静岡地裁沼津支部,裾野の男児O157訴訟和解報道を読んで
「裾野市で06年、幼稚園に通っていた当時3歳の男児が腸管出血性大腸菌O157を発症し、幼稚園を経営する学校法人、治療を受けた病院の医療法人と県の3者に計約9575万円の損害賠償を求めた訴訟は、地裁沼津支部で和解が成立していたことが分かった。
和解は3月26日付。医療法人が600万円、学校法人が120万円を支払い、県は「迅速で効果的な子どもの感染症対策に取り組む」と表明する内容。県議会は18日の臨時会で、和解案を承認することを議決した。
訴状によると、男児は06年6月、幼稚園で下痢を発症し早退。保健所はO157の発生の可能性を幼稚園に伝えたものの必要な対策を取らず、幼稚園は男児の保護者に速やかに連絡せず、病院はO157の疑いがありながら不適切な投薬を行い、重い後遺症が残ったとしていた。
男児の母親(40)は「コメントを差し控えたい」と話した。【西嶋正信、野島康祐】」
「病院はO157の疑いがありながら不適切な投薬を行い、重い後遺症が残った」というまとめでは,注意義務違反の内容とと因果関係と具体的な障害がわかりません.
ただ,この600万円という和解金額から推測すると,治療に問題があるが,仮に適切な治療が行われたとしても結果回避の高度の蓋然性があったとは言えない事案かもしれません.
谷直樹
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