麻酔後の舌根沈下
「宮崎市の病院で昨年12月、同市の70代の男性が鼻の手術を受けた後に意識不明の重体となり、死亡していたことが9日、宮崎北署への取材で分かった。同署は医療ミスによる業務上過失致死の疑いもあるとみて、関係者から事情を聴くなどして捜査している。
宮崎北署によると、男性は昨年11月末、蓄膿症を訴え、同病院で麻酔の後に手術を受けた。手術は成功したが、術後に容体が急変。意識不明となり、宮崎市内の別の病院に搬送されたが12月12日に死亡した。
同署は、男性の遺族からの死亡届を受け、遺体を司法解剖。死因は麻酔後に舌が気道をふさいだことによる低酸素脳症と判明した。
宮崎北署は麻酔と男性の死亡に因果関係があるかどうか詳しい経緯を調べている。同病院では2011年6月にも、20代の女性が鼻の手術後に死亡している。」
副鼻腔炎の手術のために全身麻酔が行われ,その後舌根沈下を生じた事案のようです.術後観察は,どのようなものだったのでしょうか.
【追記】
毎日新聞「業務上過失致死:鼻手術で患者死亡 容疑で執刀医を書類送検−−宮崎北署」(2013年3月15日)は,次のとおり報じました.
「宮崎市の診療所で11年6月、鼻の手術後に20代の中国人女性患者が死亡する事故があり、宮崎北署が14日、執刀した40代の医師を業務上過失致死容疑で宮崎地検に書類送検した。
県警などによると、女性は6月、副鼻腔(びくう)炎の手術を受けるため、耳鼻咽喉(いんこう)科に入院。全身麻酔をして手術を受けた後、舌が気道を塞いだため、医師が呼吸を確保をしようとして誤って頸(けい)動脈を切り、失血多量で死亡させたとしている。医師は大筋で容疑を認めているという。
診療所では昨年12月、70代の男性が鼻の手術後、心肺停止状態になって死亡した事故もあった。【菅野蘭】」
術後観察の問題ではなく,誤って頸動脈を切断し出血多量で死に至らせた事案でした.
谷直樹
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