神戸地裁,宝塚市の看護師の犯行に懲役1年10月の実刑判決(報道)
「勤務先の病院の入院患者の自宅から貴金属を盗むなどしたとして、窃盗などの罪に問われた宝塚市、元看護師、××××被告(35)の判決公判が18日、神戸地裁で開かれた。小林礼子裁判官は「看護師の知識と立場を利用した許されざる行為」として懲役1年10月(求刑・懲役2年6月)を言い渡した。
判決によると、××被告は今年5月9日、勤務先の同市内の病院で入院患者の無職女性の自宅の鍵を盗み、女性宅に侵入して指輪(約70万円相当)を盗んだ。また1月には、以前勤務していた神戸市北区の病院から盗んだ印鑑で診断書を偽造し、乳がんと偽った。
小林裁判官は診断書偽造について「仮病での欠勤を取り繕うために偽造、勤務先病院に提出した」と認定。窃盗については「患者の財産を盗んで10年にも執行猶予判決を受けながら、以降も40回以上にわたって同様の窃盗を繰り返すなど、規範意識が鈍磨している」と断じた。【渡辺暢】」
この看護師は,ドラマからヒントを得て,入院中の1人暮らしの患者の鍵を盗み,留守宅に窃盗に入ったとのことです.看護師は,入院患者がどこに貴重品を置いているかを知ることができますし,カルテを見れば1人暮らしかどうかもわかります.
弱い立場の患者が,医療者を信頼して明かした情報を使って,窃盗を行ったという点が悪質です.
看護師の倫理として,自律尊重原則,善行原則,無危害原則,正義原則,誠実の原則,忠誠の原則の6原則が言われていますが,本件はそれ以前の問題でしょう.
以前の勤務病院に侵入し,盗んだ印鑑で診断書を偽造したことも,重大な犯罪です.
酌むべき事情については報道されていませんが,実刑は相当でしょう.
更正を期待いたします.
谷直樹
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