弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

兵庫県立淡路病院,看護師が誤ってペニシリン系の薬剤を点滴投与しアナフィラキシーショック(報道)

毎日新聞「医療事故:患者に薬を誤投与 一時意識レベル低下−−県淡路病院 /兵庫」(2012年7月13日)は,次のとおり報じています.

「県は12日、県立淡路病院(洲本市下加茂1)に入院していた洲本市内の女性(80)に、誤って別の入院患者の薬剤を投与した医療事故があったと発表した。

 県病院局によると、今年5月8日、胃炎で入院していた女性に対し、女性看護師が患者の名前を確認しないまま、別の患者に投与する予定だったペニシリン系の薬剤を点滴投与した。

 約5分後、患者が手のしびれなどの不調を訴えたため、誤投与が発覚。すぐに投与を中止したが、患者はアレルギーによる重篤なショック症状「アナフィラキシーショック」を引き起こし、血圧が下がり意識レベルも低下した。

 病院側は患者にアドレナリンを投与し、酸素吸入などの処置をした結果、翌日に回復したという。

 看護師は勤続27年のベテランだったが、事前に患者本人に名前を名乗ってもらうなどの確認を怠っていたという。病院側は患者に説明、謝罪した。【桜井由紀治】」


本件は,約5分後に発見し,アナフィラキシーショックに的確な対応をとったため,翌日には回復した事案ですが,患者確認は常に必要です.

谷直樹

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by medical-law | 2012-07-21 15:58 | 医療事故・医療裁判