市民向けがん検診の結果が約半年伝わらず
「○○市が市内の病院に委託した市民向けがん検診をめぐり、受診した男性(76)の検診結果が「要精密検査」だったにも関わらず、病院側が5カ月半も結果を告げていなかったことが、分かった。男性はその後、別の病院で最も進行度合いの高い「ステージ4」の肺がんと診断された。病院側は男性に対し「結果はまだかと声をかけてくれれば対応できた」と説明している。
検診結果を放置していたのは○○病院(同市)。男性は平成23年8月31日に受診し、9月5日に「要精密検査」の結果が出た。同病院は6日から再検査を促すため、男性の自宅に複数回にわたって電話連絡したが、不在で連絡が取れなかったという。
男性は10月~24年1月、持病のため同病院で診察を計4回受けたが、病院から結果報告はなかった。その後、同年2月に診察を受けた際に初めて結果を聞かされ、医師から精密検査を受けるよう勧められた。男性は3月、都内の大学病院でステージ4の肺がんと診断され、5カ月間入院後、現在も通院している。
○○病院は男性に対し「(電話の代わりに)結果を郵送することは行っていない」と説明。電子カルテ上には検診結果が表示されず、この間診察に当たった医師も結果が男性に通達されているかどうかは確認できなかったという。
同病院を運営する○○会は「弁護士と相談しており、取材に対応できない」としている。」
患者から声をかけてくれれば対応できた,というのは,たしかにそのとおりですが,患者からすれば,10月に通院したときに言ってくれたらよかったのに・・・,と思うでしょう.
そもそも,がん検診の結果を確実に伝えるシステムが必要と思います.昼間自宅に電話しても留守の人が少なくありませんので,確実に連絡できる方法(携帯電話,郵送など)をあらかじめ記入してもらうことを検討したほうがよいと思います.
【追記】
msn産経「○○病院のがん放置 医師会が事実把握も市に報告せず」(2013年4月19日)は,次のとおり報じました.
「○○病院(○○市)が実施した市民向けがん検診の結果が5カ月半にわたり放置され、男性(76)がその後肺がんと診断された問題で、茅ケ崎医師会が2月に事実を把握しながら○○市に報告していなかったことが19日、分かった。同医師会の○○会長は「正式な(病院の)報告書を受け取ってから市に報告しようと思っていた」と話すが、現在も報告書を受け取っていない。
今回の検診結果放置に絡み、同病院院長は2月25日に医師会を訪ね、○○会長に報告。その際、○○会長は再発防止策の実施と経緯を記載した報告書の提出を求めたという。○○会長は「市に報告すべきだったのだろうが、思いが至らなかった。決して(同病院を)かばって市に報告しなかったのではない」と述べた。
市民向けがん検診は市が医師会に委託し、市内の医療機関が実施している。」
谷直樹
ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
↓

にほんブログ村