弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

欧州裁判所が欧州医薬品庁に対し判決まで医薬品承認後の臨床試験情報の完全開示差止を命じた後の状況

薬害オンブズパースン会議のサイトに「臨床試験データ開示に関する欧州裁判所の対応を受け、ヒーリー教授らが副作用収集 と請願を呼びかける」が掲載されました.

欧州裁判所が、2製薬企業の訴えにより、欧州医薬品庁に最終判決が出るまで承認後の医薬品の臨床試験情報の完全開示をしないよう命じた後の状況が書かれています.、

「イギリス医師会雑誌(BMJ)などはEMAが予定通り公益のための情報公開を進めるよう運動し、欧州議会は欧州医薬品庁の情報公開方針を支持することで論議を強めている」

精神科医のヒーリー教授らは、2社が当該製品の副作用情報などを隠そうとして臨床データの情報公開を阻もうとしているとみています.
ヒーリー教授らは、2企業の該当製品(AbbVie社のHumira[adalimumab]とIntermune社のEsbriet[pifenidone])について、使用者から副作用などの情報を集めています。

承認後の医薬品の臨床試験情報の完全開示を阻止しようという製薬企業は、副作用情報を隠しているとみられても、やむをえないでしょう.

谷直樹

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by medical-law | 2013-09-25 01:57 | 医療