財団法人日本ダウン症協会,遺伝子検査に関する指針作成についての要望
その内容を抜粋すると以下のとおりです.
「当協会は、「出生前検査・診断がマススクリーニングとして一般化することや、安易に行われることに断固反対」の立場をとっています。
胎児の遺伝子診断が高精度で一般の検査同様に血液検査で同じようにできるからといって妊婦に紹介されたり実施されたりすることには、当事者団体として強く異議を申し立てます。貴学会見解においても、胎児の情報を安易に知ることは生命倫理に鑑み一定の条件内でのみ行われるべきであるとされています。
しかしながら、マスコミ等では今回の診断技術が一般検査と同等であるかのように紹介される事態を招いてしまっています。こうした流れが、やがては産科領域のみならず、他医療領域でも安易な遺伝子診断の実施につながることを当協会は強く危惧しています。
貴学会としても現状を重く捉えて頂き、貴学会の基本理念が更に広く伝わる形で見解を示してくださることを切にお願い申し上げます。当協会も、これまで以上に啓発活動を展開していく所存ですが、再度上記についてご検討を下さり、検査の安易な紹介及び実施には歯止めをかけてくださるようお願い申し上げます。」
まさにそのとおりです.
要望書は,出生前検査に関する事前説明の充実も求めています.
さらに,「遺伝子検査指針作成にあたっても是非医師、看護師、助産師、遺伝カウンセラー等の協力によるチーム医療の推進を盛り込んでいただきたいと思います。 また、このチーム医療の中にはピアカウンセリングの導入も不可欠であると考えます。特に、出生前検査により胎児がダウン症であるとの診断を受けた妊婦とその家族に対して正確な情報を提供し、彼女らを精神的に支えるためには、ピアカウンセリングが重要かつ有効であります。当協会としてはピアカウンセリングが導入された場合には、積極的にご協力したいと考えております。」と述べています.
谷直樹
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