イレッサ,菅首相の判断へ

昨日1月25日のNHKニュースは「
「裁判所は、今月7日に和解を勧告し、原告側は勧告を受け入れることを決めています。これを受けて、25日、枝野官房長官と細川厚生労働大臣、それに江田法務大臣らが総理大臣官邸で対応を協議し、『薬の承認過程に問題はなく、注意喚起も適切だった』として、裁判所の和解勧告に応じない方向で検討を進めることで、大筋一致しました。その一方で、抗がん剤の副作用で死亡した患者の遺族らを救済する対策を合わせて検討する必要があるなどとして、今月28日の裁判所の回答期限までに、菅総理大臣に最終的な判断を仰ぐことになりました。イレッサは9年前に日本で世界に先駆けて承認され、毎年およそ9000人の新たな肺がん患者に使用されていますが、患者が死亡するケースが相次いで報告され、これまでに800人以上が死亡しています。」
枝野官房長官,細川厚生労働大臣,江田法務大臣は弁護士ですが,薬害イレッサ裁判の資料を本当に検討したのでしょうか.イレッサ薬害を引き起こした厚生官僚らの言い分をきいて判断したのでは,誤りを犯すことになります.
私は,イレッサ裁判の証人尋問を傍聴したことがありますが,『薬の承認過程に問題はなく、注意喚起も適切だった』とは到底思えません.
抗がん剤の副作用で死亡した患者の遺族らを救済する対策を合わせて検討する必要があるという認識があるなら,和解に応じるべきでしょう.
菅首相の決断に注目したいと思います.
薬害イレッサ訴訟原告団・弁護団 は,今日12時から,衆議院第2議員会館前とアストラゼネカ大阪本社前でアピール行動をするそうです.
谷直樹
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