兵庫県立こども病院,手術中の圧迫による神経障害・運動障害で和解成立の報道を読んで
「兵庫県は16日、県立こども病院(神戸市須磨区)で2年前、手術中に神戸市の男児(6)の脚が固定具からずれ、歩行障害などの後遺症が出たのは医療ミスが原因だったとして、家族側に賠償金約3268万円を支払うことで和解が成立した、と発表した。
県病院局によると、男児は2010年1月、同病院で11時間に及ぶ腸の手術を受けた際、左脚が固定具からずれ、長時間圧迫されたことで脚に感覚まひや歩行障害などが残った。家族側は11年7月、同病院に損害賠償を求め、代理人の弁護士を通じて協議していた。
これに対し県は、固定していた脚の確認を怠り、障害を負わせたことを認めた。今月中にも賠償金を支払うという。
県病院局は「早期円満解決のために和解することにした。今後、より一層安全対策を充実し、再発防止に努める」とコメントした。(井関 徹)」
外科の本には,手術中の圧迫による神経障害・運動障害の予防について書かれていますし,実際,外科医は,手術中の圧迫による神経障害・運動障害が生じないように常に注意をはらっていると思います.
ところが,ときどき,手術自体に集中するあまり,圧迫に気づかないことがあるようで,私の事務所にも,手術中の圧迫による神経障害と思われる事案についての相談が時々ありますので,事故としては結構多いのかもしれません.
ほとんどが裁判前に示談で解決しますが,神経障害・運動障害は患者にとっては大変なことです.対策を徹底していただきたいと思います.
谷直樹
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