弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

「分煙進まぬ自民党本部」 

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2010年12月31日の東京新聞朝刊に,「分煙進まぬ自民党本部 『改革できない象徴』」という記事が載っていましたので,ご紹介します.

 「自民党の『たばこ分煙対策』の遅れが目立っている。民主党本部が完全分煙なのに対し、事実上の野放し状態。党内からは『時代に合わなくなったことを改革できない象徴だ』など見直しを求める声が出ている。

 東京・永田町にある九階建ての自民党本部。十一月上旬に一階玄関ロビーに煙吸引機のある喫煙ブースを設置したが、各階の廊下と会議室には多くの灰皿が置かれており、議員らが日常的にたばこをくゆらせている。

 一方、民主党本部は四階から十階までのうち五フロアに喫煙ブースを設置、会議中は禁煙。公明党本部は全館禁煙、共産、社民両党も喫煙場所を設けて分煙対策を取っている。

 谷垣禎一総裁らたばこを吸わない党幹部が少なくないにもかかわらず、自民党の分煙が進まない原因の一つは大物議員の存在だ。ヘビースモーカーの大島理森副総裁ら実力者に愛煙家が多く「『あちらで吸って』なんて言えるわけがない」(職員)雰囲気だった。」

 大物ヘビースモーカーに悩まされるのはいづこも同じでしょうが,このようなことで,国民の健康のための政策を立案できるのでしょうか.心配になります.

「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」(2005年2月27日発効)8条は,次のとおり定めています.

「8条1 締約国は、タバコの煙にさらされることが死亡、疾病及び障害を引き起こすことが科学的証拠により明白に証明されていることを認識する。
2 締約国は、屋内の職場、公共の輸送機関、屋内の公共の場所及び適当な場合には他の公共の場所におけるタバコの煙にさらされることからの保護を定める効果的な立法上、執行上、行政上又は他の措置を国内法によって決定された既存の国の権限の範囲内で採択し及び実施し、並びに権限のある他の当局による当該措置の採択及び実施を積極的に促進する。」


また,「たばこの煙にさらされることからの保護に関するガイドライン」は,2007年7月4日の第2回締約国会議で満場一致で採択されています。
このとき,日本政府代表団だけが3カ所の字句の削除や曖昧な用語への変更を要望しましたが,反対にあい,午後に,要望を取り下げ、これによって満場一致で認められたという経緯があります.
これにより日本を含む締約国は,2010年2月までに公共の場、職場、レストラン、交通機関など例外なく完全に禁煙とする義務を負いました.

厚生労働省のホームページには次のとおり「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」第2回締約国会合(概要)」が掲載されています.

「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(WHOたばこ規制枠組条約)」第2回締約国会合は、平成19年6月30日(土)から7月6日(金)まで、タイ・バンコクにおいて、締約国128カ国の代表、オブザーバー(条約未締結の米、伊等)、国際機関及びNGOから約800名の参加を得て開催され、我が国から、外務省、財務省及び厚生労働省で構成される代表団が参加した。この会合の主な結果は次のとおり。

(1)「たばこの煙にさらされることからの保護に関するガイドライン」が、コンセンサスで採択された。ガイドラインの主な内容は次のとおり。
・ 100%禁煙以外の措置(換気、喫煙区域の使用)は、不完全である。
・ すべての屋内の職場、屋内の公共の場及び公共交通機関は禁煙とすべきである。
・ たばこの煙にさらされることから保護するための立法措置は、責任及び罰則を盛り込むべきである。
」(以下略)

谷直樹
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# by medical-law | 2011-01-02 19:19 | タバコ