『モオツァルト・小林秀雄』
胎教にいいと言われ,最近聞いている,モーツアルト.
そういえば,買ったまま書棚に置いていた小林秀雄さんの短編集の中に,“モオツァルト”があったことを思い出し,読んでみました.
小林秀雄さんの文体はとても繊細かつ官能的で美しく,昔の学生が憧れて真似たと言われるのにも納得です.
哲学的批評と分類され,難解な語が並んでいる文章ですが,高校卒業近くまでピアノを習っていたので,“モオツァルト”には馴染みの深い曲目がたくさん出てきて,内容にも抵抗無く入り込め,とても面白かったです.
同じ本に“西行”もありましたが,こちらは,美術で取り上げられることの多い人物.
私も美大時代には,西行絵巻を模写したり,西行の和歌を書で書いたりしていました.
自分自身も美術史を通して研究したので,小林秀雄さんの切り口は,とても個性的で主観的に感じましたが,やはり,こちらもどこまでも美しく,複雑で華麗な文章を楽しく鑑賞しました.
これらの文章は,批評,美学,哲学,というよりも,私には,小林秀雄さんの文章そのものがひとつの美術作品であるように感じられました.
谷直樹法律事務所
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