裁判所調査,平成22年の患者側勝訴率は20.6%(速報値)
最高裁のホームページに,平成22年のデータが掲載されました.
平成22年の患者側勝訴率は20.6%(速報値)です.
ピークの平成15年44.3%に比べると隔世の感があります.
通常事件の原告側勝訴率がほとんど変わらない(平成22年は87.6%)のに対し,医事関係事件だけは平成15年をピークに原告側(患者側)勝訴率が減少傾向にあります.
患者側の勝訴率は,44.3%(平成15年),39.5%(平成16年),37.6%(平成17年),35.1%(平成18年),37.8%(平成19年),26.7%(平成20年),25.3%(平成21年),20.6%(平成22年)と年々低下しています.
通常事件は90%にちかい勝訴率なのに,医療関係事件だけは今やほぼ20%の勝訴率というのは,近時の判決が医療側に著しく偏った内容になっていることを示すものと言えるでしょう.
患者側弁護士には,このような医療裁判の変化に適切に対応することが求められていると思います.
当法律事務所は,医療ADRなど裁判前・裁判外の解決制度を活用しi迅速適正な解決をめざしています.提訴する場合は,迅速性を多少犠牲にしても,「過失」「因果関係」「損害額」についての充分な立証を準備した上で,提訴するようにしています.
谷直樹
下記バナーをクリックしてください.弁護士ブログ168サイト中の順位がわかります.
↓
にほんブログ村