1]排出管理目標,[2]排出限度値、[3]BAT/BEP,[4]水銀の排出管理に効果のある複数汚染物質管理戦略及び[5]代替的措置から1つ以上を選択し、実施する。
水・土壌への放出:各国が放出削減の対象となる放出源を特定する。新規・既存施設とも、[1]放出限度値、[2]BAT/BEP、[3]水銀の放出管理に効果のある複数汚染物質管理戦略、[4]代替的措置から1つ以上を選択し、実施する。
各国が自国内の対象排出・放出源の排出・放出インベントリを作成する。
締約国会議(COP)でBAT/BEP等に関するガイダンスを採択する。

(8) 水銀の環境上適正な一時保管・水銀廃棄物・汚染サイト(第12~14条)
水銀・水銀化合物の一時保管は、COPで作成されるガイドライン等に従って、環境上適正に行う。
水銀廃棄物は、バーゼル条約に基づくガイドラインを考慮し、またCOPが定める必須条件に基づいて、環境上適正に管理される。
汚染サイトは、COPで策定されるガイダンスに基づいて管理される。締約国は汚染サイトの同定と評価のための戦略の構築に努める。

(9) 資金・技術支援(15・16条)
条約のもとで資金支援を行うための制度(資金メカニズム)を設置する。資金メカニズムには、[1]GEF(地球環境ファシリティ)信託基金及び[2]能力強化及び技術支援を支援するための特定の国際的なプログラムが含まれる。
COPは、プログラムの優先順位、資金へのアクセスや利用に関する適格性基準に関するガイダンス、資金援助の対象となるカテゴリーのリスト等を作成するほか、定期的に資金の規模等を検証する。
締約国は、協力して途上国、特に後発開発途上国や小島嶼開発途上国に対する能力強化、技術支援、技術移転を実施する。COPは、定期的に代替技術に関する情報収集、途上国におけるニーズの把握、技術移転の課題の特定を行う。

(10)健康面の対策(20条bis)
締約国は、水銀のリスクにさらされている人々に対する健康面での対策として、リスク情報の提供、必要な健康管理の促進等を行うことを奨励される。

(11)その他
締約国は条約上の義務の実行のために、国内実施計画を策定し、実施することができる。
条約の補助機関として実施・遵守委員会を組織し、各国の実施の促進、遵守の管理等を行う。
条約は50カ国が批准してから90日後に発効する。」


谷直樹

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by medical-law | 2013-01-21 02:00 | 人権

1月27日,NPO「そだちの樹」がシンポジウム

NPO法人「そだちの樹」は,2013年1月27日,「子どもシェルター『ここ』開設1周年記念シンポジウム」を福岡市中央区舞鶴2のあいれふで開くそうです.

毎日新聞[シンポジウム:「子どもを守る支援」考える NPO「そだちの樹」1周年、講演やパネル討論−−福岡・中央区で27日」(2013年1月20日)は,次のとおり伝えています.

「弁護士や医師、研究者らが運営する子どもシェルター「ここ」は昨年2月、九州で唯一、福岡に置かれた。

 安全確保のため場所は明らかにしていないが、児童相談所から一時保護の委託があったり直接助けを求めてきたりした子どもを、原則費用負担なしで受け入れている。

 シンポジウムでは、この1年の活動を報告。会社社長で、虐待を受けた経験を持つ島田妙子さんが基調講演し、子ども時代を踏まえ必要な支援の形を語る。

 福岡市こども総合相談センターの藤林武史所長や、シェルターで子どもたちに対応する高井弘達弁護士ら4人によるパネル討論もある。

 無料、120人。そだちの樹050・3045・2769。【青木絵美】」



日 時:2013年1月27日(日)午後1時30分〜午後5時00分

場 所:あいれふ10階講堂(福岡市中央区舞鶴2-5-1)
定 員:先着120名
参加費:無料
問合先:そだちの樹事務局(050-3045-2769)


【第1部】基調講演

 テーマ:「灯 〜わたしはひとりじゃない,あなたもひとりじゃない〜」
 講 師:島田妙子さん(株式会社イージェット代表取締役)


【第2部】パネルディスカッション

 テーマ     :虐待を受けた若者の自立支援

 パネリスト   :島田妙子さん
          藤林武史さん(福岡市こども総合相談センター所長)
          山田耕司さん(北九州ホームレス支援機構事業本部長)
          髙井弘達さん(そだちの樹監事/子ども担当弁護士)

 コーディネーター:松浦恭子さん(ふくおか・こどもの虐待防止センター/弁護士)



なお,そだちの樹のほかに,東京のカリヨン子どもセンター,神奈川の子どもセンターてんぽ,愛知の子どもセンターパオ,京都の子どもセンターののさん,岡山の子どもシェルターモモ,などがシェルターを運営しています.


谷直樹

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by medical-law | 2013-01-20 22:19

群馬大学医学部附属病院の患者個人情報流出,故意の可能性(報道)

毎日新聞「個人情報:患者カルテ2人分、ネット流出 群大病院が経緯調査」(2013年1月19日)は,次のとおり報じました.

「群馬大医学部付属病院は18日、患者2人の個人情報を記したカルテの一部が、インターネット掲示板で閲覧できる状態になっていたと発表した。カルテは診療科内に置かれたパソコンで、複数の医師が管理していたが、インターネットには接続しておらず、流出した経緯は不明で、調査を進めているという。

 同病院によると、今月8日午後4時半ごろ、同病院に、患者の個人情報の流出を知らせる匿名のメールが届いた。確認したところ、インターネット掲示板にファイル共有サイトのアドレスが掲載され、リンク先で、患者2人(07年入院、08年退院)の氏名、住所、病歴、治療経過などを記したファイルが閲覧できる状態だった。

 同病院は、サイトの管理者にアドレスなどの削除を依頼し、8日に削除された。しかし17日午後1時ごろ、サイトの別の場所にも同じファイルがあると気づき、再び削除してもらった。

 同病院では08年6月に医師が患者593人の個人情報を含むノートパソコンを紛失するなど、過去5年間に4回、情報流出が発生している。【奥山はるな】」


日本経済新聞「入院患者2人の個人情報流出 群馬大病院、故意か」(2013年1月19日)は,次のとおり報じました.

「群馬大病院(前橋市)は19日までに、2007~08年に入院していた患者2人の病歴など個人情報がインターネット上に流出したと発表した。外部と接続していない院内のパソコンで管理しており「何者かが故意に持ち出した可能性がある」と説明している。

 今月3日と6日の2度にわたり、2人の氏名や住所、病歴、検査結果を含むデータがファイル共有サイトに投稿された。別のネット掲示板には共有サイトのアドレスとともに「群馬大病院からの流出だそうです」と書き込まれていた。

 掲示板を見た人から8日に病院へ連絡があり、データは17日までに削除された。病院は患者側に謝罪した。

 データは医師が作成したとみられる文書ファイル。病院は「県警に相談しながら調査したい」としている。〔共同〕」


今回表面化したのは患者2人分の個人情報ですが,さらに多くの個人情報が流出していた可能性も否定できないでしょう.
群馬大学医学部附属病院の個人情報管理に甘さがなかったのか,検証が必要です.
さらに,故意が疑われるなら,警察の捜査が必要と思います.

谷直樹

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by medical-law | 2013-01-20 06:39 | 医療

名古屋地裁平成25年1月17日判決,診断書がなくても障害を認定

日本経済新聞「診断書なくても障害認定 年金請求めぐり名古屋地裁判決」(2013年1月18日)は,次のとおり報じました. 

「2001年に胃がんで死亡した男性(当時40)の妻(51)=名古屋市=が、男性の生存期間中の障害年金を支給するよう求めた請求について、診断書がないことを理由に国が却下したのは不当と訴えた訴訟で、名古屋地裁は17日、男性の障害を認め、障害厚生年金の却下処分を取り消した。

 判決理由で福井章代裁判長は「請求に対する判断の資料を診断書に限るとした規定は見当たらず、男性の日記や妻の証言などで病状の推移は認定できる」と指摘。「初診から1年半後の認定の起算日となる時期には、男性は障害等級3級の状態にあった」とした。

 妻の代理人弁護士は「診断書がなくても障害があったと認め、全国的にあまり例がない判決」と話した。

 判決によると、男性は1993年10月に胃がんで余命6カ月から1年と診断されたが、医療機関での診療を拒否し、漢方などでの治療を続けたため診断書がなかった。01年2月に死亡した。

 妻は07年9月、男性の生存中の障害年金を国に請求したが、旧社会保険庁は却下。再審査請求も却下されたため提訴した。

 厚生労働省年金局事業管理課は「国の主張が認められず、大変厳しい判決だ。関係省庁と協議し適切に対処したい」としている。〔共同〕」


判決の結論は常識に合致するものですし,福井章代判事(42期)は最高裁調査官も務めたエリート裁判官ですので判決文にも隙はないでしょう.国は,控訴をあきらめたほうがよいと思います.

谷直樹

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by medical-law | 2013-01-18 22:43 | 司法

歌会始の儀の報道に接し一首

昨日の「歌会始の儀」の御題は「立」でした.立法,立憲,三権分立,申立ての立です.

東京新聞「皇居で歌会始の儀」(2013年1月16日)は,次のとおり伝えました.

「天皇陛下は昨年十一月に訪問した沖縄県で恩納村の景勝地・万座毛を視察した際、この地と恩納岳が琉歌に取り上げられてきた十八世紀の琉球王朝の時代に思いをはせて、歌を詠まれた。

 琉歌は、沖縄、奄美諸島などに伝承され、「八・八・八・六」の三十音を基調に表現する歌謡。陛下は、戦時中の沖縄の苦難を重く受け止めて戦没者慰霊に力を尽くしているが、皇太子時代から琉歌を自ら詠むなど、沖縄の文化にも強い関心を寄せてきた。

 皇后さまの歌は、昨年二月に心臓の冠動脈バイパス手術を受けた陛下の回復を願って詠まれた。手術後も胸に体液がたまるなど陛下の体調がなかなか戻らなかったとき、皇后さまは医師の「春になれば」との言葉を頼りにしてきたが、空気に春の気配を感じたある日、陛下が元気に春の野に立つ日も近い、と心をはずませた思いを込められた。

 皇太子さまは、母校であり、今は長女愛子さまが通う学習院初等科に立つ大きなイチョウを見て、この木に見守られて育った子どもたちが多いことへの感慨を詠んだ。皇太子妃雅子さまは欠席したが、愛子さまが生まれた日が十五夜の二日後の十七夜だったことを後に知り、その夜の光景を懐かしく思い起こして歌にした。」


天皇陛下

 万座毛(まんざもう)に昔をしのび巡り行けば彼方恩納(あがたおんな)岳さやに立ちたり

皇后陛下

 天地(あめつち)にきざし来たれるものありて君が春野に立たす日近し

皇太子殿下

 幾人の巣立てる子らを見守りし大公孫樹の木は学び舎に立つ

皇太子妃殿下

 十一年前吾子の生れたる師走の夜立待ち月はあかく照りたり

秋篠宮文仁親王殿下

 立山にて姿を見たる雷鳥の穏やかな様に心和めり

秋篠宮紀子妃殿下

 凜として立つ園児らの歌ごゑは冬日の部屋にあかるくひびく

常陸宮華子妃殿下

 蕗のたう竹籠もちて摘みゆけばわが手の平に香り立ちきぬ

三笠宮百合子妃殿下

 俄かにも雲立ち渡る山なみのをちに光れりつよき稻妻

▽召人

岡野弘彦さん

 伊勢の宮み代のさかえと立たすなり岩根(いはね)にとどく心(しん)のみ柱

▽選者

岡井隆さん

 やうやくに行方見え来てためらひの泥よりわれは立ち上がりたり

篠弘さん

 ゆだぬれば事決まりゆく先見えて次の会議へ席立たむとす

三枝昂之さん

 すずかけは冬の木立に還りたりまた新しき空を抱くため

永田和宏さん

 百年ばかり寝すごしちまつた頸(くび)を立て亀は春陽に薄き眸(め)を開(あ)く

内藤明さん

 遠き日の雨と光を身に湛へ銀杏大樹はビルの間に立つ

▽入選者(年齢順)

北海道 佐藤マサ子さん

 羽搏きて白鳥の群れとび立てり呼び合ふ声を空へひろげて

埼玉県 若谷政夫さん

 ほの白く慈姑(くわゐ)の花の匂ふ朝明日刈る稻の畦に立ちをり

静岡県 青木信一さん

 自画像はいまだに未完立て掛けたイーゼル越しの窓が春めく

新潟県 宮沢房良さん

 何度目の雪下しかと訊ねられ息をととのへ降る雪に立つ

群馬県 鬼形(おにかた)輝雄さん

 いつせいに蚕は赤き頭立て糸吐く刻をひたすらに待つ

新潟県 高橋健治さん

 吹く風に向へば力得るやうな竜飛岬の海風に立つ

福島県 金沢憲仁さん

 安達太良の馬の背に立ちはつ秋の空の青さをふかく吸ひ込む

栃木県 川俣茉紀(まき)さん

 ネクタイをゆるめず走る君の背を立ち止まらずに追ひかけるから

大阪府 瀬利由貴乃さん

 人々が同じ時間に立ち止まり空を見上げた金環日食

東京都 太田一毅さん

 実は僕家でカエルを飼つてゐる夕立来るも鳴かないカエル



小職も一首よんでみます.

  煙立つ露台のタバコそらにみつやまとの国の裁は許さじ

    ※ 「立つ」は「裁つ」の掛詞.「そらにみつ」は「やまと」の枕詞.

谷直樹

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by medical-law | 2013-01-17 13:33 | タバコ

厚労省,医療対話推進者の業務指針及び養成のための研修プログラム作成指針

厚生労働省医政局総務課長は,平成25年1月10日医政総発0110第3号「「医療対話推進者の業務指針及び養成のための研修プログラム作成指針-説明と対話の文化の醸成のために-」の送付について」を発しました.
患者・家族支援(相談・苦情)窓口が本当に機能するためには,患者・家族支援体制の構築が重要で,そのためには担当者の研修が必須です.

通知(PDF:115KB
「今般、平成24年度厚生労働科学特別研究事業「医療対話仲介者(仮称)の実態把握と役割・能力の明確化に関する研究」(研究代表者:中京大学法科大学院 稲葉一人)において、医療機関内で患者・家族と医療従事者との十分な対話や意思疎通が円滑に行われるための支援を行う者の業務の指針とその養成のための研修プログラムの作成指針を定めた「医療対話推進者の業務指針及び養成のための研修プログラム作成指針―説明と対話の文化の醸成のために―」が作成されましたので、別添のとおりお知らせいたします。 貴職におかれましては、本指針の内容を御確認の上、本指針が幅広く活用されることにより、患者・家族と医療従事者の対話の促進が図られますよう、貴管内医療機関等に対し周知方お願いいたします。」

別添 医療対話推進者の業務指針及び養成のための研修プログラム作成指針-説明と対話の文化の醸成のために-(PDF:207KB

Ⅰ. 医療対話推進者の業務指針
Ⅱ. 医療対話推進者の養成のための研修プログラム作成指針

平成24年度厚生労働科学特別研究事業 「医療対話仲介者(仮称)の実態把握と役割・能力の明確化に関する研究班」 研究代表者 中京大学法科大学院教授 稲葉一人氏
分担研究者 社会福祉法人恩賜財団母子愛育会附属愛育病院 新生児科部長 加部一彦氏
分担研究者 公益社団法人地域医療振興協会 地域医療安全推進センター長 石川雅彦氏
分担研究者 国立保健医療科学院 上席主任研究官 種田憲一郎氏

Ⅰ. 医療対話推進者の業務指針

1. 医療機関における医療対話推進者の位置付け 医療対話推進者は、各医療機関の管理者から患者・家族支援体制の調整と対話促進の役割を果たす者として権限が委譲され、管理者の指示に基づき、医療安全管理者、医療各部門、事務関係部門と連携し、組織的に患者・家族からの相談等に対応することを業務とする者とする。

2. 本指針の位置付け 本指針は、患者・家族支援を行うことを業務とする医療対話推進者のための業務指針である。医療安全管理者については、「医療安全管理者の業務指針および養成のための研修プログラム作成指針」(厚生労働省医療安全対策検討会議 医療安全管理者の質の向上に関する検討作業部会 平成19年3月)に示したところであって、本指針と相まって、医療安全管理業務と患者・家族支援業務を、各医療機関の規模や機能に応じて有機的に連動させるものと考える。

3. 医療対話推進者の業務 医療対話推進者は、医療機関の管理者から委譲された権限に基づいて、患者・家族支援に関する医療機関内の体制の構築に参画し、医療安全管理部門、医療各部門、事務関係部門や、各種委員会と連携しつつ、患者・家族から寄せられた相談等に対して、医療機関として組織的に対応する。また、患者・家族支援体制として、職員への教育・研修、事例の収集と分析、対策の立案、患者・家族からの相談等への対応を含めた体制作りに努める。これらを通じて、患者・家族支援体制を組織に根付かせ、医療機関において、医療者から患者・家族に説明を促し、患者・家族と医療者の対話を推進し、説明と対話の文化を醸成する。

1) 患者・家族支援体制の構築 患者・家族支援体制の構築としては、次のようなことがある。

(1) 患者・家族の利用しやすさに配慮した上で、医療機関内の患者・家族支援(相談・苦情)窓口の設置や改善に参画する。

(2) 患者・家族支援窓口が設置されていること及び患者・家族に対する支援のため実施している取組を、できるだけ見やすいところに掲示する、また、入院患者については、入院時に文書等を用いて患者・家族支援窓口について説明を行う。

(3) 以下のような患者・家族支援体制を整えること
① 患者・家族支援窓口において、相談や苦情の内容に応じて適切な職員(職種・職位、専門的知識等)が対応できる体制を整えること
② 患者・家族支援窓口と、医療機関の各部門が十分に連携していること
③ 医療機関の各部門において、患者・家族支援体制に係る担当者を配置していること
④ 患者・家族支援に係る取組の評価等を行うカンファレンスが週1回程度開催されており、必要に応じて各部門の患者・家族支援体制に係る担当者等が参加していること
⑤ 医療機関の各部門において、患者・家族等から相談等を受けた場合の対応体制及び報告体制をマニュアルとして整備し、職員に遵守させていること
⑥ 患者・家族支援窓口及び各部門で対応した相談の件数及び内容、相談後の取扱いの経過と結果、その他の患者・家族支援に関する実績を記録していること、また、医療安全管理対策委員会と十分に連携し、その状況を記録していること
⑦ 定期的に、患者・支援体制に関する取組の見直しを行っていること

2) 患者・家族支援体制に関する職員への教育・研修の実施 医療対話推進者は、職種横断的な患者・家族支援活動の推進や、部門を超えた連携を考慮し、職員教育・研修の企画、実施、実施後の評価と改善を行う。

(1) 研修は、職種横断的、部署・部門横断的で、職員の参加型研修となるように企画を行う。

(2) 研修は、具体的な事例を用いて対策を検討するよう企画する。

(3) 研修の実施には、患者・家族や各分野の専門家等が関わることが望ましい。

(4) 研修内容の例
① 患者・家族の相談や苦情に対応する際に求められる医療上の情報を学ぶ研修
② 患者・家族が不安や苦情を相談する際の心情への共感と対応を学ぶ研修
③ 医療事故に遭遇した患者・家族や関わった職員(当事者・関係者)の立場や心情への共感と対応を学ぶ研修
④ 患者・家族、医療者間での信頼関係を構築するための対話を促進する能力、コミュニケーション能力や人間関係を調整する能力の向上のための研修 ⑤ 職種や部門・部署が横断的にチームとして対応する能力を高める研修

(5)研修実施後は、研修担当者とともに、参加者の反応や達成度等について研修の評価を行い、改善を行う。

(6)患者・家族支援窓口に寄せられた相談や苦情、電話や投書等による相談や苦情の他、職員や医療機関についての満足度調査の結果等を、把握し問題点を検討し、これを研修の場での教育に反映させる。

3)患者・家族への一次対応としての業務 医療対話推進者は、患者・家族が安心して医療を受けられるよう、患者・家族からの相談等への一次対応として、院内各部署と連携のもと、以下の対応を行う。

(1) 患者・家族からの相談や苦情内容に応じた適切な対応を行う。
① 疾病に関する医学的な質問に関する相談に対応すること
② 生活上及び入院上の不安等に関する相談に対応すること
③ 医療者の対応等に起因する苦情や相談に対応すること

(2) 発生した医療事故や医療事故を疑った患者・家族からの申し出に対応すること

(3) 院内巡視などをした際など、上記以外の機会に患者・家族から寄せられた相談や苦情に適切に対応を行うこと

4)患者・家族からの相談事例の収集、分析、対策立案、フィードバック、評価

(1)患者・家族支援に関する情報収集 医療対話推進者は、患者・家族支援のための情報を収集するとともに、患者・家族支援に必要な情報を院内の各部署、各職員に提供する。情報としては、次のようなものがある。

【医療機関内の情報】
① 患者・家族からの相談や苦情 ・ 患者・家族支援窓口で直接対応した相談や苦情 ・ 外来診療や入院中の出来事に関する患者・家族からの相談や苦情 ・ 電話や投書等による相談や苦情 ・ 院内巡視の際等に、患者・家族から寄せられた相談や苦情
② 患者・家族の職員や医療機関に対する満足度調査等の結果
③ 各部門の担当者等から提供を受けた情報 【医療機関外の情報】 各種専門機関の情報、各種メディアの報道、研究報告等及び専門家からの情報

(2)相談や苦情事例の分析、対策立案、フィードバック 相談や苦情事例の分析は、医療対話推進者が中心となり、可能であれば、患者・家族の立場に立てるものの参加を得て行う。医療上のことだけではなく、法・倫理が問題となる事例、医療者が困惑した事例、患者・家族への説明や医療者間のコミュニケーションが問題となった事例等について分析し、再発防止に向けた対策を検討し、成果をまとめ、他の職員等と共有することが相応しい。

5)医療事故や、医療事故を疑った患者・家族からの申し出に関して対応すること 医療対話推進者は、医療事故が発生した場合、あるいは、医療事故を疑って申し出を受けた場合には、管理者からの指示を受け、医療安全管理者等と連携して患者・家族及び事故関係者の支援にあたる。事故によって生ずる患者・家族への影響や事故当事者及び関係者への影響拡大の防止を図るとともに、医療者からの説明を促し、患者・家族との対話の推進を図る。
① 患者・家族への事故の連絡や説明の実施
② 管理者や医療事故に関与した職員等から、患者・家族への説明する場の設営のための調整活動
③ 説明の場での話し合いの進行上の配慮
④ 患者・家族及び医療事故に関わった職員(当事者・関係者)等の精神的ケア等のサポート

6)説明と対話の文化の醸成 医療機関における説明と対話の文化を醸成するために行う業務には、次のようなことがある。

(1) 医療対話推進者は、患者・家族からの相談や苦情等が遅滞なく報告され、必要に応じて各部門の患者・家族支援体制に係る担当者等とともに原因の分析、対策の検討を行い、患者・家族と医療者の対話が推進されるように、全職員に働きかける。

(2) 患者・家族支援に関連する情報収集、情報提供、研修の企画実施のそれぞれの場面に、職員と患者・家族が参加することで、患者・家族支援体制の確保について、職員及び患者・家族の意識が高まるように働きかける。

(3) 医療者から患者・家族へ十分な説明がなされ、対話が推進されたことで、相互に理解が進んだ事例を共有することで、説明と対話の文化の醸成を図る。




谷直樹

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by medical-law | 2013-01-17 09:58 | 医療

3月9日患者のオンブズマン東京総会記念講演会のご案内

私は,市民団体「患者の権利オンブズマン東京」の幹事長をしています.
患者の権利オンブズマン東京は,2002年12月15日の創設ですので,2013年で11年目に入ります.
患者の権利オンブズマン東京は,患者・家族の苦情が,医療施設・医療従事者との誠実な対話を通じて,患者の権利に関する国際的基準に準拠して,迅速・適切に解決されるよう,患者家族の相談を受けてきました.
3月9日に講演を行いますので,是非,来てください.
 
1 『患者の権利オンブズマン東京10年のあゆみ-医療に心と人権を-』   
   患者の権利オンブズマン東京幹事長 谷直樹
   午後2時~2時20分

人権とは人を人として尊重することです.
世界人権宣言第1条は「すべての人間は、生れながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。人間は、理性と良心とを授けられており、互いに同胞の精神をもって行動しなければならない。」としています.
医療は、人の生命身体にかかわるものであり、人の生き方に影響しますから、医療では人権が保障されねなりません. 医師と患者・家族の双方に心の余裕がないと、関係がギスギスしたものになり、お互いにその言葉の背景を察することができず、お互いを尊重することができません。そのため、むなしい争いが生じることもあります。
こじれた関係を修復できるのは、その当事者以外にありません. 医師と患者・家族の双方がお互いを尊重し、対話を回復するために、患者の権利オンブズマン東京は、今後も活動を続けていきたいと思います.


2 『患者のエンパワメントと患者支援-患者相談のあり方-』  
   ペィシェントコーディネーター 岡本左和子 先生の特別講演
   午後2時20分~4時20分
 
 岡本左和子先生は,1957年兵庫県生まれ.
 同志社女子大学学芸学部英文学科卒業.
 1995年より約5年間米国ジョンズ・ホプキンス病院国際部にてペイシェント・アドボケイトとして勤務。
 2006年米国メリーランド州立タウソン大学コミュニケーション学修士取得.
  毎日新聞に「診察室のワルツ」を連載しています.

日時;2013年3月9日(土曜日) 午後1時45分開場
場所;飯田橋の東京市民ボランティアセンター
 
事前申込は患者の権利オンブズマン東京のサイトからメールでお願いします.


谷直樹

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by medical-law | 2013-01-16 09:08 | オンブズマン

大阪弁護士会副会長山西美明先生の裁判員裁判研修名簿と選任のコメントを読んで

大阪弁護士会は,平成13年度から,裁判員裁判用のプレゼン研修の受講者と受講予定者の名簿を作り,法テラスにその名簿から裁判員裁判の国選弁護人を推薦してもらうようにする,とのことです.

読売新聞「実演研修でプレゼン強化…大阪弁護士会」(2013年1月12日)は,次のとおり報じています.

「最高裁が11年、全国で裁判員と補充裁判員を務めた約1万1000人に行ったアンケートでは、弁護側の説明が「わかりやすかった」との回答は38・1%で、検察側の65・7%と大きな開きがあった。」
 
「同会の山西美明・副会長は「ここ数年、若手の弁護士が増え、経験不足も懸念される。弁護人の能力差で被告が不利益を受けることがあってはならない」と、研修の狙いを話す。」


上記の数字は刑事事件における検察側と弁護側のわかりやすさの差を歴然と物語る数字ですが,準備時間と費用をたっぷりかけることができ,刑事事件の経験が豊富で刑事事件に専念している検察側が,弁護側より有利なのは或る意味当然です.
これは,医療事件における医療側と患者側にも同様のことが言えます.医療側のほうが患者側より,時間,費用,経験の点で有利です.患者側弁護士は,スタートから医療側に差をつけられていますので,その分いっそう頑張らねばなりません.

山西美明先生のコメントは,まさにそのとおりです.
医療事件においても,医療事件に専念する弁護士がまだ少なく,患者側の代理人弁護士選択を依頼者の自己責任とは言い切れないのが現状ですので,代理人弁護士の能力差で依頼者が不利益を受けることがあってはならないと思います.患者側弁護士には,研修を積み重ね,日々切磋琢磨し,スキルを向上させることが求められていると思います.

谷直樹

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by medical-law | 2013-01-15 23:30 | 司法