弁護士谷直樹/医療専門の法律事務所のブログ

有田市立病院,結核菌の培養検査で陽性と出ながら,結核患者として対応せず(報道)

読売新聞「結核陽性 患者に伝えず」(2013年1月29日)は,次のとおり報じました.
 
「有田市立病院(有田市宮崎町)が結核検査で陽性となった90歳代の男性に結果を伝えないまま、昨年2月から数か月間、診察を続けていたことがわかった。男性は別の医療機関の検査で結核が発覚し、12月頃に亡くなった。同市立病院の担当医は、保健所に連絡するなど、一部の必要な予防措置をとらなかったが、同室の入院患者や家族らへの感染はなかったという。

 男性は昨年1月下旬、肺炎の疑いで入院。結核菌の培養検査も実施したところ、2月下旬になって陽性との結果が出た。

 ただ、検査担当者から連絡を受けた男性主治医が感染症法に基づく保健所への届け出をせず、既に退院していた男性にも連絡しなかった。同病院は「主治医は、電話で聞いたので(対応が)あいまいになってしまったと説明している。反省しており、再発防止に努めたい」としている。

 男性はその後も入院したり、通院したりした上、検査結果を記した書類がカルテに張られていたが、主治医らは男性を結核患者として、対応をしなかった。

 男性は8月、せきや微熱を訴え、別の医療機関を受診。結核が発覚したため、専用病床がある美浜町内の病院に入院したが、12月頃に亡くなった。同市立病院は「死亡原因は結核ではないと聞いている」としている。

 公益財団法人「結核予防会結核研究所」(東京都)の加藤誠也副所長は「思い込みがあると起きるミス。結核は進行すると感染力が強くなるので、患者への連絡ミスが起こらない体制づくりが必要だ」としている。」


患者が別の医療機関を受診しなかったら,最後まで結核が見過ごされたままだったかもしれません.

主治医に結核菌陽性という認識がなかったため,患者にも保健所にも伝わっていなかったのですが,主治医が,検査担当者から陽性の報告を聞いていながら,また,カルテに検査結果が貼られていながら,結核として対応していなかったのは,どうしてでしょうか.報告をきちんと聞いていなかった,カルテを見ていなかった,ということなのでしょうか。


谷直樹

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# by medical-law | 2013-01-29 06:07 | 医療事故・医療裁判