治験医師がGCPを十分に理解せず,イグラチモドの臨床試験の一部でGCP不適合
標準治療薬であるメトトレキサートへの上乗せ試験で有効性が示された,とのことです.
プレスリリースによると,次のとおりです.
「本剤は、関節リウマチ患者様を対象とした単剤投与の臨床試験において、プラセボに対する優越性と既存DMARD(サラゾスルファピリジン)に対する非劣性を示しました。また、標準治療薬であるメトトレキサート(以下、MTX)で効果不十分な関節リウマチ患者様を対象としたMTX併用試験では、イグラチモドとMTXとの併用群は、良好な忍容性を示すとともに、主要評価項目である24週時のACR20反応率において、プラセボ投与群(MTX単独群)と比較して有意な改善を示しました。現在日本で承認されている経口抗リウマチ薬の中で、本剤は初めて国内の治験でMTX効果不十分の患者様に対してMTXへの上乗せ使用時の有効性を示しました。」
治験責任医師は新GCPに規定される事項を理解し,かつ当該治験のプロトコールを十分に理解していることが必要とされていますが,日刊薬業(2012年7月4日)によると,臨床試験の一部で治験医師がGCPを十分に理解せずGCP不適合があったとのことです.
「6月29日に承認された富山化学工業とエーザイの抗リウマチ薬イグラチモド(一般名、製品名「コルベット/ケアラム」)の臨床試験の一部で、治験医師がGCPを十分に理解せず、必要な記録や原資料が保存されていなかったことなどを理由にGCP不適合が指摘されていたことが、厚生労働省が公表した審査報告書から分かった。不適合症例を承認申請資料から削除するなどの措置が取られ、承認審査に支障はないと判断された。」
谷直樹
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