新潟県の病院、院内感染
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「県立新発田病院は14日、抗生物質に抵抗力を持つ多剤耐性緑膿菌(りょくのうきん)が3人の患者から検出され、うち1人が菌の影響で死亡した問題で、3人の感染が院内感染だったと発表した。矢沢良光院長は当初、「院内感染の可能性は極めて低い」と説明していたが、この日は一転して「認識が甘かった」と謝罪した。
新発田病院の説明では、白血病で入院していた40代男性が多剤耐性緑膿菌敗血症を合併して9月20日に死亡。同じ7階にいた人を検査したところ、ほかに男女2人の感染がわかった。うち1人は50代の男性で同18日に白血病で死亡し、残っていた便から菌が検出された。菌の影響はなかったとしている。女性は入院中で菌の影響は見られないという。感染経路は特定できていない。
この病院では、今回の感染を含め、今年だけで多剤耐性緑膿菌の感染者は19人に上っている。特に6月には5人が感染。翌月、それまで大部屋にいた感染者を個室に隔離したり、医師らの手洗いや器具の消毒を徹底したりした。矢沢院長はこうした対策を強調し、今回の3人の感染について「院内感染の可能性は極めて低い」と説明してきた。
だが、国立感染症研究所に遺伝子検査を依頼したところ、3人から検出された菌の遺伝子がほぼ一致し、院内感染だったと判明。院長は14日の会見で「認識が甘かった。患者に不安を感じさせたことにおわび申し上げたい」と一転して謝罪。対策が不十分だったことも認めた。
病院は12日、外部の専門家を含む20人で感染症対策班を設置。来週にも3人がいた病棟の7階を閉鎖し、水まわりや床、壁などの消毒をする。(富田洸平)
新発田病院では今年に入って不祥事や医療事故の発覚が相次いでいる。
今年6月、財務会計システムを不正に操作し公金約6487万円を詐取したとして「医療材料」の購入を担当していた男性職員(39)が懲戒免職処分に。9月29日に今回の多剤耐性緑膿菌の感染を最初に公表し、その翌日には1994年に肝臓手術をした男性の体内にガーゼが残されていたことが発覚した。
こうしたトラブルの背景として、同病院の関係者らは「忙しさや人手不足が要因の一つ」と指摘する。
県病院局のまとめでは、同病院の病床利用率は2009年度が93・9%、10年度が96・6%と、いずれも県立15病院の中で最も高かった。外来患者数も、10年度は上越市の県立中央病院(28万1361人)に続いて多い、23万5195人いた。
病院職員も多忙なようだ。県職員労働組合によると、新発田病院職員が、労働基準法の労使協定の上限を超えて長時間働いていたケースは、09年度は753件、10年度は607件あり、長時間の患者への対応や事務作業で疲れ切ってしまう職員がいるという。
同病院関係者は「個々の医師や看護師、職員が忙しくて余裕をなくし、手の届かないところも出てきてしまう」と話した。(藤井裕介)」
ガーゼ遺残は9年前のが今年発見されたわけですし公金の扱い事故は別問題でしょう.
ただ、 「頑張り」は、医療の質の低下につながります.組合が指摘する事態に対しては,人手を増やして、超過労働を解消すべきでしょう.
谷直樹
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