文部科学省の基準で子どもを守れると思いますか?

文部科学省は,4月19日,福島県内の幼保育園と小中学校の校舎などを通常利用する際の限界放射線量を,1時間当たり3.8マイクロシーベルトに設定すると発表しました.
国際放射線防護委員会が原子力事故の収束時の許容線量とした年間1~20ミリシーベルトの上限値をもとに,1日8時間を屋外で過ごすなどと仮定した上で,年間20ミリシーベルトを超えないように定めた値が,1時間当たり3.8マイクロシーベルトだそうです.
(毎日新聞4月20日 「東日本大震災:福島県内13校・園の屋外活動制限 文科省「限界線量超す」」ご参照)
原子力事故の収束時の許容線量は,緊急時の収束作業の必要性が考慮された,緩めの数字でしょう.
しかも,文部科学省は,年間1ミリシーベルトではなく,20ミリシーベルトの方をとったわけです.
一般人の基準は,年間1ミリシーベルトです.
もし,年間1ミリシーベルトで計算したら,13校・園どころではないでしょう.
将来のある子どもの学校生活の場面について,原子力事故の収束時の許容線量上限値を基準にしてよいのでしょうか? この基準で子どもの生命,健康を守れると思いますか?
ちなみに,内閣府原子力安全委員会(委員長はあの班目春樹さん)は,「かなり安全側に見積もった基準値」と言っているそうです.
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谷直樹