弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

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国立国際医療研究センター院長戒告処分

研修医だけが責任を負うのは不合理という声がありましたが、国立国際医療研究センターは、「平成26年4月に発生した、脊髄造影検査時に造影剤を誤使用し患者が死亡した医療事故について、病院の管理者として部下職員への指導監督が不十分であった。」として、平成27年9月25日、センター病院院長を戒告処分にしました.

谷直樹


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by medical-law | 2015-09-30 02:54 | 医療事故・医療裁判

そこに愛はあるのかい?

福山雅治さんが所属するアミューズの株価が急落したそうです.
山本耕史さん・堀北真希さんに続いて,福山雅治さん・吹石一恵さんも結婚です.
江口洋介さん・森高千里さんに負けないビッグカップルです.
そこに愛はいっぱいあるのでしょうね.

ところで小梅役の大路恵美さんは? と思うのは私だけでしょうか.
大路恵美さんは地味ですが,よい役者さんです.
私は,独身もまたよいと思うのですが.


谷直樹


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by medical-law | 2015-09-30 02:53 | 日常

医療事故調スタートに向けて

10月1日から医療事故調がスタートします.

産経新聞「遺族側、医療機関の対応注視 「透明性・公正性担保を」 事故調スタート」(2015年9月28日)は,次のとおり報じました.

 「医療事故で問題になるのは結果ではなく、プロセスの共有。目的は医療安全だが、遺族にとって透明性や公正性が担保された制度になってほしい」
 「医療過誤原告の会」会長の宮脇正和さん(65)はこう話し、医療機関側の対応を注視する。

 宮脇さんは昭和58年、「軽い肺炎」で入院した次女=当時(2)=を亡くした。主治医は点滴を施したまま外出し、次女が腹痛を訴えても、看護師は「医師と連絡は取っている」と言うだけで放置された。病院から納得のいく説明はなく、宮脇さんがカルテなどを調べた結果、肺炎は誤診で点滴が心不全を引き起こしたことが判明。裁判所に提訴し、和解が成立するまで8年間を要した。

 宮脇さんはその後、署名活動など制度創設に向けた取り組みを続けてきた。だが制度で「予期せぬ死」を判断する主体はあくまで医療機関の管理者だ。「交通事故を起こして走り去ればひき逃げだが、罰則のない制度で自主的な報告が行われるだろうか」と宮脇さんは疑問視する。

 院内調査に外部の医師や弁護士の参加を義務付け、調査結果を遺族へ手渡すこと、第三者機関に遺族の意見を聞く窓口を設置することなど、遺族側の要望の多くは盛り込まれなかった。

平成11年、医療ミスで妻=当時(58)=を亡くした永井裕之さん(74)は「事故を正確に理解するためには、口頭での説明だけではなく、報告書を受け取ることが必要だ。真実が分からなければ結局、訴訟を起こさざるを得なくなる」と懸念する。

 宮脇さんや永井さんらは「医療者主体」の制度を補うため、近く、医療事故被害者団体に相談窓口を設置。遺族らへの助言や医療機関への働きかけなど、制度の形骸化を防ぐための活動を継続する。



医療事故調が,医療事故を減らすことになるよう運用に期待いたします.


谷直樹


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by medical-law | 2015-09-28 21:52 | 医療事故・医療裁判

横浜市立みなと赤十字病院の医療事故報道,病院に責任のある死亡事故

WSJ「止血不十分、70代死亡=市立病院の手術で—横浜」(2015年9月25日)は,次のとおり報じました.

「横浜市立みなと赤十字病院(同市中区)は25日、昨年12月に救急搬送された70代の男性患者が、内視鏡手術後に死亡する事故があったと発表した。手術中の出血への対応が不十分だったという。四宮謙一病院長は記者会見し、「男性が元気で帰った可能性もあり、病院の責任は重い」と陳謝した。

 同病院によると、男性は胆管炎などによる腹痛や吐き気を訴え、昨年12月17日に胆石摘出などの手術を受けた。手術中に出血し、医師が止血したが、18日未明からたびたび下血。出血性ショック状態になった。止血のため再手術を受けたが心肺停止状態になり、2月20日に敗血症で死亡した。

 同病院の医療事故調査委員会は、手術に問題はなかったが、輸血が遅れたなどと指摘。病院長は背景として、当直医と執刀医の間に連絡体制がなかったことを挙げた。

 遺族は「事前に防げた場面が何度もあるだけに悔しい。死が無駄にならないよう、病院は改善をしてほしい」とコメントを出した。[時事通信社]」


神奈川新聞「みなと赤十字病院が「不適切対応」と公表 男性患者死亡事故」(2015年9月25日)は,次のとおり報じました.

「同病院は「(容体の)評価に見誤りがあり,不適切な対応となった病院に責任のある死亡事故」として遺族に謝罪,すでに和解したという。」
「報告書では,最初の内視鏡手術での止血効果について慎重な確認を行うべきだったと指摘,また,下血などの状態から輸血の準備をもっと早くするべきだったとした。2回目の内視鏡手術については,全身の状態を観察するスタッフの役割が明確ではなく,容体悪化の発見が遅れたと結論付けた。患者遺族は弁護士を通じて「事前に防げた場面が何度もあり悔しい,少なくとも父の死が無駄になることのないよう病院はしっかり見直し改善してほしい」とコメントした。」


産経新聞「横浜市立みなと赤十字病院 内視鏡処置で死亡事故「不適切な対応あった」と謝罪」(2015年9月25日)は,次のとおり報じました.

「横浜市立みなと赤十字病院(横浜市中区)は25日、救急搬送された70代の男性患者が内視鏡を用いた処置を受けた後に容体が悪化、その後の対応が遅れたことなどで心肺停止となり、死亡につながったと明らかにした。四宮謙一院長は「患者管理に不適切な対応があった。心からおわび申し上げる」と謝罪した。

 同院によると、男性は昨年12月17日に腹痛などを訴えて緊急搬送され、総胆管結石による胆管炎と診断された。同日、内視鏡を用いた切開処置を受けたが、処置後の18日朝に失血性ショックとなり、切開箇所の止血を行う再処置中に一時心肺が停止。昏睡(こんすい)状態となって今年2月20日に敗血症・多臓器不全で死亡した。

四宮院長は25日の記者会見で、「手技(技術的)に問題はなかった」としたが、下血時に緊急輸血をせず、再処置中に男性の血液中の酸素濃度が低下する状態悪化にも気付かないなど、対応が遅れたとした。

 外部有識者などからなる事故調査委員会を立ち上げた同病院は8月31日、事故経緯について同委員会から報告を受け、遺族に謝罪。今月17日に遺族との間で和解が成立したという。」


TBS「内視鏡手術後に男性死亡、横浜の病院が謝罪」(2015年9月25日)は,次のとおり報じました.

「去年12月、横浜市の病院で内視鏡手術を受けた男性が、術後に出血が止まらず、死亡していたことがわかりました。病院は「より慎重な対応が必要だった」と謝罪しました。」
 「みなと赤十字病院は、「より慎重に患者の状態を観察をすれば防げた事故であり、今後は再発防止に努めたい」とコメントしています。」



東京新聞「横浜・みなと赤十字病院 内視鏡手術で患者死亡」(2015年9月26日)は,次のとおり報じました.

「横浜市立みなと赤十字病院(中区新山下)は二十五日、昨年十二月に救急搬送された七十代男性患者が内視鏡手術の後、止血や術後の経過観察が不十分だったことが一因で、今年二月に死亡する事故があったと発表した。外部有識者を含めた事故調査委員会で原因と再発防止策をまとめ、遺族に報告。既に和解が成立したという。

 男性は昨年十二月十七日に腹痛で搬送され、総胆管結石による胆管炎と膵炎(すいえん)と診断。すぐに、総胆管の出口を広げて結石の排出を促す内視鏡手術をした。

 手術から十四時間半後に容体が急変。輸血と、止血のため二回目の内視鏡手術をしたが、直後に心肺停止に。一命は取り留めたが植物状態になり、二月二十日に敗血症と多臓器不全で死亡した。

 二回の手術には計四人の消化器内科医が関わった。うち二人は指導的立場にあり、内視鏡手術には慣れていたという。

 調査委は内視鏡手術を採用した判断は妥当で、止血処置にミスはなかったとしたが、止血できたかどうか「慎重な確認を行う方が望ましかった」と指摘。二度目の手術後の対応では、「状態悪化の発見が遅れたことが問題」と結論づけた。

 今月、病院は遺族に謝罪し、再発防止策を報告。重症患者の手術の際、内視鏡を操作する医師以外に、患者の状態を把握する別の医師を配置するなどの対策を採るという。遺族の長男らは弁護士を通じ、「父の死が無駄になることのないよう、病院はしっかり見直し改善していただきたい」とコメントした。」




以上の報道は概ね正しいのですが,NHK「市立病院で不適切処置で死亡か」(2015年9月25日)だけはややミスリーディングのきらいがあります.「横浜市と病院は「医療ミスとは言えないが、止血や輸血への対応は慎重に行う必要があり、不適切な対応だった」としています。」と報じています。しかし,止血や輸血への対応が心肺停止の直接的な原因かが不明であるという意味でその点が結果と因果関係のある医療ミスとは言えないという趣旨の発言があったとしても,その後の2回目の内視鏡処置の際の患者モニタリングの懈怠が蘇生後脳症・死亡という結果に直接結びつく過失ですから,市・病院は本件事故が医療ミスではないとはしていない(医療ミスと認めている)はずです.
神奈川新聞が報じるとおり,本件は病院が「病院に責任のある死亡事故」として遺族に謝罪し和解した事案です.

【追記】

朝日新聞「手術の対応ミス、70代男性が死亡 横浜市立みなと赤十字病院」(2015年9月26日)は,次のとおり報じました.
 
 「横浜市立みなと赤十字病院は25日、昨年12月に救急搬送された70代男性の内視鏡手術で、対応にミスがありその後死亡する医療事故があったと発表した。病院側は責任を認め謝罪した。再発防止のため、重症患者の内視鏡手術では状態を観察する要員を配置するなどの改善策を取ったという。

 同院や市医療局によると、男性は昨年12月17日、胆管炎などで救急搬送され、内視鏡手術を受けた。しかし翌日の未明から出血がおさまらず、再手術後に一時心肺停止となり、今年2月20日、意識が戻らないまま死亡したという。

 病院が設置した外部委員を加えた事故調査委員会は報告書で、最初の手術の止血では慎重な確認を行うべきだった▽2度目の手術の際には、容体の悪化に早く気づくべきだった――などと指摘した。市医療局の加藤利彦病院経営部長は「それぞれの段階で判断がきちんとできていれば防げたのではないか」と述べた。

 男性の遺族は弁護士を通じ、「病院の管理体制や教育の部分に不安を感じる。父の死が無駄になることのないよう、改善してほしい」とするコメントを出した。」





谷直樹


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by medical-law | 2015-09-26 02:52 | 医療事故・医療裁判

横浜市立みなと赤十字病院の事故調査報告書、内視鏡処置における患者モニタリングの重要性

横浜市立みなと赤十字病院の平成26年12月18日の事故の調査報告書が、本日公表されました.


事故調査委員会報告書をアップいたしました。PDFファイル(2015年9月25日)


私はこの事故の遺族の代理人ですが、この事故調査報告書は、複数の外部委員をいれ原因究明と再発防止について真摯に検討し、内視鏡での処置中の患者の呼吸循環動態の観察の重要性等を指摘したものであり、評価できると思います.

本件事故は、他院で起きた医師個人の技術的未熟さに起因する内視鏡事故とは、性格が異なります.
本件は、内視鏡を扱う医師の術中・術後の患者モニタリングについての意識と体制の弱さに起因する事故と思います.
外科手術であれば麻酔科医が患者の全身状態を監視していますが、内視鏡は外科手術ほどの侵襲はないことから、内科医が一般に患者モニタリングの意識が薄いとしたら、問題です.とくに状態の悪い患者(この患者は出血が続き出血性ショックを起こしていました)については、内視鏡処置中、患者の全身状態を監視することに専念する役割の医師が必要でしょう.

◆ 事故の経過

総胆管結石による胆管炎、膵炎の70歳代の男性患者(本件事故さえなければ元気に退院できたはずでした)に対し、平成26年12月17日午後4時45分から6時4分まで、内視鏡による処置[ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)、EST(内視鏡的乳頭切開術)]が行われました.ESTの途中で出血があり、バルーンによる圧迫止血が行われました.
翌18日午前0時、3時、5時台に出血がありました。収縮期圧が100を超えていて患者の意識が清明であったために、当直医は保存的に対応しました.
午前8時30分過ぎに出血性ショックの状態になり、輸液の追加が行われ、午前9時25分から輸血が行われました.
午前10時20分の造影CT検査の結果、再度のERCP実施が決定されました.
午後1時過ぎから再度のERCPが行われ、ステントで止血されました.
患者は、この再度のERCPの際に心肺停止となり、蘇生は成功したものの広範囲の低酸素脳症(蘇生後脳症)を生じ、平成27年2月20日に死亡しました.

◆ 出血への対応の遅れ

患者側の立場からすると、出血を生じたこと、バルーンによる圧迫止血自体についても疑問なしとはいえませんが、とくに、ESTの途中で出血があり、バルーンによる圧迫止血が行われましたという事情のもとでは出血の危険は念頭において対応すべきですので、宿直医が出血性ショックになるまで保存的にみていたことは問題と思います.

この点、調査報告書にも、「事故調査委員会において外部委員(消化器内科医師)から、午前3時以降の下血と収縮期血圧低下に対しては対応が遅いとの指摘が複数あった。また、ERCP①の際の出血が十分に止血されておらず、出血し続けている可能性を考え、緊急内視鏡を含めた何らかめ対応を考慮すべきという指摘もあった。検討の結果、遅くとも午前5時の時点では、出血量が多くなったため、代償性のショックから非代償性のショックの状態になりつつあると判断し、輸血の準備を開始する必要があったと事故調査委員会では結論した。」と記載されています.

◆ 家族への連絡の遅れ

患者の家族ら(遺族)が、出血継続による本件患者の急変が知ったのは、本件患者自身が、午前7時ころに、事務手続のため家族に来院依頼をしたことが契機でした。もし担当医が出血継続の重大性について十分認識していれば、家族に対する報告・説明は、すみやかに適切に行われたものと思います.

◆ 心肺停止の原因

事故調査報告書は、「心肺停止に至る経過から後方視的に検討ずると、呼吸状態の悪化が先であった可能性が高いと考えられ、この機序であると考えると、蘇生後に広範囲な低酸素脳症が生じたこととも整合する。しかし、外部委員(消化器内科医師)を含めた多くの医師で検討したが、心肺停止の原因を特定するには至らなかった。」としています.

◆ 異変の発見・対応の遅れ

午後2時にSPO2(動脈血酸素飽和度)の低下傾向があり、午後2時10分にSPO2が90台に低下しました.午後2時12分からSPO2が測定できない状態が続き、徐々に心拍が低下し、午後2時15分頃から60~70台になりました.
心マッサージが開始され、午後2時25分に内視鏡スタッフへの応援要請、午後2時30分にコードブルー要請がありました.午後2時32分に蘇生チームが到着し、午後2時36分に気管挿管、午後2時41分に自己心拍再開となりましたが、蘇生後脳症を残しました.

医師は、患者のSPO2(動脈血酸素飽和度)の低下にすみやかに対応すべきであり、対応していれば、脳に酸素が供給されない時間が短く、蘇生後脳症にならなかったものと考えられます.医師は全員が内視鏡に集中していて、患者の呼吸循環動態の変化をよくみていなかったために発見.対応が遅れたようです.

調査報告書は、「呼吸を含めた全身状態の悪化をより早期の認知ができなかったことは問題といわざるを得ず、重篤な状況のERCP②施行の際、全身状態を観察する医療スタッフの役割が不明確であったことが容態悪化の認知の遅れの原因となったと事故調査委員会は結論した。」としています.

◆ 再発防止・改善への取組

調査報告書は、改善への取り組みについて、次のとおり記載しています.

「(1)重篤な状態の患者に対する体制
重症患者の内視鏡処置を行う場合には、患者から目を離さず全身状態を把握することが必要である。具体的には、手術室における麻酔医のような患者の病状を責任をもって監視する要員を必ず配置する。
→ 平成27年6月、「内視鏡重症症例マニュアル」を策定し重症の基準を定め、呼吸・循環動態の管理に専念する医師を別に置くことにした。

(2)検査・処置中の全身状態モニター機器の整備
内視鏡室の患者監視モニタ←を充実させ、常に患者の状態を連続的に記録できる体制を整備する。具体的には当院手術室の麻酔記録のように自動的にモニターの数値が電子カルテに載るシステムを内視鏡室に導入し、自動的にバイタルが記録されるようにする。
→ 平成27年7月に生体情報モニタリングシステムを導入し、8月から試行運用を開始した。

(3)予期しない事態が起こった場合の当直医への報告体制
内視鏡処置で予期しない事態が起こった場合には、上級医が確認した上で判断し、その状況と判断を当直医に報告する体制を構築する。
→ 策定した「内視鏡重症症例マニュアル」において、①上下部内視鏡検査及び治療による偶発症に対じ緊急内視鏡を施行する場合、②EST後出血に対する緊急内視鏡を施行する場合、③重症胆石性膵炎の場合、④重症急性胆管炎の場合には、上級医2人の監督下に行うことを明記した。

(4)教育体制の構築
安全な医療を実践するため、内視鏡室に関係する全職種に対して内視鏡処置の動画記録を用いた教育体制を構築する。
→ 医療機能の更なる向上を目標とし、撮影した動画を用いて内視鏡室に関係する職員を対象とした勉強会を定期的に開催する。」


◆ 遺族のコメント

遺族は、次のコメントを発表しています.
「この事故は事前に防げた場面が何度もあるだけに悔しいです。緊急事態に家族へ連絡しなかったこと、2度の心肺停止(注:植物状態後平成27年1月2日にも心肺停止)、病院の管理体制や教育の部分に不安を感じます。
この悔しさと不安を忘れることはできませんが、少なくとも父の死が無駄になることのないよう、病院はしっかり見直し改善して頂きたいです。」

本当に、事故を教訓に再発防止に努めていただきたく思います.
なお、本件については9月17日に示談が成立しております.


谷直樹


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by medical-law | 2015-09-25 16:02 | 医療事故・医療裁判

夫婦同姓への国際的非難

国連の女子差別撤廃委員会は,2009年,「委員会は,前回の最終見解における勧告にもかかわらず,民法における婚姻適齢,離婚後の女性の再婚禁止期間,及び夫婦の氏の選択に関する差別的な法規定が撤廃されていないことについて懸念を有する。」と勧告しました.

時事通信「夫婦同姓、厳しい国際世論=国連、法改正を勧告」(2015年9月23日)は,日本がこの勧告に従っていないことを報じ,「日本の他に夫婦同姓を採用しているのは、慣習で同姓にしているジャマイカと、宗教や地域で制度が異なるインドのヒンドゥー教徒ぐらいだ。」と伝えました.

日本だけをみていると夫婦同姓をおかしいと感じなくなってしまうのかもしれませんが,法律家には上記は周知の事実です.法律家だけにアンケートをとれば,現行法がおかしいという意見が圧倒的多数でしょう.最高裁判所は,(裁判官の健全な人権感覚が麻痺していなければ)人権侵害の法律を憲法違反と断じることと思います.


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by medical-law | 2015-09-24 04:54 | 人権

「認知症の人と家族の会」の講演会,「認知症介護をめぐる「傷害致死」冤罪事件」を検証(報道)

読売新聞「認知症疑っていれば」(2015年9月23日)は,次のとおり報じました.

「2011年6月19日夜、大阪市内で同居していた佐保さんの母(当時80歳)が激しく暴れ、2人は制止しきれなかった。母は数時間後に落ち着き、眠ったが、翌20日夜、佐保さんが仕事から帰宅すると、亡くなっていた。

 司法解剖の結果、死因はあばら骨の骨折などによる外傷性ショックで、大阪府警は2人の暴行で死亡したとして12年3月、傷害致死容疑で逮捕。2人は一貫して否認したが、1審・大阪地裁の裁判員裁判判決はそれぞれに懲役8年の実刑を言い渡した。」

「認知症の人と家族の会」の「副代表の杉山孝博医師は生前の言動から認知症と判断。認知症患者は予測不能な激しい動きをすることがあり、家具にぶつかるなどした偶発的事故だったとする意見書を大阪高裁に提出した。
 高裁は1審判決を破棄。暴行と死亡に因果関係は認められないとして、暴行罪で罰金20万円を言い渡し、判決が確定した。2人は約3年間勾留され、佐保さんは分限解雇となった。」


 詳細は,「認知症の人と家族の会」のサイトの「認知症介護をめぐる「傷害致死」冤罪事件」をご参照ください.

 京都の「認知症の人と家族の会」が主催した講演会の内容を,読売新聞が報じました.
 暴行罪の成立も疑問ですが,もし捜査段階,1審段階で認知症の可能性を検討していれば,このような判決はなかったと思います.
 今はリノール酸が発がん,心筋梗塞,認知症のリスクであることが知られサラダ油・マーガリンを使う人は少なくなっていますが,リノール酸がからだによいとされていた時代があり,その世代が高齢になってきていますので,診断されていない認知症患者は少なくないと思います.


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by medical-law | 2015-09-23 08:08 | 司法

明治大学法科大学院の授業でも,憲法の教授が司法試験短答式問題を2日前に漏洩(報道)

NHK「司法試験問題漏えいの元教授 授業でも内容伝える」(2015年9月20日)は,次のとおり報じました.

「××元教授がほかにも、「短答式」と呼ばれるマークシートの司法試験が行われる2日前のことし5月15日、法科大学院の1年生の授業の中で、試験問題の内容を伝えていたことが、NHKが入手した授業の記録や複数の学生の証言で新たに分かりました。
授業の記録では、××元教授は「この『収用』というところは、ことしの司法試験の短答式に出していて、私のテキストにもちゃんと書いてある」などと述べ、試験に出していることを明言していました。この論点は、「財産権」について定めた憲法29条に関するもので、実際にことしの短答式試験の第9問として出され、50点満点のうち最大で3点が配点されていました。」


 1年生の授業で述べたことが受験生に伝わった可能性は否定できません.
 考査委員の教授が授業でそれとなく重要性を強調するという程度のことでも,それを知った受験生はその箇所をしっかり勉強するでしょうから得点に影響するでしょう.まして,もし,今年の司法試験の短答式に出したという発言が受験生に伝わっていたとすれば,その受験生はこの3点を確実にとったことでしょう.
 法務省は,きちんと調査して本年受験生・合格者にかけられた疑惑を晴らしたほうがよいのではないでしょうか.試験は,公正公平が担保されることが必要です.


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by medical-law | 2015-09-21 02:48 | 司法

美の巨人たち,上村松園「序の舞」

9月12日の鏑木清方氏の「朝涼」に続いて,9月19日午後10時放送の「美の巨人たち」)(テレビ東京)は,上村松園氏の「序の舞」をとり上げるそうです.先週同様に,案内役は,若旦那(鈴木拓さん)と若女将(光浦靖子さん)です.

「焔」「砧」など能に題材をとった素晴らしい作品が多い上村松園氏ですが,最も有名な作品はこの「序の舞」でしょう.
小説,映画の題名にされ貶められた感もありますが,「序の舞」の女性には,毅然とした強い主張を感じます.
2・26事件などがあり軍国主義へまっしぐらの時代に,能を舞う同時代の女性を描いたこの作品は,松園の最高傑作と言えるのではないでしょうか.
放送が楽しみです.


谷直樹


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by medical-law | 2015-09-17 17:25 | 趣味

名古屋地裁平成27年9月16日判決,1歳6か月の男児死亡で約500万円の賠償命じる(報道)

中日新聞「名大病院に賠償命令 術後に男児死亡で名地裁」(2015年9月16日)は,次のとおり報じました.

1歳6カ月の男児は,「名大病院で胃食道逆流症と診断され、2009年7月に逆流を防ぐため、胃の一部と食道を接着させる手術を受けたが、2日後に亡くなった。

 判決は、病院側の注意義務違反や術後の管理を怠った過失は認めなかったが、肺高血圧症も発症していた男児が、術後の容体急変で死亡する危険性を説明しなかったのは「診療契約上の説明義務違反だ」と指摘。男児の死亡後、誤った認識で早期に病理解剖をしなかったことによる精神的苦痛も認め、病院側に計495万円の賠償を命じた。

 両親は判決内容を不服として控訴する方針。名大病院の石黒直樹院長は「主張が認められなかったことは誠に遺憾。今後の対応は判決内容を精査の上、慎重に協議して決定する」とのコメントを出した。」


これは,私が担当した事件ではありませんので,上記報道から知る限りの判断になりますが,手術→肺炎→肺高血圧症はあり得ることですので,すみやかなNOガス吸入等が行われたのであれば,術後管理の過誤を問うのは難しいように思いました.判決が病院の誤った認識で早期に病理解剖をしなかったことによる精神的苦痛に対する賠償を認めた点は,参考になります.


谷直樹


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by medical-law | 2015-09-16 22:51 | 医療事故・医療裁判