WHO,夏の暑さから健康を守るために
気温が閾値を超えて1度上がるごとに、死亡率は2~5パーセント増加します.
2003年夏にヨーロッパを襲った熱波による増加死亡者数は7万人以上でした.
都市部では周辺の郊外部に比べて5度以上気温が高くなります。
◆ 兵庫県における熱中症を予防するための包括的な公衆衛生システムの構築
2013年5月、WHO神戸センターでは、テクニカルレポート「異常高温から人々を保護し、人体への悪影響を最小限に抑制:兵庫県のヒート・ヘルス行動枠組みの作成に向けて(仮訳)」(“Protecting the public and minimizing health effects from heat: towards the development of a Heat-Health Action Framework for the Prefecture of Hyogo, Japan” (WHO, 2013)) を発表しました。
一言でいえば、「気候と健康、保健医療関連サービスとの間の様々なレベルでの緊密な協力体制を敷き、新たな環境・健康面における課題に対応する必要がある」とのことです.
◆ 個人レベルでの対策
「個人レベルにおいては、夏場の暑さに対処するにあたっては、以下の事柄に留意することが大切です。
1.暑さへの対応力を養い、暑さに備えた生活態度を心がける。
日中、なるべく日差しに直接当たらないようにする
水を多めにかつ定期的に飲む
服装に配慮して、軽く、袖の短いゆったりとした綿素材のものを身につける(「クールビズ」を実践)
屋外では、日焼け対策を万全に
果物や野菜を食べ、こってりした食事やアルコールは避ける。コーヒーの飲み過ぎにも注意
喫煙は慎む
熱中症の兆候を知っておく、また、発症時の応急手当ができるようにしておく
2.周辺環境への目配りを
家や職場など屋内で過ごす際には、できるだけ屋外の気温に近く、28℃を目処にエアコン温度を設定。扇風機を活用する。
日中の暑い時間帯、直射日光を受ける窓には遮光を施す
発熱を伴う不必要な電化製品等(白熱灯など)の電源は切る
地域のニュース番組や保健当局から発信される注意報など、情報収集は怠りなく
留意点:
乳幼児、高齢者、ホームレスなどの生活困窮者、また、病弱であったり障害があるなど、より影響を受けやすい人々にとって、暑さのもとに身を置くことは、健康を損なうのみならず、生命の危険も招きかねません。事実、炎天下での激しい運動などりより、誰しもが暑さのために増幅した健康リスクにさらされるのです。」
高齢者、心臓や肺に疾患のある人、暑さを感じる機能が弱っている人は、最も危険と思います.
また、この暑さは、健康な人にとっても危険です.
なお、個人的には、この時期開催される高校野球も含め炎天下のスポーツはやめたほうがよいと思います.
日本体育協会は、気温35度以上、湿度や風速などを考慮したWBGTが31度以上で運動は原則中止としていますが(この指針は緩いように思います)、高野連はこの指針を守っていません.
私が北海道生まれだからなのかもしれませんが.この炎天下に兵庫県西宮市の甲子園球場で高校生に野球を行わせるのは非常識でしょう.この時期に行うのであれば、札幌の円山球場、麻生球場などで行うようにしたほうがよいと思います.
谷直樹
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