弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

和歌山の病院食堂での喫煙患者による傷害致死(報道)

和歌山放送「入院患者同志のトラブルで男性死亡、相手の男を逮捕」(2014年5月8日)は,次のとおり報じました.

「和歌山市内の病院で、入院患者の87歳の男性を突きとばし、頭に怪我をさせたとして和歌山東警察署はきょう(8日)、同じ病院に入院している68歳の男を傷害の疑いで逮捕しました。怪我をした男性は、その後に死亡し、警察は、傷害致死容疑に切り替えて調べています。

傷害の疑いで逮捕されたのは、68歳の男で、警察の調べによりますとこの男は、きょう午前4時ごろ、入院している和歌山市内の精神科の病院の食堂でたばこを吸っていたところ、食堂に来た87歳の男性とトラブルになり、男性の胸を突き飛ばして頭にケガを

させました。男性は、すぐに救急搬送された病院で手当てを受けていましたが、およそ11時間後のきょう午後3時ごろ、死亡が確認されました。調べに対し、68歳の男は容疑を認めています。警察は容疑を傷害致死に切り替え、動機などを調べています。」

たばこを吸っていたことでトラブルになったかは不明ですが,病院の食堂でのたばこ喫煙は禁止すべきで,喫煙は職員が制止すべきでしょう.たばこ依存症は精神疾患ですので,治療の対象になります.

そもそも,病院内敷地は完全禁煙にすべきでしょう.
精神科の病院では,患者のストレスを考えて,完全禁煙に躊躇するところもあるようですが,ニコチンが切れたときにいっそうストレスを増加させることになりますので,やはり完全禁煙に踏み切り,禁煙治療を行い,禁煙遵守を徹底すべきでしょう.

なお,喫煙率の高いワーストスリーは,青森県,和歌山県,鳥取県です.この3県はとくにたばこ対策が必要と思います.


弁護士 谷直樹

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by medical-law | 2014-05-09 01:53 | タバコ