『茗荷谷の猫』

事務局Iです.
書店でハードカバーの本を選ぶときに,ついつい,その本の感触を重視してしまいます.
表紙の肌触りや,本紙の質感,レイアウトや挿絵など,工夫が凝らされて,好みにあう本は,不思議と,読んでみて,失敗することも少ないように思います.
『茗荷谷の猫』は,桜色のカバーと,文庫のような切りっぱなしの装丁に惹かれ,うちの本棚へ来ることになりました.

内容は,江戸末期から昭和中期までの東京の人々を 題材にした短編集.
よく読み込むと,ひとつひとつの話が複雑に絡み合っています.
異なる時代,異なる職業の,まったく個性の異なる一人一人を心情に添いながら丁寧に描写しています.
文章量は,かなり読み応えがありますが,全体に,江戸前の酒脱な印象で,さらりとしていて,お勧めの一冊です.
作家木内昇(きうちのぼり)さんは,先日、『漂砂のうたう』で直木賞を受賞した実力派です.
谷直樹法律事務所
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