インプラント治療をしないという判断力
「あごの骨に金属を埋め込んで人工の歯を取り付けるインプラント治療を、安全に行うための対策を考えるシンポジウムが横浜市で開かれ、治療の障害となる患者の持病などを事前に調べる検査の重要性が確認されました。
このシンポジウムは、インプラント治療を巡るトラブルが相次いでいることを受けて、安全対策を進めようと開かれたもので、歯科医師らおよそ150人が参加しました。
まず、国立保健医療科学院の玉置洋主任研究官が、厚生労働省の研究班として行った、歯学部のある全国の大学病院への調査結果を発表しました。
この中では、43の病院で、おととしまでの5年間に、インプラント治療のあと「金属があごの骨を貫通してマヒや炎症が残った」などのトラブルを訴えて患者が訪れたケースが307件あったことが報告されました。
また、東京歯科大学の矢島安朝教授が、自分の病院で行っている事前検査の結果、87%の患者が、インプラント治療の障害となる糖尿病などの持病を自覚していなかったことを報告し、事前検査を徹底することがトラブルの防止につながると訴えました。
シンポジウムを開いた鶴見大学先制医療研究センターの佐藤慶太准教授は「インプラント治療の安全を確保するには、技術の向上だけでなく、患者の状況を見極めたうえで、インプラント治療をしないという判断力も必要になってくる」と話していました。」
本来インプラント治療を行うべきではない歯科医と,本来インプラント治療を受けるべきではない患者がいて,事故がおきています.
「インプラント治療の安全を確保するには、技術の向上だけでなく、患者の状況を見極めたうえで、インプラント治療をしないという判断力も必要になってくる」という,あまりにも当然のことを言わねばならない状況なのでしょう.
谷直樹
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