弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

日本医療機能評価機構,産科で同じ問題を繰り返していた5施設に改善を求める

日本医療機能評価機構の産科医療補償制度再発防止委員が,事故事案を集め分析した結果,複数事故を起こしていた施設が23,同じ問題を繰り返していた施設が5,それぞれあったとのことです.

NHK「産科補償 問題繰り返しの5機関に改善要求」(20123年5月17日)は,次のとおり報じました.

「生まれてくるときの何らかの事故で脳性まひになった子どもに補償金を支払う「産科医療補償制度」で、5つの医療機関が、胎児の心拍数の異常を見落とすといった問題を繰り返していたことが分かり、運営に当たる日本医療機能評価機構が改善を求めました。

産科医療補償制度は生まれてくるときの何らかの事故で脳性まひになった子どもに、医療機関に過失があるかどうかに関係なく補償金を支払うもので、平成21年に運営が始まりました。
日本医療機能評価機構がこれまで補償対象とした事故のうち、261のケースを分析したところ、23の医療機関で複数の事例があり、このうち5つの施設が同じ問題を繰り返していたことが分かりました。
それぞれ問題とされたのは、胎児の心拍数の異常を見落としたか、陣痛促進剤の使い方が学会のガイドラインを逸脱していたかのいずれかだったということです。
このため機構は5つの医療機関に改善を求める文書を送り、半年後をめどに取り組み状況を報告するよう求めました。
分析に当たった日本産科婦人科学会の岡井崇副理事長は、「お産の現場で医療の質を向上させる余地のある事例が存在することは間違いない。脳性まひになる赤ちゃんを一人でも減らすため、学会と協力して再発防止に向けた態勢作りを強化したい」と話しています。」


本当に過去の事故を,将来の再発防止のために役立てていただきたい,と思います.

谷直樹

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by medical-law | 2013-05-17 09:39 | 医療事故・医療裁判