心の自然な響き,『小澤征爾さんと、音楽について話をする 小澤征爾×村上春樹』
読者として,楽しいひとときを過ごすことができました.
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村上春樹さんは,「始めに-小澤征爾さんと過ごした午後のひととき」に次のように書いています.
「一度小澤さんがうちに見えたとき、音楽を聴きながらあれこれしゃべっていて、グレン・グールドとレナード・バーンスタインがニューヨークでブラームスの1番の協奏曲を演奏したときの思い出話になり、その話がずいぶん面白かった。「こんな興味深い話をこのまま消えさせてしまうのは惜しい、誰かがテープにとって文章として残すべきだ」と僕は思った。」
ということで,小澤征爾さんと村上春樹さんの対談を村上春樹さんがテープにとって文章として残す,という夢のようなことが起きたのです.
「これは一般的な意味でのインタビューでもないし、いわゆる「有名人同士」の対談みたいなものでもない。僕がここに求めていたのは-というか、途中からはっきり求めるようになったのは-心の自然な響きのようなものである。」
「つまり僕はこれらの対話を通して、小澤さんという人間を発見しながら、それと同時に、一種の共振性の中で、僕自身の姿をも少しずつ発見していったということにもなるかもしれない。」
といっても,「二人で熱いほうじ茶を飲み,餅を食べる」「熱い紅茶を飲む」という楽しいト書きもあります.
お二人が聴いたレコード盤等は以下のとおりです.私が持っているものもありますので,聴き直したくなりました.
●ブラームス ピアノ協奏曲 第1番ニ短調作品15,グレン・グールド, レナード・バーンスタイン,ニューヨーク・フィルハーモニック
●ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37,ルドルフ・ゼルキン,レナード・バーンスタイン,ニューヨーク・フィルハーモニック
●ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37,ジョス・ファン・インマゼール,ブルーノ・ヴァイル, ターフェルムジーク・バロック管弦楽団
●ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37,ルドルフ・ゼルキン,小澤征爾,ボストン交響楽団
●ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37,内田光子,クルト・ザンデルリンク,ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
●ブラームス 交響曲第1番ハ短調作品68,小澤征爾,サイトウ・キネン・オーケストラ
●バルトーク ピアノ協奏曲第1番,ピーター・ ゼルキン,小澤征爾, シカゴ交響楽団
●ストラヴィンスキー 春の祭典,小澤征爾,シカゴ交響楽団
●ベルリオーズ 幻想交響曲作品14,小澤征爾,トロント交響楽団
●ベルリオーズ 幻想交響曲作品14,小澤征爾,ボストン 交響楽団
●ベルリオーズ 幻想交響曲作品14,小澤征爾,サイトウ・キネン・オーケストラ
●マーラー 交響曲第1番ニ長調「巨人」,小澤征爾,サイトウ・キネン・オーケストラ
●マーラー 交響曲第1番ニ長調「巨人」,小澤征爾,ボストン 交響楽団
谷直樹
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