停電事故と電子カルテ閲覧
「週刊ダイヤモンド」の取材によると,全患者の電子カルテが閲覧できなくなり,医療事故防止のために入院患者が手首に巻く「患者認識用リストバンド」のバーコードも読み込めなくなったとのことです.
東大病院は,「(電子カルテの閲覧は)ウェブ系のデータ参照システムが障害発生中も利用可能だった。治療行為の遅延もなかった」と回答した,とのことです.
「週刊ダイヤモンド」の関係者への取材によると,電子カルテを参照できるようになったのは深夜に入ってからで,実際には入院患者に点滴ができなかったり,治療行為には確実に遅れが出ていた,とのことで,影響の程度には相違があります.
ほとんどの病院で,手書きのカルテから電子カルテに移行しましたが,これは,電子カルテの弱点を露呈した事故と思います.二重三重のバックアップ体制が必要なのではないでしょうか.
また,つい先日,IE(Internet Explorer)の脆弱性(セキュリティホール)が発見され,zero-day attackを懸念した米国,英国の政府がIE使用を控えるよう警告しました.私の事務所では,Chromeの使用が多いのですが,ドキッとする情報でした.
現代は,ツールが便利になった反面,危険と背中合わせです.
弁護士 谷直樹
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