東京電力,非現実的な工程表の問題

東京電力は,4月17日,事態収拾までの工程表を発表しました.
深刻な事態を収束するために,破損している容器をどのように修補するのか,どのように循環をつくるのか,どのように汚染水処理を行うのか,など具体的な方策は示されませんでした.
根拠がない,実現可能性がない,非現実的な工程表です.このような工程表は,努力目標を掲げたにすぎず,その場しのぎにすぎません.
東京地裁民事30部(医療集中部)で,訴訟のはじめの段階で,工程表をつくるよう求められた時期がありました.
いつまでに争点整理を終え,いつまでに尋問を終え...という工程表ですが,実際にはそのとおりにはいきませんし,無理にそのとおり行おうとすると硬直化した訴訟運営になります.結局,その後,工程表作成は重視されず,いつしかなくなりました.
現実に即した工程表でないと,むしろ有害無益です.
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谷直樹