総合病院,縫合不全,腹膜炎の対処の遅れで示談
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「長野県駒ケ根市、飯島町、中川村、宮田村でつくる伊南行政組合が運営する昭和伊南総合病院(駒ケ根市)で2007年10月、胃がん摘出手術を受けた県内の60代男性患者が術後9日目に死亡した医療事故があり、組合議会は21日、遺族に対し示談金として3千万円の損害賠償を支払う議案を全会一致で可決した。
病院によると、男性患者は同10月17日、腹腔(ふくくう)鏡手術で胃がんを摘出したが、手術から6日後に体調が急変。再手術の結果、摘出した部分の縫合が不完全だった上、腹膜炎の症状も見られ、男性は同26日、敗血症で死亡した。
病院は、原因は分からないとしたものの「後になってみると、対処が若干遅れた感は否めない」と一部ミスを認め「再発防止に努めたい」とコメントした。執刀したのは、経験を積んだ外科医だったという。」
縫合不全,腹膜炎への対処が遅れたことを認め,示談したわけです.
古い裁判例には縫合不全ケースでも無責としたものがありますが,今は,縫合不全の発生責任(手技),術後の検査・経過観察の不十分さなどのいずれかで責任が認められます.
谷直樹
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