弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

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医療問題弁護団,レーシック被害ホットラインで日本眼科学会の指針違反の例など129件(報道)

読売新聞「「角膜削りすぎ」も…レーシック被害、129件」(2014年1月20日)は,次のとおり報じました.

「レーザー照射で視力を矯正するレーシック手術を巡り健康被害の訴えが相次いでいる問題で、昨年12月、被害相談ホットラインを開設した医療問題弁護団への相談が129件に上ったことがわかった。

 ドライアイや目の痛みなど通常の手術でも起こりうる合併症が多かったが、日本眼科学会の指針に違反する可能性がある「過矯正」の苦情も3割近く(35件)に上り、弁護団で調査を進めている。

 「過矯正」は、角膜を削りすぎて近視を必要以上に矯正すること。遠視や疲労感などの弊害につながり、学会指針では矯正の限度基準を定めているが、それを超えた手術が行われた可能性がある。相談者の受診先は特定の医療機関に集中しており、ほぼ半数が同じ医療機関で手術を受けていた。」


この件については,電話03-5698-8544医療問題弁護団事務局)へ


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by medical-law | 2014-01-21 10:57 | 医療事故・医療裁判

スタンバイにした人工呼吸器の開始忘れ事故で,看護師に罰金50万円の略式命令(報道)

読売新聞「人工呼吸器停止、患者が重体…看護師を略式起訴」(2013年12月19日)は,次のとおり報じました.

「茨城県日立市城南町の日立総合病院で2008年、入院中の男性患者(当時76歳)が、人工呼吸器の酸素供給を止める「スタンバイモード」にされたまま放置されて意識不明の重体となる事故があり、日立区検が女性看護師(32)を業務上過失傷害罪で略式起訴したことがわかった。

 男性は事故の約2か月後に死亡した。起訴は17日付。

 起訴状などによると、看護師は08年12月31日、心臓疾患で入院していた男性の気管にたまった痰(たん)を除去する際、人工呼吸器をスタンバイモードに切り替えたまま退室し、約40分間放置したために心停止させ、低酸素脳症の傷害を負わせたとされる。

 男性が急に意識不明となり、亡くなったことを不審に思った遺族が09年4月、日立署に相談。県警が今年2月、業務上過失致死容疑で書類送検したが、検察は「死亡との因果関係までは問えない」と判断した。捜査関係者によると、看護師は調べに対し、「以前から日常的にスタンバイモードに切り替えていたが、この日は戻すのを忘れた」と話しているという。」


毎日新聞「呼吸器操作ミス:日立総合病院の看護師に罰金50万円略式命令」 (2013年12月25日)は,次のとおり報じました.

「日立市城南町の日立総合病院で2008年、男性患者(当時76歳)の人工呼吸器を止めたまま放置し、低酸素脳症を負わせた事件で、日立簡裁(織田啓三裁判官)は、業務上過失傷害罪で略式起訴された女性看護師(32)に罰金50万円の略式命令を出した。命令は18日付。【玉腰美那子】」


医療事故情報収集等事業医療安全情報No.37「スタンバイにした人工呼吸器の開始忘れ」(2009年12月)は,「スタンバイ」のまま患者に人工呼吸器を装着したため換気されなかった事例が4件報告されていたとのことです.

「事例1
患者は自発呼吸をサポートするために人工呼吸器(Servo i)を装着していた。看護師Aは、患者の体位を変えるため、人工呼吸器のモードを「オン」から「スタンバイ」に切り替え、看護師Bと共に患者の体位を変えた。その後、看護師Aは、人工呼吸器のモードを「スタンバイ」から「オン」に切り替えず退室した。しばらくして、看護師Aが患者の病室に入ると、人工呼吸器による換気が行われていなかった。

事例2
患者はトイレに行くため、一時的に人工呼吸器(Servo i ユニバーサル)をはずし、経鼻的な酸素投与に切り替えた。その際、看護師Cは、人工呼吸器のモードを「スタンバイ」にした。その後、患者がトイレから戻り、看護師Dは患者に痰の吸引を行い、人工呼吸器を装着した。この時、看護師Dは、人工呼吸器のモードを「スタンバイ」から「オン」に切り替えるのを忘れた。」

再発防止についての総合評価部会の意見は,「人工呼吸器を装着する際、換気が行われていることを胸郭の動きに基づいて確認する。」というものです.

医療に対する刑事罰については,医療行為の萎縮を招く等の理由で消極的意見もあり,議論が絶えませんが,このような事案について刑事罰(罰金)を課すのが医療行為の萎縮を招きそもそも不適切なのか,慎重に検討すべきと思います.

弁護士 谷直樹

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by medical-law | 2014-01-21 09:52 | 医療事故・医療裁判

医療法人鉄蕉会亀田総合病院、紛失したUSBメモリをカンファレンスルームで発見(報道)

CBニュース 「紛失した患者情報USBメモリ発見-亀田総合病院、院内規定見直しへ」(2014年1月20日)は,次のとおり報じました.

「入院患者約5000人の個人情報が入ったUSBメモリを紛失した問題で、亀田総合病院(千葉県鴨川市)は、再度院内を探したところ、泌尿器科医師のカンファレンスルームでUSBメモリが見つかったと発表した。同病院は、対象者にUSBメモリ発見に関する報告文を郵送するとともに、病院長名で「患者や関係者の皆さまにご心配、ご迷惑をおかけしたことを再度深くお詫び申し上げます」との謝罪文をウェブサイトに掲載した。【新井哉】

 同病院によると、今月7日にUSBメモリの紛失が判明。氏名や入院予定日、疾患名、担当医などの患者情報が入っていたという。紛失事案の公表後も、引き続き院内を探していたところ、14日午後7時ごろ、なくなった場所の可能性が高かったカンファレンスルームでUSBメモリを発見した。

 同病院は、紛失直後に設置した個人情報紛失事故対策委員会で再発防止策などを検討中で、特に私物のUSBメモリが院内に持ち込まれていたことを問題視しているという。発見後も引き続き、同委員会で職員教育の徹底などについて話し合う方針だ。

 紛失の際に設置した相談窓口での対応については、すでにUSBメモリが見つかっていることから、今月末で終了する。同病院は「今後、このようなことがないよう、個人情報保護に関する規定の見直しを実施するとともに、規定順守のための職員教育を徹底する」としている。」


USBメモリが見つかって,よかったですが,これを機会に,有効な再発防止策の策定をお願いしたいと思います.

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by medical-law | 2014-01-21 02:40 | コンプライアンス

2013年度無煙映画大賞候補作品

2013年度無煙映画大賞候補作品は,以下のとおりです.
発表は2月,表彰は6月1日のタバコフリーデーのイベントで行われます.

◆ 作品賞候補 

はじまりのみち」原恵一監督
百年の時計」金子修介監督
旅立ちの島唄 ~十五の春~」吉田康弘監督
きいろいゾウ」廣木隆一監督
箱入り息子の恋」市川昌秀監督

◆ 主演女優賞候補 

前田敦子 出演作品「もらとりあむタマ子」山下敦弘監督
宮崎あおい「きいろいゾウ」廣木隆一監督「ペタルダンス」石川寛監督
ヒョミン「ジンクス」熊澤尚人監督
      

◆ 主演男優賞候補 

大地康夫「じんじん」山田大樹監督
松方弘樹「恐竜を掘ろう」大和田伸也監督
石橋蓮司「四十九日のレシピ」タナダユキ監督

◆ 監督賞候補

 
吉田康弘「旅立ちの島唄~十五の春~」「江ノ島プリズム
廣木隆一 「きいろいゾウ」「だいじょうぶ3組
山下敦弘 「もらとりあむタマ子」
本木克英 「すべては君に逢えたから
秋原北胤 「

◆ 特別賞候補 

標的の村」三上智恵監督
いのちの林檎」藤澤勇夫監督
いのちがいちばん輝く日 ~あるホスピス病棟の40日~」溝渕雅幸監督
ベニシアさんの四季の庭」菅原和彦監督
ラブ沖縄@辺野古・高江・普天間」藤本幸久、影山あさ子監督
ひろしま 石内都・遺されたものたち」リンダ ホーグランド監督

◆ 311記憶賞候補

朝日のあたる家」太田隆文監督
なみのこえ」酒井耕、濱口竜介監督

◆ 汚れた灰皿賞(モクモク賞)候補 

「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」橋本一監督
「夏の終り」熊切和嘉監督
「謝罪の王様」水田伸生監督
「ばしゃ馬さんとビッグマウス」吉田恵輔監督
「俺はまだ本気出してないだけ」福田雄一監督 

谷直樹

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by medical-law | 2014-01-19 22:12 | タバコ

厚労省が実名入りの内部告発メールを岩坪教授に転送していた(報道)

朝日新聞「告発メールを転送、教授に対応一任 厚労省の告発者漏洩」(2014年1月18日)は,次のとおり報じました.

「アルツハイマー病の治療法確立を目指す「J―ADNI(アドニ)」は、巨額予算が動く国家プロジェクトだ。厚生労働省は研究データが改ざんされたという内部告発メールを研究チームの責任者に転送していた。「疑惑をもみ消そうとした」との疑念を招いている。

 「国家プロジェクトで改ざん問題があったら、大変なことです」。厚労省認知症・虐待防止対策推進室の勝又浜子室長は、朝日新聞から疑惑を指摘された今月4日、身を硬くした。勝又室長はこの時、部下の担当専門官が1カ月半前に改ざんを告発するメールを受け、研究チーム代表の岩坪威東大教授に転送したことをまだ知らなかった。

 専門官は「研究班で対応していただきたい」と書き添え、調査対象者であるはずの岩坪教授に対応を一任していた。岩坪教授はアルツハイマー病研究の第一人者として著名な医師だ。専門官も医師で、「岩坪先生は雲の上の存在。技官になる前は口をきく機会もなかった」と言う。補助金の支出先を監視するのが行政の役割なのに、同じ医師の世界で遠慮やなれ合いがあったとの指摘もある。」


厚労省のサイトには,次のとおり書かれています.

「公益通報者保護制度は、国民生活の安心や安全を脅かすことになる事業者の法令違反の発生と被害の防止を図る観点から、公益のために事業者の法令違反行為を通報した事業者内部の労働者に対する解雇等の不利益な取扱いを禁止するものです。

厚生労働省においては、公益通報者保護法に基づき、公益通報窓口を設置し、公益通報の受付を行うとともに、受理した公益通報については、通報に関する秘密を保持し、必要な調査を行い、通報対象事実があると認められる場合には、法令に基づく処分又は勧告等の措置を講じます。」


国家公務員法第100条1項は,「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする。」と定め,
国家公務員法第109条「次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。(中略)
12.第100条第1項若しくは第2項又は第106条の12第1項の規定に違反して秘密を漏らした者」
と定めています.

つまり,通報者の実名を漏らした公務員については、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられる国家公務員法109条の罪の成否を検討すべきです.


谷直樹

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by medical-law | 2014-01-19 05:49 | コンプライアンス

産科補償制度運営委員会,補償基準を「31週以上かつ1400g以上」に拡大することの追加資料提出へ

日本医療機能評価機構の産科医療補償制度運営委員会(委員長小林廉毅・東京大大学院教授)は,2014年1月17日,補償対象とする重度脳性麻痺の基準を「31週以上かつ1400g以上」に拡大することについて,周産期医療関連の7学会の支持意見等を資料として,1月20日の社会保障審議会医療保険部会に提出するとのことです.
補償基準を早く拡大してほしいですね.

CBニュース「最終報告書、見直し根拠の妥当性など補足」(2014年1月17日)参照

【追記】

時事通信「補償対象を拡大=出産の脳性まひで-社保審部会」(2014年1月20日)は,次のとおり報じました.

「社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)医療保険部会は20日、出産事故で子どもが重い脳性まひになった際に補償金を支払う産科医療補償制度の対象を、現行の「妊娠33週以上で出生体重2000グラム以上」から「32週以上で1400グラム以上」に拡大する方針を決めた。出産1回当たりの掛け金も現行の3万円から減額する。
 厚労省と制度を運営する日本医療機能評価機構は、掛け金などの詳細を詰め、2015年1月から実施する予定だ。」


谷直樹

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by medical-law | 2014-01-18 13:18 | 医療事故・医療裁判

東京大学病院、ノバルティスが関与した白血病治療薬の臨床試験データの信頼性疑問のため臨床研究を中断

朝日新聞「ノバルティス社員、白血病治療薬の臨床試験でも関与」(2014年1月17日)は、次のとおり報じました

「製薬大手ノバルティスの社員が、自社の白血病治療薬についての臨床研究で、データの回収作業に関与していたことが分かった。研究を統括する東京大病院がデータの改ざんなどがないか調べている。厚生労働省も調査する。同社は、高血圧治療薬の臨床研究論文でデータの不正操作が発覚し、社員の関与を禁じる再発防止策を公表していた。

 今回の臨床研究は、白血病の患者が同社の薬に切り替えたときの副作用を調べることが目的。研究期間は2012~15年で、東大病院を含む22の医療機関が参加している。

 東大病院によると、研究計画では、患者のデータは、医療機関が東大病院の事務局にファクスで直接送付すると決めていた。だが、255例中133例がファクス以外の方法がとられ、うち125例は社員が運んだ可能性があり、同社の防止策公表後もあったという。東大病院は「データは確認可能で、不正は見つかっていない」という。

 同社は昨年7月、医師主導の臨床研究に「社員はいかなる業務も実施してはならない」という方針を公表している。同社は複数の社員が関与していた事実を認め、「不適切であったと反省している」とコメントした。」


ノ社社員によるアンケート回収は、ノ社が再発防止策を策定した後に行われました.
ノ社の再発防止策は形だけのものだったようです.

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by medical-law | 2014-01-18 01:26 | 医療

月経困難症治療剤「ヤーズ配合錠」と因果関係が否定できない血栓症による3例目の国内死亡例報告

「月経困難症治療剤「ヤーズ配合錠」投与患者での血栓症に関する注意喚起について」

厚生労働省はM2014年1月17日,月経困難症治療剤「ヤーズ配合錠」について,使用上の注意を改訂し,血栓症に関する警告欄を設けるとともに,安全性速報により,医療関係者などに対して速やかに注意喚起を行うよう製造販売業者に指示しました.

「ヤーズ配合錠」は、発売当初から、添付文書により血栓症に関する注意喚起がなされています。また、昨年6月及び9月に、本剤との因果関係が否定できない血栓症による国内死亡例が報告されたことを受け、同年8月及び10月に医療関係者向けの情報提供資材を配布するとともに、本剤を服用している患者が産婦人科以外の医療機関を受診した場合でも、血栓症を念頭に置いた診察・治療がなされるよう、患者カードを配布する等の措置を製造販売業者に指導しています。今般、本年1月に、本剤との因果関係が否定できない血栓症による3例目の国内死亡例が報告されたことから、更なる注意喚起を指示することとしました。

今回の医療関係者に対する注意喚起のポイントは、以下の2点です。

1.本剤の服用により、血栓症があらわれ、致死的な経過をたどることがあるので、血栓症が疑われる次のような症状があらわれた場合は直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
<血栓症が疑われる症状>
下肢の急激な疼痛・浮腫、突然の息切れ、胸痛、激しい頭痛、四肢の脱力・麻痺、構語障害、急性視力障害等

2.本剤を服用中に、このような症状があらわれた場合は、直ちに服用を中止し、救急医療機関を受診するよう、患者に説明すること。 」


ピルには血栓症リスクがあります.血栓症リスクを軽く考え処方,服薬されていることはないでしょうか.
4例目がでなければよいのですが...


谷直樹

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by medical-law | 2014-01-17 19:54 | 医療事故・医療裁判

医療安全情報No.86[禁忌薬剤の投与]

公益財団法人日本医療機能評価機構は,2014年1月15日,「医療安全情報No.86[禁忌薬剤の投与]」を発表しました.

●重度の腎障害・腎不全に禁忌である,グリコラン錠(経口血糖降下剤),ザイザル錠(アレルギー性疾患治療剤),ビジクリア配合錠(経口腸管洗浄剤)を投与した例
●パーキンソン患者の禁忌のセレネース注(抗精神病剤)を投与した例
●消化管穿孔疑いに禁忌のバリエネマHD75%(ディスポーザブル注腸造影剤)を投与した例
●血友病に禁忌のネオラミン・マルチV 注射用(高カロリー輸液用総合ビタミン剤)を投与した例
が挙げられています.

「事 例 1
パーキンソン病の患者の術後にせん妄があったため、医師はセレネースの筋肉注射を
指示し、看護師が投与した。セレネース注の添付文書上、禁忌事項に「パーキンソン病の
患者」と記載があったが、医師および看護師はそのことを知らなかった。セレネースを
投与後、患者はパーキンソン病による筋強剛が悪化した。
◆セレネース注(抗精神病剤)の添付文書の『禁忌』に、「パーキンソン病の患者〔錐体外路症状が悪化するおそれがある。〕」と記載されています。

事 例 2
腎不全の患者に大腸ポリープ切除術の前処置として、医師はビジクリア配合錠を処方した。
ビジクリア配合錠の添付文書上、禁忌事項に「重篤な腎機能障害のある患者」と記載があったが、医師はそのことを知らなかった。ビジクリア配合錠を内服した翌日、急性高リン血症、低カルシウム血症によるテタニー症状をきたした。
◆ビジクリア配合錠(経口腸管洗浄剤)の添付文書の『禁忌』に、「透析患者を含む重篤な腎機能障害のある患者、急性リン酸腎症のある患者」と記載されています。」


いずれも患者の疾患や病態を把握していましたが,医療用医薬品の添付文書上「禁忌(次の患者には投与しないこと)」であることを知らなかったためにおきた事故とのことです.
医療裁判では,添付文書に禁忌と記載されている薬剤の投与は,注意義務違反が推定されます.

谷直樹

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by medical-law | 2014-01-17 08:36 | 医療事故・医療裁判

インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの同時接種で1日目までの発熱リスク増大

米コロンビア大学医学部のMelissa S. Stockwell氏らは、生後6~23カ月の乳幼児530人の親に体温計を渡し、7日間にわたって子供の体温を測ってもらった結果、同時接種した子供が接種当日から翌日(1日目)までに38度以上の熱を出した割合は37.6%で、インフルエンザワクチンのみ(7.5%)や肺炎球菌ワクチンのみ(9.5%)の場合に比べて高かった、と報告しています.
ただし、2~7日目の発熱率については接種方法による差はなかった、とのことです.

健康百科「インフルと肺炎球菌のワクチン、同時接種で発熱の恐れ」(2014年1月15日)参照

Risk of Fever After Pediatric Trivalent Inactivated Influenza Vaccine and 13-Valent Pneumococcal Conjugate Vaccine.」

「IMPORTANCE An observational study found an increased risk of febrile seizure on the day of or 1 day after vaccination (days 0-1) with trivalent inactivated influenza vaccine (TIV) in the 2010-2011 season; risk was highest with simultaneous vaccination with TIV and 13-valent pneumococcal vaccine (PCV13) in children who were 6 to 23 months old.

Text messaging is a novel method for surveillance of adverse events after immunization that has not been used for hypothesis-driven vaccine safety research. OBJECTIVE To prospectively evaluate whether children receiving TIV and PCV13 simultaneously had higher rates of fever on days 0 to 1 than those receiving either product without the other. DESIGN, SETTING, AND PARTICIPANTS Prospective observational cohort study of parents of children 6 to 23 months old recruited from 3 medical center-affiliated clinics in New York City from November 1, 2011, through April 5, 2012. A total of 530 of 614 eligible participants (86.3%) were enrolled. Parents were texted on the night of vaccination (day 0) and the 7 subsequent nights (days 1-7) to report their child's temperature. We used log-binomial regression to calculate adjusted relative risks (aRRs) and excess risk for fever on days 0 to 1, adjusted for age group, past influenza vaccination and simultaneous receipt of selected inactivated vaccines.

EXPOSURES Receipt of TIV and/or PCV13. MAIN OUTCOME(S) AND MEASURE(S) Temperature of 38°C or higher on days 0 to 1 after vaccination.
RESULTS On days 0 to 1, children receiving TIV and PCV13 simultaneously had higher rates (37.6%) of fever (temperature ≥38°C) than those receiving TIV (7.5%; aRR, 2.69; 95% CI, 1.30-5.60) or PCV13 (9.5%; aRR, 2.67; 95% CI, 1.25-5.66).

The excess risk of fever after TIV and PCV13 was 20 and 23 per 100 vaccinations compared with TIV without PCV13 and PCV13 without TIV, respectively.
Fever rates for days 2 to 7 were similar across groups. For days 0 to 1, 74.8% of the text messages were confirmed delivered; for another 9.0%, delivery status was unknown.

Response rates were 95.1% and 90.9% for days 0 and 1 for confirmed delivered messages, respectively.
CONCLUSIONS AND RELEVANCE Simultaneous TIV and PCV13 administration was associated with higher transient increased fever risk than administration of either vaccine without the other product.

Text messaging to prospectively assess a specific vaccine adverse event has potential for enhancing prelicensure and postlicensure monitoring of adverse events after immunization and deserves further study. TRIAL REGISTRATION clinicaltrials.gov Identifier: NCT01467934.」

谷直樹

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by medical-law | 2014-01-16 08:34 | 医療