判事が弁護士を脅した容疑で検察官送付
「高齢女性の成年後見人を務めていた弁護士に、女性が無断で知人に貸した金の回収をするよう脅したなどとして、岐阜県警多治見署が脅迫と公務員職権乱用の疑いで、岐阜地裁多治見支部長の××××判事(52)を書類送検していたことが13日、県警などへの取材で分かった。脅迫を受けたとされるのは、同県弁護士会所属の美和勇夫弁護士(72)。成年後見人を務めていた同県多治見市の女性の資産管理をめぐり、××判事から現金を脅し取られそうになったとして、昨年6月に告訴していた。
告訴状によると、平成21年3月、女性が周囲に無断で知人に現金300万円を貸していたことが分かった。美和弁護士はそのうち約200万円を回収後、後見人を辞任し東濃成年後見センターに引き継いだ。
家裁支部長を兼務していた××判事は24年11月、後見人辞任により指導監督する権限がなくなったのに、美和弁護士に「センターに未回収分の100万円を支払え」「払わなければ懲戒の申し立てをする」などと脅したとされる。」
この判事は,司法修習43期のベテランです.横浜地裁判事時代には,「申立代理人としての倒産事件の処理について」と題する新規登録弁護士研修を担当したこともあります.
美和勇夫弁護士は,司法修習23期の大ベテランで,日弁連の「被疑者ノート」のもとになった「美和ノート」(被疑者が取り調べを受けるにあたっての注意事項等を書いた文書)の作成者です.被疑者に対する「美和ノート」の裁判所構内差し入れを裁判官に拒まれ国家賠償訴訟を提起し勝訴したこともあります.最高裁の上告不受理決定に対する国家賠償請求訴訟を提訴し,裁判官の過失を追及したこともあります.裁判所が裁判官の過失を認め難いことを百も承知で戦ってきた弁護士です.泣く子と地頭には勝てぬ,長いものに巻かれろ,では人権は守られません.
書類送検(検察官送付)とは,警察が検察に事件を送ることです.検察の判断(起訴・不起訴の判断)が注目されます.
谷直樹
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