弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

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日本産科婦人科学会,新型出生前診断を無認定施設で実施した東京と大阪の医師計3人を処分(報道)

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毎日新聞「<新型出生前診断>医師3人を処分 日産婦、無認定実施で」(2016年12月10日)は,次のとおり報じました.

「日本産科婦人科学会(日産婦)は10日の理事会で、男性医師3人を懲戒処分にしたと発表した。妊婦から採取した血液で胎児の異常を調べる新型出生前診断(NIPT)を、指針に反して無認定で実施したことが理由。うち、東京都内の2施設の医師2型出生前診断(NIPT)を人は今後指針を守ると約束したため、5段階で最も軽い厳重注意とした。一方、大阪府内の施設の医師は約束しなかったとして、それより1段階重いけん責とした。

 NIPTは確定診断ではなく、正しい情報が提供されなければ安易な中絶を助長する恐れがある。遺伝カウンセリング体制が整った日本医学会の認定施設で実施するよう日産婦が指針を定めている。

 日産婦の藤井知行(ともゆき)理事長は「NIPTは結果によって重い選択を迫る可能性がある。認可を受けた施設で受けることが本人の幸せにつながる」と述べた。【千葉紀和】」

指針は,法律ではありませんし遵守しなくても刑罰を課せられるものではありませんが,医療倫理の観点から重要で,遵守すべきものです.処分は当然でしょう.

谷直樹

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by medical-law | 2016-12-11 01:18 | 医療

高知地判平成28年12月9日,胎児心拍悪化にもかかわらず帝王切開に着手しなかった件で約1億8000万円賠償命令

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朝日新聞「出産時の過失で子に障害、病院側に1億8千万円賠償命令」(2016年12月9日)は,次のとおり報じました.


「生まれたばかりの乳児が脳性まひになったのは、医師らの過失だったとして、両親らが高知赤十字病院(高知市)を運営する日本赤十字社に介護費用など約2億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が9日、高知地裁であった。石丸将利裁判長は「帝王切開などに着手していれば、障害を負わなかったと推認できる」とし、約1億8千万円の支払いを命じた。

 判決によると、母親は数年前、高知赤十字病院の分娩(ぶんべん)室に入室。その際、担当医は胎児の心拍数などから低酸素状態が悪化していることを認識できたが、帝王切開などは検討せず、そのまま陣痛促進薬による分娩を続けた。判決は「出産時の過失が原因で生じた後遺障害であることから、母親の精神的苦痛は特に強い」と指摘した。

 判決を受け、両親は弁護士を通じ、「親の責任を少しは果たすことができた。二度とこのような医療過誤が起きないようにしていただきたい」とコメント。高知赤十字病院は「原告側のプライバシーがあるので、コメントは差し控える。控訴するかは未定」としている。」


産経新聞「出産で重い後遺症、病院側に1億8千万円賠償命令 高知地裁」(2016年12月9日)は,次のとおり報じました.


「高知赤十字病院(高知市)で生まれた子どもに重い脳性まひが残ったのは、医師らによる分娩時のミスが原因だったとして、高知県内に住む本人と両親が運営元の日本赤十字社に計2億円余りの損害賠償を求めた訴訟の判決で、高知地裁は9日、1億8千万円余りの支払いを命じた。

 石丸将利裁判長は、医師は出産直前のデータから子どもが低酸素の状態にあり、悪化していることを認識できたと指摘。自然分娩を継続した場合は脳性まひなどの後遺症が生じることも予見可能で、帝王切開などの検討、実施をしなかった過失があったと判断した。

 その上で、子どもに対しては将来にわたって必要となる介護関連費用のほか、逸失利益や慰謝料など計約1億7400万円を、両親には慰謝料計770万円を支払うべきだと結論付けた。

 原告側の代理人弁護士によると、子どもは約4年前に高知赤十字病院で出生。現在は家族らが在宅介護している。」



この報道の件は,私が担当したものではありませんが,産科事件は,私もけっこう担当しています,.
産科医療補償ができてから,3000万円の補償が支払われるようになり,原因分析が検討されるようになったことはよいのですが,原因分析調査報告書の記載がときに因果関係判断を難しくしていることがあります.
たとえば,帝王切開の遅れがなければどうであったか,という仮定の判断については,産科医学的判断からは不明であるとされたとしも,産科医学的判断がそのまま法的判断である因果関係判断に直結するものではありません.その意味で,帝王切開に着手したかったことと結果との間の因果関係を認めたこの判決は,正しく因果関係を認定したものと思います.
ちなみに,石丸将利判事は私の同期です.司法修習49期の判事も裁判長に補されるようになってきています.
本件が判例雑誌等に掲載されたら,丁寧に読んでみたいと思います.


谷直樹

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by medical-law | 2016-12-10 11:40 | 医療事故・医療裁判

育児休業,最大2年へ

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期間が原則1年,半年の延長が認められている育児休業ですが,厚生労働省は7日,この期間を最長で2年まで延長する方針を決めた,と報じられています.

しかし,改革の方向が違うのではないか,と思います.
児童福祉法24条1項は,「市町村は、この法律及び子ども・子育て支援法 の定めるところにより、保護者の労働又は疾病その他の事由により、その監護すべき乳児、幼児その他の児童について保育を必要とする場合において、次項に定めるところによるほか、当該児童を保育所(認定こども園法第三条第一項 の認定を受けたもの及び同条第九項 の規定による公示がされたものを除く。)において保育しなければならない。」と定めています.
法の趣旨から,自治体が保育が必要な子全員に保育所保育を実施すべきで,国がそれを補助する政策をとるべきと思います.
安倍政権の「子育て支援新制度」が「待機児童問題」を悪化させているのですから,それを改めるのが先決でしょう.

東京保険医協会は,「なぜ、保育園に入れないのか――小学校に入学できない子はいない」で,次のとおり述べています

「現にEU各国では、未就学年齢の子の保育事情を調査し、95年以後GDPの1%以上を拠出することを義務づけ、希望するすべての子の保育を実施しており、こうした姿勢により少子化を克服しはじめたフランスなどの先進国も出現しはじめている。もちろん保育園職員の給与体系は小学校教諭と同じである。
 それに対し、わが国の予算はGDP比0.45%であり、保育園職員の平均年収は小学校教員の6割で、全産業平均より166万円も少なく、慢性的な人員不足を続けている。また、認可保育園ですら、子どもひとりの保育者数、面積などはEUと比較にならない状態である。」
「わが国でも、経済構造が変わり、農業などの一次産業主体から地域崩壊・核家族化がはじまった時代には、「ポストの数ほど保育所を」との掛け声で、地域に結びついた多くの保育所がつくられていた。GDP比も1%を超えていたといわれる。当時から「人々に支えられ生き生きと働く父母と子どものなかま」が、子の健康な生育に不可欠であると、乳幼児期のケアと教育の大切さは直感的に理解されていた。
 現在、国際的には、子どもへの財政的支援は早ければ早いほど大きな効果を持つという科学的データが集積されてきている。その中身はIQに代表される認知機能ではなく、好奇心や集団への参加能力などの非認知機能=健全な大人集団、子ども集団のなかでの「あそび」の体験の重要さであることが分ってきた。生涯年収と就学前教育の程度が相関するとさえいわれている。」
「認可園以外の施設における子どもの事故も、認可園の60倍になることが、明確になっている。予算も増やさず、認可園への水増しの入園や、保育職員も「子ども一人当たりの有資格者数が半分でいい」という企業主導型保育施設などで糊塗するなど許されることではない。
 国の責任で、「子の人権」を守り、早急に保育体制を整備すべきである。」



なお,雇用契約は双務契約であることから,ノーワーク・ノーペイ原則があり,育児休業は無給が原則です(事業主が定めれば有給となります.)
育児休業給付は雇用保険から出ています.育児休業給付金は雇用保険から支払われ,その支給額は,支給対象期間(1か月)当たり,原則として休業開始時賃金日額×支給日数の67%(育児休業の開始から6か月経過後は50%)相当額となっています.
期間延長は,雇用保険の負担を増やすことになります.
月給200万円の勤務医が2年間休業したら,雇用保険の負担は少なくありません.
また,医療は進歩していますので,2年間ブランクがあると,医師は復帰したあとがとても大変です.
保育を充実することで,出産,育児を機に退職する医師が減れば,医師不足もだいぶ解消されると思います.
弁護士も同様で,2年前の知識では,多くの場合,実務は対応できません.
2年間のブランクがあっても問題がない職業は,専門家の場合,ほとんどないのではないか,と思います.


谷直樹

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by medical-law | 2016-12-08 23:42 | 福祉

兵庫医科大学病院,病院敷地周辺(敷地に直接面する道路)内で医師が喫煙

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兵庫医科大学病院のサイトに,2016年12月6日,「病院職員の喫煙について」が掲載されました.

「学校法人兵庫医科大学ではこれまで「禁煙推進活動」を積極的に進めており、大学・病院敷地内に加えて、敷地周辺(敷地に直接面する道路)も全面禁煙としてまいりました。兵庫医科大学病院においても、平成20年6月に「禁煙外来」を設置して診療を行うなど、禁煙問題に正面から取り組んでおります。

 しかしながら、昨日、本院の救命救急センターで勤務する医師が敷地周辺の路上で喫煙していたことが発覚いたしました。本来、患者の皆様に禁煙を指導する立場であるはずの医療従事者がそれに反する行動を取っていた事実について、患者の皆様をはじめ関係者の皆様に心よりお詫び申し上げます。

 本日の午後、当該医師に対して詳しい事情聴取を行い、関係当局に内容を報告いたしました。病院としての今後の対応策につきましては、当局の指導に従う所存でございます。また、職員の禁煙指導をさらに強化し、再発の防止に取り組んでまいります。」


敷地に直接面する道路で喫煙されると,タバコ煙が敷地内に流れ込みます.
喫煙する医師の存在は,禁煙治療の妨げになります.医師も喫煙しているのだから自分も喫煙してよい,と考えて,禁煙の決意が崩れてしまう危険があります.
喫煙医師は,禁煙外来で治療する必要があるでしょう.


谷直樹

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by medical-law | 2016-12-07 02:05 | タバコ

母体保護法指定医師の資格のない医師が中絶手術12件,死亡女性遺族告発(報道)

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日本テレビ「中絶手術後に妻死亡 夫が記者会見」(2016年12月6日)は次のとおり報じました.

「東京・武蔵野市の産婦人科病院で、亡くなった妻の中絶手術を、指定を受けていない医師が行ったとして、6日、遺族の夫が医師を刑事告発した。夫は6日午後2時すぎに記者会見し、妻が急死した原因の究明をうったえた。

 刑事告発したのは都内に住む男性で、今年7月、男性の当時23歳だった妻が武蔵野市の「水口病院」で、胎児の発育が良くないと診断されたため人工妊娠中絶手術を受けたところ、手術の6日後に急死したという。

 中絶手術は指定の医師以外が行うことを禁止されているが、病院側は指定を受けていない医師が執刀したことを認めた。手術と死亡の因果関係はわかっていないが、男性は6日午後、記者会見し、妻が急死した原因についても、調べてほしいとうったえた。

 夫「この手術が本当に原因ではないのか、ちゃんと調べてほしい。病気とかなく健康な人間がなぜ死ぬのか」

 水口病院によると、執刀した医師は、今回の女性を含め12件の中絶手術を行っている。男性は6日、この医師を業務上堕胎罪で刑事告発し、警視庁が受理した。」


NHK「妊娠中絶手術受けた女性死亡 遺族が医師を告発」(2016年12月6日)は次のとおり報じました.

「ことし7月、東京・武蔵野市の産婦人科病院で人工妊娠中絶の手術を受けた女性が6日後に死亡していたことがわかりました。女性の遺族は、執刀した医師が手術に必要な指定を受けていなかった疑いで警視庁に告発しました。

これは女性の遺族と弁護士が6日午後、記者会見をして明らかにしました。

それによりますと、東京・武蔵野市にある産婦人科の「水口病院」で、ことし7月、当時23歳の女性が人工妊娠中絶の手術を受けたあと体調が悪化し、6日後に自宅で死亡しました。手術との因果関係はわかっていませんが、執刀した男性医師は、中絶の手術をするのに必要な東京都の医師会からの指定を受けていなかったということです。

このため遺族は、指定を受けずに違法に手術を行った疑いでこの医師を6日、警視庁に告発しました。会見した26歳の夫は「胎児の発育が不十分だと説明があり、妻と話し合って中絶を決めたが、健康だった妻が急死したことには納得がいかない。本当に手術が原因ではなかったのか、病院の管理体制が適切だったのかを明らかにしてほしい」と話していました。

水口病院は、「このような事件を発生させたことを反省するとともに、深くおわび申し上げます。事件を厳粛に受け止め、再発防止に向け、全力で信頼回復に取り組んでまいります」とコメントしています。

病院は医師の手術を容認

水口病院によりますと、今回執刀した男性医師は、ことし8月から10月までの3か月間勤務し、合わせて12件の人工妊娠中絶の手術を行っていたということです。病院では、この医師が、必要な指定を受けていないことを把握していたものの、指定を受けていた当時の院長の責任のもとで、手術を行うことを容認していたということです。病院は認識不足だったとしていて、この問題を受けて当時の院長と執刀した医師はいずれも10月末で退職したということです。」



遺族側の代理人は,オアシス法律事務所の中川素充先生です.

母体保護法指定医師の技能要件は,以下のとおりです.

「都道府県医師会が認める研修機関において、一定期間産婦人科医として専門知識を修め、手術並びに救急処置法等の手技を修得しかつ下記要件を具備すること。
(1)医師免許取得後5年以上経過しており産婦人科の研修を3年以上受けたもの又は産婦人科専門医の資格を有すもの。
(2)研修医療機関において、20例以上の人工妊娠中絶又は流産手術の実地指導を受けたもの。ただし10例以上の人工妊娠中絶手術を含むこととする。なお、指定医師でない医師については、研修機関で指導医の直接指導の下においてのみ人工妊娠中絶手術ができる。
(3)都道府県医師会の定める指定医師のための講習会(以下、「母体保護法指定医師研修会」という)を原則として申請時までに受講していること。」


中絶手術で妊婦が亡くなることは普通ありません.
術者に母体保護法指定医師の資格がなかったことと,本件妊婦の死亡が関連するという見方もそれなりに合理的な推測ですが,今の時点では,具体的な事実が明らかでないため,手術と妊婦の死亡との因果関係については何とも言えません.

ただ,告発された業務上堕胎罪は,妊婦の死亡との因果関係の有無にかかわず成立する罪です.
母体保護法第14条は,次のとおり定めています.

「都道府県の区域を単位として設立された公益社団法人たる医師会の指定する医師(以下「指定医師」という。)は、次の各号の一に該当する者に対して、本人及び配偶者の同意を得て、人工妊娠中絶を行うことができる。
一  妊娠の継続又は分娩が身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのあるもの(以下略)」


この母体保護法第14条にそった人工妊娠中絶は,堕胎罪の堕胎にあたらないのですが,本件術者は「指定医師」ではないので,本則にかえって堕胎罪が成立する,と考えることもできます.ただ,本件で母体の健康保護など人工妊娠中絶が必要な事情があったとすれば,堕胎罪は成立しない,とも考えられます.


いずれにしても,事実が解明されることを期待します.


谷直樹

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by medical-law | 2016-12-06 18:42 | 医療事故・医療裁判

秋田地判平成28年12月5日、秋田大学医学部付属病院脂肪腫除手術で痛みが残った事案で約806万円支払い命令

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秋田魁新報「秋大病院・切除手術問題 秋田地裁判決、秋大に賠償命令」(2016年12月6日)は、次のとおり報じました.

「秋田大学医学部付属病院(秋田市)の医師が誤診して脂肪腫の不要な切除手術を行ったため左肩に強い痛みが残ったなどとして、同市の公務員男性(58)が同大に6千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、秋田地裁(斉藤顕裁判長)は5日、同大に約806万円の支払いを命じた。原告側は控訴する方針。同大広報課は「判決文を精査し、判断したい」としている。」



この報道の件は,私が担当したものではありません.
過失が明らかでも、損害と因果関係が争われることがよくあります.
とくに痛み,痺れなどの神経症状の後遺症等級認定は難しいことが多いです.

河北新報「誤診で手術し後遺症 秋田大病院に賠償命令」(2016年12月6日)は、次のとおり報じました.

「秋田大病院(秋田市)で1997年9月、秋田市の男性が左肩の腫瘍を悪性の脂肪肉腫と誤診され、必要のない手術を受けて副神経を損傷し後遺症となったとして、2010年に同病院を設置する秋田大に6000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、秋田地裁(斉藤顕裁判長)は5日、病院側に約800万円の支払いを命じた。
 判決によると、病院側が検査結果などから脂肪肉腫の疑いがあると診断したことは相当で、手術自体は違法ではないと認定。その上で、手術当時、副神経の損傷を防ぐ方法が報告されていたのに医師が具体的な措置を講じなかったと指摘し、「病院側に過失がなかったとはいえない」と判断した。
 同大の担当者は「判決文を精査した上で対応を検討したい」と話した。」





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by medical-law | 2016-12-06 00:50 | 医療事故・医療裁判

12月11日,医療の安全に関する研究会「医療事故調査と医療の安全を考える」

第21 回 医療の安全に関する研究会 研究大会「医療事故調査と医療の安全を考える」が,下記要領で開かれます.


日  時:12月11日(日)9:50~17:10
場  所:名古屋 ウインクあいち5階小ホール2(定員200 名)
     JR名古屋駅桜通口から徒歩5分
参 加 費:一般2000円,会員1500円,学生無料
連 絡 先:医療の安全に関する研究会 052-951-3931


※どなたでも参加できます。郵便振替(口座番号:00870‐7‐104540 名義:医療の安全に関する研究会)で参加費をお払い込みください。「参加証」をお送りします。
当日参加も可能ですが、できるだけ事前申し込みをお願いします。

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by medical-law | 2016-12-05 21:34

訃報,小笠豊先生

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広島の小笠豊先生から,毎年とても凝った美しい年賀状をいただいていました.
ところが,先日,奥様から喪中の御挨拶が届きました.
9月21日に69歳にて永眠したとのことです.

小笠豊先生は,お一人で多数の医療事件を担当されて,以前は,全国交流集会でその結果(勝訴・敗訴の数)を発表されていました.その成果はただただ驚くばかりでした.
孤高の一匹狼のイメージが強い小笠豊先生ですが,講演会,研修会にも登壇し,また東京地裁に提訴する事件について私ら若輩にもお声をかけていただいたこともありました.
御体調が良くないという噂を聞いてはいましたが,69歳の若さで逝かれたことは本当に残念です.

謹んでご冥福をお祈りいたします.


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by medical-law | 2016-12-04 22:27 | 医療事故・医療裁判

『よこまち余話』

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相変わらず新幹線での出張が多い今日この頃ですが,新幹線車内で,木内昇さんの『よこまち余話』を読みました
小説を読む楽しみは,文章を味わい,文章から浮かび上がるイメージを堪能することと思いますが,その意味では,この本は小説を読む最上の楽しみを与えてくれました.
今年1月に発行された本ですが,すでに古典の趣があります。
できるかぎり時間をかけて,ゆっくり読みたい本です.

「路地は幅一間ほどで、東西に細く伸びている。東の端には一対の銀杏に両脇を護られた石段があり、その先は天神様のお社へと続いていた。反対側、西の突き当たりは御屋敷裏の土塀だ。」

この路地は生と死が交差し,妖しが出現します。


- 能には行っても、彼らに踏み込んじゃあ駄目だ。
- 彼岸の世界に関われば、酷いことになる。



「彼女の背筋は、頭のてっぺんを見えない糸で吊られているように、いつでもついと伸びていた。」「お針子を生業としている。」「歳の頃は三十半ばか、それより上か。四十までには届かないだろう。」という齣江さんが謎の主人公です.
浩三少年を道案内役に,妖しの世界を覗いてみませんか.


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by medical-law | 2016-12-03 08:30 | 趣味

徳島県立中央病院,医師や職員の病院敷地内の隠れ喫煙を黙認(報道)

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徳島新聞「医師や職員 隠れ喫煙常態化 県立中央病院」(2016年11月30日)は,次のとおり報じました.
 
「2005年4月から敷地内禁煙を義務付けている徳島県立中央病院(徳島市)で、医師や職員が敷地内で隠れて喫煙していたことが29日、病院などへの取材で分かった。病院は常態化していた職員らの敷地内喫煙を黙認していた。

 病院などによると、医師らが喫煙していたのは敷地西側の徳島大学病院との境界近くにある倉庫の裏側。周辺は職員以外の往来はほとんどない場所で、缶に穴を開けた灰皿が置かれ、複数の医師や職員が喫煙場所として利用していた。

 県民から通報を受けた県病院局が22日、病院に連絡し、病院は24日に灰皿を撤去した。病院幹部によると「以前から職員らの敷地内喫煙は把握していた」と事実を認めたが、指導や注意喚起などは行わず、「患者らに迷惑が掛かりにくい場所だった」という理由で黙認していた。

 病院は29日、幹部らでつくる調査委を発足させ、今後、医師や職員への聞き取りを行いながら、いつから、どれくらいの人数が喫煙していたかを調べ、再発防止に向けた対策を検討する。

 竹田伸也事務局長は「誠に申し訳なく思う。職員らへの周知徹底を行い、再発防止に努める」と話した。

 中央病院は05年4月、受動喫煙を防ぎ、患者や来院者の健康を守ろうと、県内の公立病院では初めて敷地内禁煙を導入した。

 医療機関の敷地内禁煙に関する論文もある金沢医科大の中島素子教授(公衆衛生看護学)は「患者らの健康を守る立場の医療従事者が敷地内で喫煙していたのは残念だ。職種を超えて再発防止に取り組む必要がある」と話した。」


2006年に札幌社会保険総合病院が敷地内禁煙としたのを鏑矢とし,現在ではすべての医療機関が敷地内禁煙を実施ないし目指すようになっています.
病気の多くは,程度の差こそあれ,喫煙と関連します.
医師等の医療従事者,病院職員等が喫煙することは,自傷行為であるのみならず,一般の人に喫煙の害を誤解させることになりかねません.
敷地内禁煙は,それ自体が,禁煙治療の一環です.
病院が隠れ喫煙を黙認していたことは極めて重大な問題です.

【追記】
読売新聞「全面禁煙の県立病院、院長も敷地内で喫煙」(2016年12月15日)は,次のとおり報じました.

「全面禁煙にしている徳島県立中央病院(徳島市)の敷地内で医師と職員が喫煙していた問題で、同病院は14日、永井雅巳院長(61)を含む計29人が喫煙したとする調査報告書を発表した。

 県病院局は同日付で、喫煙していた永井院長、八木淑之副院長(59)、医療局長(56)の3人のほか、管理監督責任として9人の計12人(課長級以上)を懲戒処分とし、ほかに課長級3人を文書訓告とした。

 病院局の発表では、永井院長を減給10分の1(2か月)、八木副院長ら4人を同(1か月)。部長級4人、課長級3人を戒告とした。

 調査報告書によると、喫煙は2013年頃から常態化し、問題となった病院の敷地西側にある倉庫の裏側で医師、職員の28人が喫煙。永井院長は職員用駐車場内にとめた自家用車内でたばこを吸ったという。

 竹田伸也事務局長は「今回の事態を真摯に反省し、失った信頼の回復に努めたい」と話した。」




谷直樹

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by medical-law | 2016-12-02 02:29 | タバコ