患者の価値観を考慮して治療に当たることが重要
「複数の持病があることが多い高齢者の医療について、厚生労働省の研究班は治ることが期待できない慢性疾患については、症状の緩和を優先し、生活の質の維持を目指すことなどを柱とした指針案をまとめました。
指針案は、高齢者の医療の在り方を検討している厚生労働省の研究班がまとめました。
それによりますと、若者の場合は完治するケースが多い肺炎や骨折などでも高齢者の場合、その後の生活の質に大きく影響することもあるため、治ることが期待できない慢性疾患については、症状の緩和を優先し生活の質の維持を目指すことや病気になった場合もできるだけ早くリハビリを行うよう求めています。
また、高齢者の場合、複数の持病があることが多く薬の副作用も起きやすいことから、それぞれの病気の重症度などから治療の優先順位を判断し、順位の低い病気の薬は中止を検討すべきだとしています。
研究班の主任で東京大学大学院の秋下雅弘准教授は「医師は高齢者の医療では若い人向けの治療が適さない場合があることを認識すべきだ。病気ではなく患者の価値観や置かれている状況を考慮して治療に当たることが重要だ」と話しています。」
医師は,患者が病院を受診して以上積極的な治療を望んでいるものと考えがちですが,患者は症状の緩和・苦痛の緩和を希望していた,というすれ違いが生じ,トラブルとなることがあります.
かといって,一概に,高齢者は症状の緩和を優先し生活の質の維持を目指すべし,とは言えませんので,その患者が,その生活のなかでその病気に対しどのように対処したいのか,その患者の具体的意思を医師は確認すべきと思います.
谷直樹
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