弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

京都ベテスダクリニックでの2010年9月に起きた死亡事故の詳細判明(報道)

毎日新聞「幹細胞治療:「再生医療」ずさん実態 患者急死の医療機関」2013年5月4日)は,次のとおり報じました.

幹細胞投与を望む韓国人患者を日本に紹介している韓国企業「RNLバイオ」が関与した京都市のクリニックで、2010年9月に起きた死亡事故の詳細が、関係者の証言などから判明した。幹細胞投与を受けた韓国人男性(当時73歳)の容体が急変したのに、応急処置に不可欠な備品もないなど、「最先端の医療」が、ずさんな管理で行われていた。

 この医療機関は「京都ベテスダクリニック」。10年5月、R社が京都市南区に所有するビルに開設。翌年6月まで診療を続けた。在大阪韓国総領事館が韓国政府に報告した文書などによると、男性は韓国で禁じられている幹細胞投与を受けるため9月30日に来日。午後3時半ごろから約3時間かけ、自身の幹細胞約4億個を右足の静脈に点滴後、心停止状態になった。

 関係者によると、点滴を指示した非常勤の図師(ずし)伸一郎医師(51)は新幹線で自宅へ戻る途中。十分引き継ぎを受けていない別の医師が心臓マッサージをしたが蘇生せず、通常の医療機関なら常備している気道確保のためのチューブもなかった。男性は同日午後9時前、搬送先の病院で死亡した。京都府警が司法解剖した結果、死因は血栓が肺動脈に詰まる「肺塞栓(そくせん)」と分かったが、幹細胞投与との因果関係が不明なまま遺族とR社側が示談した。

 治療で幹細胞などを使う医療機関に向けた厚生労働省通知(10年3月)は、関係者が情報を共有する▽実施前に患者の病状などを検討する▽患者へのインフォームドコンセント(十分な説明に基づく同意)−−などを求めている。

 関係者によると、クリニックでは日ごろから患者の治療歴などが医師間で十分共有されず、事故リスクなどを記載した患者の同意書も取っていなかった。医師の指示なくスタッフが点滴をしたり、幹細胞を他人のものと取り違えたりするミスも起きたが、口外しないよう指示が回ったという。

 当時の院長で元慶応大准教授の中嶋英雄医師(67)は今年3月、毎日新聞に「もう済んだこと」と取材を拒否。図師医師も「話すことはない」と答えた。図師医師は昨年5月、福岡市に「新宿クリニック博多院」を開業。R社の紹介で受け入れた韓国人患者への幹細胞投与を続けている。【再生医療取材班】」


このような医療機関が韓国人に対し幹細胞投与を,韓国ではなく日本で行うのは,日本のほうが規制が緩いからなのでしょうか.

谷直樹

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by medical-law | 2013-05-04 20:26