厚労省,血液凝固阻止剤「プラザキサカプセル」服用患者での死亡5例公表
厚労省は,8月12日,血液凝固阻止剤「プラザキサカプセル」(ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩製剤)と関連性を否定できない出血性副作用による死亡例5例があったことを公表しました.
5例の死亡例の年齢は,70歳代1名,80歳以上4名,性別は,男性1名,女性4名とのことです.
1例目がわかった6月の時点で,すみやかに公表・対応してほしかったですね.
申請から10か月で製造販売承認された薬剤です.ワーファリンの代わりに使えて,モニタリングが要らないというのがウリだったのですが...
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厚労省の対応は次のとおりです.
◆ 医師に対し
1 本剤の投与前及び投与中に腎機能検査を行うこと。
2 出血や貧血等の徴候を十分観察し,出血が見られた場合には適切な処置を行うこと。
3 患者に対し,出血等の徴候が現れた場合に直ちに医師に連絡するよう指導すること。
◆ 日本ベーリンガーインゲルハイムに対し
添付文書の「使用上の注意」の改訂を行うとともに,医薬関係者に対して速やかに情報提供するよう,製造販売業者日本ベーリンガーインゲルハイムに対して指示した,とのことです.
[警告]の項を新たに設け, 「本剤の投与により消化管出血等の出血による死亡例が認められている。本剤の使用にあたっては、出血の危険性を考慮し、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。 本剤による出血リスクを正確に評価できる指標は確立されておらず、本剤の抗凝固作用を中和する薬剤はないため、本剤投与中は、血液凝固に関する検査値のみならず、出血や貧血等の徴候を十分に観察すること。これらの徴候が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。 」と記載するように,との指示です.
◆ 服用患者に対し
服用患者は,鼻出血,歯肉出血,皮下出血,血尿,血便等に注意し,出血があった場合には直ちに医師に連絡すること,
厚労省「血液凝固阻止剤「プラザキサカプセル」服用患者での重篤な出血に関する注意喚起について」ご参照
谷直樹
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