弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

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総合病院中津川市民病院、薬剤の副作用による壊死事案、病理診断医の誤診事案、それぞれ和解(報道)

毎日新聞「医療事故:中津川市民病院が和解 2件、患者側に1095万円と451万円支払い」(2013年08月20日)は、次のとおり報じました.

「中津川市は19日、昨年4月と8月に同市民病院で発生した2件の医療事故について、それぞれ約1095万円と約451万円を患者側に支払うことで和解したと発表した。安藤秀男院長らが記者会見で明らかにした。市民病院では、07年5月に起きた医療事故を巡り、先月29日に1億3000万円を支払うことで家族側と和解が成立したばかり。

 安藤院長らによると、昨年4月、女性患者(67)が緊急搬送され、致死率の高い重症尿路感染症、敗血症性ショックと診断された。緊急手術後、投与した薬剤の副作用で右脚の一部が壊死(えし)した。今月15日に「副作用のある薬剤使用に対する注意が十分でなかった」などとして和解した。

 昨年8月には、乳がんと診断した50代の女性患者に対し左乳房の全摘手術をしたが、術後の病理検査で乳がんではなく、良性の腫瘍と判明。「病理医の誤った診断で乳房を切除、身体的・精神的苦痛を与えた」と認めて今月15日に和解した。

 安藤院長は「深く反省しておわび申し上げます」と謝罪した。【小林哲夫0」】」


 
 抗生剤の漏れによる壊死事案、病理診断の誤診事案は、何れも弁護士がよく相談を受ける類型です.本件は何れの和解も相当と思いますが、弁護士が相談を受ける事案には、難しい事案もあります.

 抗生剤の漏れは、早期に発見し、治療(漏れた薬剤に応じた治療法のチャートが知られています)することで壊死を回避できた可能性があり、責任の有無についての判断は具体的な事案により微妙に異なります.
 
 また、病理診断で事後に良性疾患であると判明しても、事前判断にミスがなければ医療過誤ではありません.しかも、過失がある場合でも、単に病理医だけの責任とはいえないことも多いのです.一般に、臨床情報が病理医に正確に伝わることで、病理診断が正確になります、.病理医と臨床医が連絡を密にすることで、誤診はかなりの部分、回避できるはずです.

谷直樹

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by medical-law | 2013-08-21 00:53 | 医療事故・医療裁判

第二東京弁護士会の自動販売機,アイスコーヒーは無料

第二東京弁護士会に設置されている自動販売機では,水(湯),煎茶,ほうじ茶は暖かいものも冷たいものも無料です。ところが,コーヒーは,アイスコーヒーが無料で,ホットコーヒーは有料(60円)です.原料コストの違いか,需要の多寡を反映しているのか,理由はわかりません.

なお,当法律事務所は,産科法律相談は無料,一般の医療法律相談は有料としています.
産科事件は,とくに深刻な被害を受け子どもの治療介護費用がかかる一方,若い夫婦で経済的に余裕があるとはいえない依頼者も多いため,産科法律相談は無料にしています.
医療法律相談全てを無料にすると,相談依頼件数が多すぎて相談実施がだいぶ先になってしまいますので.産科以外の医療法律相談は有料にしています.(医療以外の法律相談は行っていません.)

カフェインには利尿作用がありますので,コーヒー等を飲むと,水分を補給しているつもりが,実は脱水をうながしている,ということになりかねません.私は,自動販売機では,コーヒーより相対的にカフェインが少ない煎茶,ほうじ茶を選択しています.
麦茶にはカフェインが含まれていませんので,夏は麦茶があるとさらによいのですが・・・

【追記】

5日後に弁護士会に行ったところ,ホットコーヒーも無料になっていました.


谷直樹

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by medical-law | 2013-08-19 23:44 | 弁護士会

ぜんそく患者の医療費の助成制度

NHK「ぜんそく患者 医療費助成制度の存続を」(2013年8月19日)は,次のとおり報じました.

「東京大気汚染訴訟の和解をきっかけに創設された、ぜんそく患者の医療費の助成制度について、東京都が見直しを始めていることを受けて、患者グループが19日会見を開いて制度を存続させるよう訴えました。

東京大気汚染訴訟では、都内全域のぜんそく患者に対して国や都、自動車メーカーなどが分担して医療費を全額助成する制度を創設することを柱に平成19年に和解が成立し、これまでに7万5000人以上の患者が医療費の助成を受けています。

これに対して、財源の半分近くを拠出する東京都が制度の開始から5年がたったことを踏まえて制度の見直しを始めていて、患者グループが制度の存続を求めて19日東京都庁で会見を開きました。
会見の中で患者グループを支援している西村隆雄弁護士は「この制度で医療費の不安がなくなり、多くの患者からは、治療に専念できるようになり、症状が改善しているという声が出ている」と説明しました。
そのうえで「東京都が制度を存続させると決め、国などに負担を求めていけば財源についても大いに可能性がある。なんとしてもこの制度を守ってもらいたい」と訴えました。

これに対して東京都は「都が単独で制度を存続させるのは難しいので、資金を提供した国やメーカーなどの意向を確認しながら今後、検討を進めていきたい」というコメントを出しています。」



この助成制度は,訴訟上の和解にもとづくものですので,存続させていただきたいですね.

谷直樹

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by medical-law | 2013-08-19 17:55 | 医療

北海道新聞社説、検察開示証拠 公益利用を認めてこそ(8月17日)

北海道新聞社説「検察開示証拠 公益利用を認めてこそ」(8月17日)は、次のとおり論じました.

 
「刑事事件で捜査機関が公費を投じて集めた証拠は国民の財産である。これを前提に公益を目的とした証拠の利用の在り方を幅広く論議する契機とすべきだ。

 検察が開示した取り調べ映像を弁護士がNHKに提供したのは刑事訴訟法が禁じる証拠の目的外利用に当たるとして大阪地検は、大阪弁護士会にこの弁護士の懲戒を請求した。

 報道目的という公益性などから懲戒請求は著しく合理性を欠く。暴挙と言わざるを得ない。

 請求については、外部委員も加わった弁護士会内の委員会が調査、審議する。適正な判断を期待したい。

 映像は傷害致死罪に問われた男性の取り調べの記録で、裁判員裁判の法廷で再生された。検察官作成の調書は信用できないとして無罪が言い渡され、この判決が確定した。

 NHKは4月、取り調べの問題点を取り上げた関西地方の情報番組で映像の一部を放映した。男性らが特定されないような処理をしている。

 どこに問題があるというのか。

 確かに刑訴法は検察が開示した証拠の複製などを弁護士らが訴訟準備など本来目的以外で他の人に見せたり、渡したりするのを禁じている。大阪の弁護士の行為が形式的にこれに触れる可能性は否定できない。

 しかし、目的外利用をした場合でも懲戒請求などの乱用を防ぐ規定があるのを忘れてはならない。

 証拠が公開法廷で調べられたか、プライバシーなどの侵害はないかなどを考慮するというもので、地検の措置は権利の乱用にほかならない。

 目的外利用の禁止規定は2004年の改正で新設された。公判前に検察が被告側に証拠を開示する制度の導入に併せ、個人情報が含まれる証拠がインターネットで公開されるなどの弊害を防ぐためとされた。

 だが、目的外利用を一律に禁止しているため、当時の国会審議でも被告の防御権や報道の自由の観点から懸念や批判が相次ぎ、政府案を修正して乱用防止規定が加えられた。

 衆参両院の法務委員会は「(規定解釈は)国会論議を十分斟酌(しんしゃく)する」(衆院)などの付帯決議をした。

 今回の懲戒請求はこれを踏みにじるもので、国会は法案修正の不十分さを重く受け止める必要がある。

 報道や学術研究などで、取り調べの在り方など刑事司法制度の問題点を明らかにする。無実を訴える被告や弁護士が広く支援を呼びかける。

 こうした目的での証拠の提供や利用を明確に認める法改正が必要だ。判決が確定した刑事裁判の記録を閲覧、コピーできる制度はあるものの、これだけで十分とは言い難い。

 一連の経緯を考えれば立法府である国会主導で論議を進めてほしい。」


約2か月前の毎日新聞社説「法廷証拠と報道 懲戒請求は行き過ぎだ」(2013年6月23日)は、次のとおり論じました. 

「裁判の公開原則や国民の知る権利の観点に照らして、検察の対応は大いに疑問だ。

 法廷に証拠として提出された取り調べの録画映像を弁護士がNHKに提供したとして、大阪地検が大阪弁護士会に懲戒請求をした問題だ。

 NHK大阪放送局は4月、関西の情報番組で、密室の取り調べの問題点を指摘する番組を放送。その中で、傷害致死罪に問われ、無罪が確定した元被告の取り調べ映像を放映した。一時「自白」した供述調書と食い違う内容で、検察からDVDを証拠開示された弁護人が、元被告の了解を取って提供したものだった。

 映像は既に法廷で再生されており、提供は判決確定後だ。顔なども放映時にぼかされており、プライバシー上の問題もない。

 2004年の刑事訴訟法改正で、検察が開示する証拠の目的外使用を禁じた。公正な刑事手続きのため、被告や弁護人が裁判手続きやその準備以外の用途で証拠のコピーなどを提供できないと明文化したのだ。

 だが、この規定の新設には、弁護士会や報道界の反対が強かった。例えば、冤罪(えんざい)を主張する被告や弁護人が捜査の違法性を訴える目的で、記者やジャーナリストに訴訟記録を見せることができなくなってしまう。報道にとどまらず、刑事法学者が研究のために弁護人から記録の提供を受けることもできなくなる。

 もちろん、事件関係者のプライバシーがむやみに外部に流れる事態は避けねばならない。憲法上の要請でもある被告の防御権や、刑事裁判記録の公共財としての価値と折り合いをつけることが大切だ。

 立法段階や国会審議でもその点が焦点となり、弁護人への刑事罰は、「対価を得る目的で他人に渡した場合」に限定された。また、違反者への懲戒などの措置は「行為の目的や関係者の名誉毀損(きそん)があるか否か、既に公判で調べられた証拠かどうかなどを考慮する」との条文が付け加えられた。さらに、法成立時には「目的外使用の禁止条項の運用に当たっては、裁判公開の原則や被告・弁護人の防御権にも十分配慮する」と国会で決議されたのだ。

 懲戒請求は、提供を受けた報道側の萎縮も招く。慎重な運用を求めた立法経緯や国会の意思に照らしても、明らかに行き過ぎだ。

 現在、取り調べの録音・録画の法制化が法制審議会で議論されている。可視化の範囲を広げたくない検察が、殊更に取り調べ映像の提供を問題視したとの指摘も出ている。

 検察の対応に歯止めをかけるため、報道や学術研究など「公益目的の場合」は目的外使用の例外と明記するなど法改正も検討すべきだ。」



読売新聞社説「検察の懲戒請求/報道の自由が侵されかねない」(2013年6月4日)は、次のとおり論じました.

 「取材協力者の萎縮を招きかねない。検察の対応は問題である。

 裁判の証拠として開示された取り調べの録画映像をNHKに提供した弁護士について、大阪地検が大阪弁護士会に懲戒請求した。刑事訴訟法が禁じる証拠の目的外使用にあたるとの理由からだ。

 この禁止規定は、2004年の法改正で、検察から弁護側への証拠開示の範囲を広げた際に新設された。証拠流出により、証人への威迫や事件関係者のプライバシー侵害が起きるのを防ぐためだ。

 公正な司法手続きを担保する上で、必要な規定とは言える。だが、今回のケースにこの規定をあてはめることには疑問がある。

 映像には、傷害致死罪に問われた元被告が“自供”した供述調書の内容と矛盾するようなやりとりが記録されていた。無罪判決の根拠の一つとなった。

 弁護士が映像を提供したのは、判決が確定した後だった。映像は公開の法廷で既に再生され、傍聴人も目にすることができた。弁護士は提供にあたり、元被告の承諾を得ていたという。

 NHKは番組で放映する際、顔をぼかしたり、音声を変えたりするなど、プライバシーに配慮する措置をとっていた。

 映像の提供と放映によって、裁判への影響や関係者の名誉侵害が生じたとは考えられない。

 弁護士は「検察の取り調べの実態を社会に伝えたかった」と説明している。捜査の在り方を検証するという提供目的には、十分な公益性があると言えよう。

 目的外使用の禁止を巡っては、法改正時に、日本弁護士連合会が正当な理由があれば禁止対象から外すよう求めた。日本新聞協会も「取材の制限につながる危惧が大きい」との見解を表明した。

 国会でも議論となり、違反が疑われる場合にも、「行為の目的や態様、関係者の名誉侵害の有無などを考慮する」との条文が追加された経緯がある。

 大阪地検はこうした観点からの精査を十分行ったのだろうか。

 3月には、被害者が写っている実況見分写真などの開示証拠を動画サイトに投稿したとされる男が起訴された。悪質なケースについては厳しく対処すべきだ。

 しかし、公益目的の情報提供まで検察が殊更に問題視するのであれば、取材・報道の自由を侵害することにつながろう。

 公権力を使って収集した証拠は検察の独占物ではなく、公共財であることも忘れてはならない。」



検察の懲戒請求は理不尽このうえないので認められることはないでしょうが、萎縮効果を考えると、目的外利用の禁止規定自体の改正が必要と思います.

谷直樹

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by medical-law | 2013-08-18 02:31 | 人権

横浜弁護士会、医師の診察を求めた受刑者を「反抗した」として懲罰を科した横浜刑務所に改善勧告

神奈川新聞「「受刑者の人権侵害」横浜弁護士会が改善勧告」(2013年8月16日)は、次のとおり報じました.

「横浜弁護士会(仁平信哉会長)は15日までに、横浜刑務所の男性受刑者に人権侵害があったとして、同刑務所に改善を勧告した。

 勧告書などによると、男性は2011年2月に刑務所に服役、同年5月からめまいや異常な体のだるさを感じるようになった。同年10月に医師の診察を受けたが、12日後に再び男性が不調を訴えて診察を求めたところ「職員の指示に反抗した」とみなされ、閉居15日の懲罰を科された。

 同弁護士会は「診療の求めに懲罰で臨んだことは、受刑者の健康被害を生じかねないもので、人権が侵害された」と結論付け、適切な診療を受けさせるよう勧告した。

 横浜刑務所の渡辺恒雄所長は「法令に基づき適切な医療措置を講じており、不当はないと認識しているが、今後とも適切な被収容者処遇に努めたい」とコメントした。」


受刑者にも医療をいうける権利はあります.
所長のコメントに、反省の色がうかがわれないのは問題です.


谷直樹

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by medical-law | 2013-08-18 02:07 | 弁護士会

奈良弁護士会、8月22日、日弁連人権擁護大会プレシンポジウム「今、なぜ改憲か-憲法の原点から語る-」

奈良弁護士会は、8月22日、憲法連続講座・日弁連人権擁護大会プレシンポジウム「今、なぜ改憲か-憲法の原点から語る-」を開催するとのことです.

講師は、伊藤塾塾長、日弁連憲法委員会副委員長の伊藤真先生です.

日時 2013年8月22日(木)午後6時10分開場・6時30分開演
場所 奈良県文化会館小ホール

詳細は、奈良弁護士会のサイト

谷直樹

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by medical-law | 2013-08-18 01:40 | 弁護士会

岡山弁護士会、8月24日、記念講演会 「機能しなかった司法〜差別・偏見が起こした『菊池事件』」

岡山弁護士会は、ハンセン病被害者サポートセンター設立10周年記念の講演会「機能しなかった司法〜差別・偏見が起こした『菊池事件』」を開くそうです.

講師は、内田博文先生と徳田靖之先生です.

日  時  平成25年8月24日(土)  午後2時〜午後5時
                         (開場 午後1時30分)               
場  所  岡山弁護士会館 2階 大会議室
        (〒700−0807 岡山市北区南方1−8−29)

詳細は、岡山弁護士会のサイト

谷直樹

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by medical-law | 2013-08-18 01:29 | 弁護士会

ディオバンの処方を中止し、他薬へ

福井県では、光陽生協病院(福井市)、光陽生協クリニック(同)、つるが生協診療所(敦賀市)が、8月8日から降圧剤ディオバン(一般名バルサルタン)の処方をやめ、他の薬に変えたとのことです.
新規患者への処方を中止する病院もあるとのことです.

福井新聞「臨床データ不正降圧剤、処方中止 県立病院など患者の不安考慮」(2013年8月13日)は、次のとおり報じました.


「県医療生活協同組合に所属する光陽生協病院(福井市)、光陽生協クリニック(同)、つるが生協診療所(敦賀市)の3医療機関は8日から、同薬剤の使用を中止している。

 それぞれ高血圧症の治療薬として同薬剤を中心的に処方しており、通院・入院計826人について、医師の判断で同じ効果のある別の薬剤に順次切り替える。薬剤を替えることで、患者の自己負担は1カ月100円弱増えるという。

 同協組薬事委員会は「不安を訴える患者が増え、現場が混乱している。データが操作された薬剤を使い続けることは、倫理面でも問題がある」と使用中止の理由を説明している。

 一方、県立病院(福井市)は、5日から「患者に抵抗感がある」などとして、新規患者に限り処方を中止。従来から処方されている患者には「降圧剤としての安全は確認されており、急に薬剤を変更することで病状に影響が出る恐れがある」として継続する。

 同様に県済生会病院(同)も、20日過ぎをめどに、新規処方を中止する方向で検討中。福井大医学部附属病院(永平寺町)は問題発覚後、医師がそれぞれの判断で別の薬剤に切り替え、新規処方はほぼない状況という。

 ただ各医療機関は、患者が自分の判断で服用をやめて症状が悪化することを懸念しており「血圧を下げる効果には問題はない。不安がある人はまず主治医に相談してほしい」(光陽生協病院)と呼び掛けている。」

 患者にとっては、データ不正があった薬剤を処方されるのは気持よいものではありません.
 東京では、東京済生会病院が、ディオバンの処方をやめていますが、 今後さらに、ディオバンから他剤への処方変更がすすむのではないでしょうか.

谷直樹

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by medical-law | 2013-08-18 01:09 | 医療

日本海総合病院で手術ミス2件(レベル3)

読売新聞「心臓や目の手術でミス、病院は医師らに口頭注意」(2013年8月15日)は,次のとおり報じました.

「日本海総合病院(山形県酒田市あきほ町)で昨年、心臓ペースメーカーを埋め込む際など、手術ミスが2件あったことが分かった。

 同病院によると、昨年4月、50歳代男性の心臓ペースメーカーの埋め込み手術で、器機を胸壁に固定しなかった。翌日、男性に事情を説明し、固定のための再手術を行った。

 同5月には、50歳代男性の白内障手術で、手術室にあった別の患者のレンズを移植した。手術中に間違いに気付き、正しいレンズと交換した。

 いずれも手術後、患者の日常生活に支障はみられないという。

 同病院は、手術を担当した医師や看護師に対し、手順の確認を徹底するように口頭で注意した。

 同病院は、手術ミスを6段階で評価し、ミスにより高度の後遺症が残るなどの「レベル4」以上を公表の対象としている。今回の2件は「レベル3」に該当するとして、公表していなかった。

 同病院医事課は「患者に苦痛を与えて申し訳ない。再発防止を徹底したい」としている。」


いずれも基本的なミスと思います.

谷直樹

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by medical-law | 2013-08-16 09:57 | 医療事故・医療裁判

日本禁煙学会、映画「風立ちぬ」でのタバコの扱いについての要望書

日本禁煙学会は、2013年8月12日、映画「風立ちぬ」でのタバコの扱いについての要望書を発表しました.

「映画「風立ちぬ」なかでのタバコの描写について苦言があります。現在、我が国を含む177か国以上が批准している「タバコ規制枠組み条約」の13条であらゆるメディアによるタバコ広告・宣伝を禁止しています。この条項を順守すると、この作品は条約違反ということになります。(別冊をご参照ください)

教室での喫煙場面、職場で上司を含め職員の多くが喫煙している場面、高級リゾートホテルのレストラン内での喫煙場面など、数え上げれば枚挙にいとまがありません。

特に、肺結核で伏している妻の手を握りながらの喫煙描写は問題です。夫婦間の、それも特に妻の心理を描写する目的があるとはいえ、なぜこの場面でタバコが使われなくてはならなかったのでしょうか。他の方法でも十分表現できたはずです。

また、学生が「タバコくれ」と友人にタバコをもらう場面などは未成年者の喫煙を助長し、国内法の「未成年者喫煙禁止法」にも抵触するおそれがあります。事実、公開中のこの映画には小学生も含む多くの子どもたちが映画館に足を運んでいます。過去の出来事とはいえ、さまざまな場面での喫煙シーンがこども達に与える影響は無視できません。

誰もが知っているような有名企業である貴社が法律や条約を無視することはいかがなものでしょうか。企業の社会的責任がいろいろな場面で取りざたされている昨今、貴社におきましてもぜひ法令遵守をした映画制作をお願いいたします。

なお、このお願いは貴社を誹謗中傷する目的は一切なく、貴社がますます繁栄し今後とも映画ファンが喜ぶ作品の制作に関わられることを心から希望しております。
どうぞその旨をご理解いただき、映画制作にあたってはタバコの扱いについて、特段の留意をされますことを心より要望いたします。」


ネットでは賛否両論があります.
ただ,いくら時代背景とは言え,タバコ依存症は,広告,販売促進活動やスポンサー活動を通じて広まりますので,タバコ規制枠組み条約13条の趣旨にかんがみれば,タバコ喫煙を勧めるCM以上の効果か期待できるこの映画の喫煙シーンには問題があるというべきでしょう.
「ハウルの動く城」を見て,カルシファーの焼いたベーコンエッグを食べたくなった,というように,映画は観客に影響を与えます.映画「風立ちぬ」がタバコ喫煙にどのような効果を及ぼすか,を考えると,日本禁煙学会の指摘は正しいと思います.
映画制作者の表現の自由が主張されますが,映画がタバコ依存症を広めるものになっているとき,その問題点を指摘することも表現の自由であり,また健康権から肯定されるところでしょう.



谷直樹

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by medical-law | 2013-08-15 01:48 | タバコ