患者31人から無断で骨髄液を採取した,慶應義塾大学医学部教授と専任講師(呼吸器外科)が辞職
読売新聞「慶大病院教授・講師、無断で骨髄液採取…辞職」(2012年7月3日)は,次のとおり報じています.
「慶応大学は3日、同大学病院呼吸器外科の教授と専任講師が、治療に必要のない研究用の骨髄液を患者に無断で採取した問題で、教授と専任講師が責任をとって6月30日に辞職したと発表した。
2人は停職1か月の懲戒処分を受けていた。
同大学は調査結果と再発防止策をまとめた報告書を公表。それによると、2人は、学内倫理委員会の承認手続きが完了していないのに、手術を行った肺がん患者26人の肋骨から骨髄液を無断で採取。また、肺がん以外の患者5人からも同意なしで骨髄液を採取した。
同大は今後、再発防止策として、臨床研究計画や研究実施者の審査の厳格化、審査に携わる職員の増員などを実施するとしている。同大は6月29日に報告書を厚生労働省に提出。同省では内容を精査し今月中に、見合わせていた補助金交付の可否を決める方針。」
臨床研究のためとはいえども,患者に無断で骨髄液を採取するのは許されることではありません.もし,患者より研究優先,研究のためなら何でも許される,という雰囲気があるとしたら,問題でしょう.
谷直樹
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