弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

日本初のBerlin Heart製補助人工心臓EXCOR手術成功

PRN=共同JBN「◎東大で日本初のBerlin Heart製補助人工心臓EXCOR手術成功」(2012年8月6日)は,次のとおり報じています.

「日本の歴史上初めて8月2日、東京大学の医師がBerlin Heart(ベルリンハート)社の補助人工心臓である心室拍動支援装置EXCOR(登録商標)の助けを借りて重症の心臓病に罹った幼児を救うことができた。医学的観点からして、生後14カ月の少女はこの心拍支援装置がなければ今後数週間生き残ることができるだけだった。今回は人工心臓が完全に機能低下した心臓の拍動機能を引き継いでいる。体重僅か7キロのこの少女に提供される心臓が見つかるまで、機械的人工心臓を頼りにすることになる。

この幼い患者は恐らく日本で行われる臓器移植を待って、あるいはほかの国に移送されて移植されることで、機械的支援を受けずに生き残れる可能性がある。EXCOR(登録商標)VAD(補助人工心臓)装置の支援を受けて、彼女は移植手術を待つことができるほど容態が安定することになろう。

ドイツのBerlin Heart社製の心室支援装置EXCOR(登録商標)は1990年に初の移植手術以来、これまでに世界で1100人余りの子供たちに埋め込まれて成果を得てきた。同装置は新生児から子供、成人まですべての患者を支援できる唯一のシステムであり、心臓移植手術が行われるまで生命を維持することができる。EXCOR(登録商標)VADは、臓器提供されるまでのしばしば長い待ち時間を橋渡しするため、34カ国の138医療センターで使われている。欧州では57.5%の患者が新たな心臓の提供を受けるため1年以上待っている。心臓は時にはまたこのような機械的支援によって十分回復する可能性もあり、支援装置は外部移植も可能で、患者は自分の心臓で生き延びることができる。

心臓移植は東京大学の小野稔、村上新両教授の手で行われ、ワールデン教授(ピッツバーグ小児科病院)、ドイツと米国のBerlin Heart社臨床専門医らの医学的助言を得た。この手術は同時に、日本におけるEXCOR(登録商標)Pediatric(小児科)VADの認可研究の始まりとなる。認可研究の目標は、小児科患者のすべてにこの療法を提供できることである。欧州、米国、そして南米、アジアの多くの国では、このシステムは既に患者に適用されている。

今回の幼児は術後経過が順調であることは、臨床回覧報告書で発表されている。

▽Berlin Heartについて
Berlin Heart GmbHは、あらゆる年齢層と身体サイズの心臓疾患患者の身体に、移植可能な心室支援装置および外部に設置できるシステムの双方を開発、製造、販売している世界で唯一の企業である。INCOR(登録商標)、EXCOR(同)Adult装置およびEXCOR(登録商標)Pediatricは、心臓の短期間および長期間の拍動機能を支援するので、患者の生命を救う治療法になる可能性がある。さらにこの装置の利用者は、24時間の臨床的、技術的なサポートを受けることができる。Berlin Heartはドイツと欧州のこの分野のマーケットリーダーである。


このようなニュースに接すると,やはり,外国製でもよいものは使用すべきと思います.

谷直樹

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by medical-law | 2012-08-10 16:20 | 医療