大阪弁護士会副会長山西美明先生の裁判員裁判研修名簿と選任のコメントを読んで
読売新聞「実演研修でプレゼン強化…大阪弁護士会」(2013年1月12日)は,次のとおり報じています.
「最高裁が11年、全国で裁判員と補充裁判員を務めた約1万1000人に行ったアンケートでは、弁護側の説明が「わかりやすかった」との回答は38・1%で、検察側の65・7%と大きな開きがあった。」
「同会の山西美明・副会長は「ここ数年、若手の弁護士が増え、経験不足も懸念される。弁護人の能力差で被告が不利益を受けることがあってはならない」と、研修の狙いを話す。」
上記の数字は刑事事件における検察側と弁護側のわかりやすさの差を歴然と物語る数字ですが,準備時間と費用をたっぷりかけることができ,刑事事件の経験が豊富で刑事事件に専念している検察側が,弁護側より有利なのは或る意味当然です.
これは,医療事件における医療側と患者側にも同様のことが言えます.医療側のほうが患者側より,時間,費用,経験の点で有利です.患者側弁護士は,スタートから医療側に差をつけられていますので,その分いっそう頑張らねばなりません.
山西美明先生のコメントは,まさにそのとおりです.
医療事件においても,医療事件に専念する弁護士がまだ少なく,患者側の代理人弁護士選択を依頼者の自己責任とは言い切れないのが現状ですので,代理人弁護士の能力差で依頼者が不利益を受けることがあってはならないと思います.患者側弁護士には,研修を積み重ね,日々切磋琢磨し,スキルを向上させることが求められていると思います.
谷直樹
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