『杉本家 歳中覚の日々 京の町家 200年のレシピ』

BSアーカイブスで,『杉本家 歳中覚の日々 京の町家 200年のレシピ』を再放送していました.元の放送は2007年3月27日です.
2010年6月に国の重要文化財に指定された杉本家の佇まいと年中行事が紹介されていました.
財団法人奈良屋記念杉本家保存会のホームページによると,次のとおりです.
「杉本家には、古文書のほか、門徒の年中行事や商家の冠婚葬祭の機会に江戸時代より用いられてきた什器、祭具がよく保存され、江戸から明治にかけての民族資料、工芸資料として高い評価を浴しております。 「財団法人 奈良屋記念杉本家保存会」は、この文化遺産の総体を崩壊、散佚から防ぎ、綜合的かつ恒久的に継承保存するべく、平成4年2月に設立され、今日まで守ってきました。」
私は,アラン著作集など愛読していましたが,その翻訳をしたフランス文学者の杉本秀太郎氏の家でもあります.ただ単に建物が保存されているのではなく,今もそこに暮らしている人たちがいるのです.
杉本家は,京都の大店(呉服商)の旧家です.今の杉本家町屋は,蛤御門の変の元治の大火のあと,明治3年に再建されたものです.
京都の店屋(まちや)の中でも,杉本家は,大きなつくりで広いです.
表屋造り,京格子,出格子,大戸,虫籠窓,犬矢来・・・そこで人が暮らしています.おくどさんのある走り庭の台所は寒そうですが,実際に使われているのです.
杉本家は,西本願寺の直門徒のため,仏壇だけで神棚がありません.
仏庭があり,黒い滑石が敷き詰められています.冬に滑石を洗う場面は寒そうでしたが.
『歳中覚』に記された生活を続け,伝統を守っています.
京都の暮らしは質素です.
杉本家のお正月は,おせち料理ではありません.
丁寧につくられた白味噌のお雑煮は美味しそうでした.
お雛様も古く格式の高いものがいくつもありました.
番組後,次女の節子はんのブログ「京都家だいどこ日記」と三女の歌子はんのブログ「杦庵の萬覚帳」を見ました.「杦庵の萬覚帳」で雛人形を確認しました.
弁護士の日常は,日々人権のための戦いで,熱くなることも多いので,こういう番組は心落ち着き,バランスを保つためにとてもよいです.
谷直樹
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