弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

医療法人十字会松見病院で,結核に集団感染し患者死亡

NHK「病院で結核集団感染 2人死亡」(2013年5月21日)は,次のとおり報じました.

「東京・小平市の精神科病院で、入院患者や病院の職員60人余りが結核に集団感染し、発病した2人の男性が死亡していたことが分かりました。

東京都によりますと、3年前の平成22年5月に東京・小平市の精神科病院「松見病院」に入院していた60代の男性が結核に感染し、その後、今月までに入院患者と病院の職員合わせて62人の感染が確認されました。
このうち、40代から70代までの入院患者10人が発病し、60代の男性が去年5月に死亡したほか、最初に発病した60代の男性がことし1月に死亡しました。
死亡した2人のうち1人は結核の治療を終えていたということで、2人の直接の死因は食べ物や胃液に含まれる細菌が気管から肺に入り込むことで起きる肺炎が原因でした。
東京都によりますと、ほかの人に感染させるおそれがある患者はすでに結核の専門病棟がある病院に入院していて、新たに感染が広がるおそれはないとしています。
感染が拡大したことについて、東京都は、患者が病状を訴えることが少なかったことなどから周囲が発病に気づきにくかったとしています。
東京都は都内の医療機関や福祉施設に対し、結核の早期発見や感染の予防に努めるよう呼びかけています。」


松見病院のホームページには,

「今回の対応
○結核患者発生時にはただちに患者を個室管理とし、結核専門病棟のある病院へ転院。保健所と連携しながら接触者健診を実施。
○平成25年4月には、全入院患者、全職員を対象に健康調査、胸部レントゲン検査を実施。
○健康観察の強化、院内感染対策チームによる巡回
○現在、新規入院患者の受入を中止中

今後の対応
○接触者健診の確実な実施
○治療中の入院患者様への服薬支援

平常時の結核対策
○定期健診の実施
患者:入院時に胸部レントゲン検査を実施し、以後半年毎に検査を実施
職員:1年に1回胸部レントゲン検査を実施
○院内感染対策委員会の開催(月1回)」

をあげています.

谷直樹

ブログランキングに参加しています.クリックをお願いします!
  ↓

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2013-05-21 19:52 | 医療