ボストン,緊急時に備えた事前準備が犠牲を最小限に
「ボストン・マラソンのゴールライン近くで15日午後に爆弾が起爆されてから5分以内に、ほとんどの犠牲者が約100ヤード(約91メートル)離れた場所にある巨大な医療用テントに運ばれた。患者はテントでボランティア医療スタッフがまず状態を安定させ、その後、救急車で複数の病院に分散搬送され、病院では医師や看護師が総動員で処置にあたった。」
「2年前、ボストン市は、市内各地で爆弾が起爆された場合を想定し、市警、消防隊員、病院、緊急医療サービス要員参加による市を挙げての訓練を実施した。」
「マサチューセッツ総合病院では、アラスデア・コン緊急医療主任によると、最も重傷の患者のうち5人が死からすんでのところで運ばれてきたという。コン氏は、電光石火のごとく搬送が行われていなければ、「彼らは今日生きていなかったはずだ」と話した。
コン氏は、ボストンの医療技術者が、患者を市内各地の病院に分散させ、1カ所の外傷センターに大勢の重傷患者を集中させなかったことを称賛した。マサチューセッツ総合病院のジョージ・ベルマホス主任外傷外科医は、同病院では用務員から最上層経営幹部に至るまで全員がそのような事態に対する準備が万全で、臨死患者の大量搬送に備えて輸血在庫その他の備品も十分用意されていたと語った。また、病院では人形を使った外傷治療訓練も済ませていたほか、ベルマホス氏を含め戦火にある国々で働いた経験を持つ医師も何人かいるという。
ボストン市衛生局長のバーバラ・ファラー氏は「昨日の最大のポイントはトリアージ(緊急度の判定)と迅速な搬送だ」と言い、「私の見解では、医療対応は信じられないほど素晴らしかった」と称賛した。」
患者の大量搬送を迅速に行うためには,情報の共有と日頃の準備・訓練が重要と思います.
日本では,黒,赤,黄,緑のトリアージタッグが定められていますが,搬送受け入れ可能な人数の情報が共有されていないとトリアージそのものも困難でしょう.
谷直樹
ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
↓

にほんブログ村